【配列確定】かえであるか配列、チンパンジー(lime)版……じゃなかった、かえであるか配列改0訂0案3版。

(未来:【かえでライティあるか配列 改0訂0案3版】が、右利きにとってチョー辛い配列だった件について……orz。 - 雑記/えもじならべあそび)
(未来:かえであるか配列のチンパンジー(lime)版について、姫踊子草用定義(.hmo_eisu)を左右分作った。 - 雑記/えもじならべあそび)
(参考:人工言語アルカ)
(過去:アルカ用の幻字鍵盤配列を作ろうとしていて、そこではじめて「2-gram羅列でも、3-gram羅列でも、感じられないこと」がある……ってことに気づいた。 - 雑記/えもじならべあそび)
(過去:かえであるか配列、改0訂0案2──フォント更新版──。 - 雑記/えもじならべあそび)

 注)以下では、かえであるか配列のことを【wava selot sas】(ワヴァ・セロット・サス、かえでキーボード配列)と書いています……が、もしかすると【wava hacm sas】(ワヴァ・ハルム・サス、かえで幻字配列)と書くほうが良いのかもしれません。
 このあたりはコロケーションの問題意味範囲の問題だと思うのですが、いまのところ「幻日辞典」を見ても確証をもてない……ので、どっちが「アルカにとって正しい」表記なのかは解らず、決めかねているところです。
 もしかすると、もっと単純に【wava sas】(ワヴァ・サス、かえで配列)が正しい……のかもしれませんが、既に「楓配列」は存在するので、これが正しいとなるとちょっと困るかも……という状況です。


 たまたま、Qwertyローマ字入力で「ukon」と打とうとしてヒドい目にあった……ってのを思い出して、同根のストロークシーケンスでの問題が発現しないように、さっさと変えてみた。



 前の配列だと、思いっきり字面が名前負けしていた*1けど、こんどは「チンパンジー(lime)」だから……まぁ「かえで化」配列としても、ちょうど良いんじゃないかという気も。


 アルカという言語を操り、幻字という文字形態を表記する人たちが、ペルソナの「かえで・あすか」*2に近い人たちだったら、たぶん『かえであるかlime版』によって、最低限度の入力環境くらいは提供できるんじゃないかと思う。
 ……ってことで、『かえであるか』は、改0訂0案3版(lime版)をもって、配列を固定することにした。


 ……で、これはたぶん、英字用鍵盤配列で言うところの「Qwerty配列以前」くらいの配列性能だと思います。
 将来的に、これよりもずっと打ちやすい「幻字入力用の鍵盤配列」が設計・公開されることを、私は強く望んでいます。

『かえであるか(lime版)』を使うときの、注意点。

 この配列は、「下段外方運指法」という、ちょっと変わった運指法で使うことを前提に、作成しました。
 通常の「並行運指法」とは、左手側下段の運指だけが、以下のように「一つずれる」ことにご注意ください。

QWERTY配列キープリント Shift Z X C V B
QWERTY並行運指法 小指 小指 薬指 中指 人差し指 人差し指
QWERTY外方運指法 小指 薬指 中指 人差し指 人差し指 人差し指
wava selot sasキープリント Shift h u b p c
wava selot sas並行運指法 小指 小指 薬指 中指 人差し指 人差し指
wava selot sas外方運指法 小指 薬指 中指 人差し指 人差し指 人差し指

 それと、この配列は「右利きの人にとって、楽であることが期待される配列」です。
 左利きの人は、図示中央付近にある31キーのうち、arka:c(qwerty:b)とarka:"(qwerty:/)とシフトキーは動かさずに、arka:c(qwerty:b)を中心として左右をひっくり返した配列を使ってください。
 配列を左右反転しても、設計が破綻しないようにしてる……ので、特に問題は発生しないと思います。

この配列の性能について。

 何回やッても「同じソースなのに、おなじ打鍵数にならない」状態に陥ってしまった……ので、あくまでも参考値ということで。
 ※思いっきり右側にはみ出ている……ので、クリックして全体を見ることをオススメします。

 2%近い打鍵数誤差があるので、単純比較はできない……のだけれど、性能的には十分に「イケる」領域に来たかな、と。
 少なくとも、案2版にあった悪運指は、ほとんど退治できたみたい……ってところにホッとしたところで。

この配列の、問題点について。

 2-gramの元となるソースが少ないので、アルカ言語圏における標準的な2-gram出現頻度からは、だいぶずれている可能性も否定できません。
 この問題を避けるためには、「アルカ言語圏で交わされている、幻字により書かれた書き言葉のデータを、ascii文字列で再表現したもの」が、おそらく100万文字分以上必要となるはずです。


 また、固有名詞について「他よりも優先して、打ちやすくする」といった加工はあえて避けました……ので、たとえば「arbazard」とかは激しく打ちづらいです。
 ここを下手に優先すると、それ以外の非固有名詞がとても打ちづらくなる恐れがありますし、「かえであるか」では設計期間と習得期間を圧縮するために「正音と反音を、左右対称に配字する」という縛りを設けたので、特に固有名詞対応は行いづらいという都合もあります。


 こういった問題を解消するには、「日常的にアルカの幻字を入力するユーザーさんが、それぞれに工夫した配列を作り上げる」ことが必要です……そういった需要に気づいて欲しくて、私は「かえであるか」を作りました。
 「かえであるか」が、人工言語アルカの世界観を眺める上で「一つのツールとして機能する」事を願っています。


 ……ちなみに、「かえであるか」の一番右下にあるのは、単独打鍵で「”」となり、シフト打鍵で「?」となるよう定義することを推奨しています……が、キー入力入れ替えツールによってはこういう定義ができない場合もあるので、そのときにはここを、単独打鍵で「/」となり、シフト打鍵で「?」となるように定義してください。

配列定義に、いくつか不明確なところがあった……ので、全体を定義しなおした。

 AltGrの面で定義される約物の類は、今回規定しません。
 あくまでも、アンシフトケースと、小指シフトケース(別に親指シフトとかSandSにしても良いんですけど)についてのみ規定します。
 ※いつもどおりにはみ出ている……ので、全体を見るには↓の画像をクリックしてください。

……で、幻日辞典の「hacm」項を見て間違いに気づいたので、一箇所だけ変更。

 ↑では、B10位置にあるキーの「/」について、「”」に変更するほうが良い……とか書いていたけど、それだと「/」自体が使えなくなって「△」の意味を表せなくなってしまうことが発覚。
 「+=○」「/=△」「×=×」ってゆールールがあるなら、「/」は絶対に潰せないじゃん……orz。
 ……ってことで、B10位置にあるキーの「/」については、「/」のままで割り当ててください。


 引用符を打つために「Shift+2」で「”」を打つので、かえでレフティあるか・かえでライティあるかのどちらでも「左手に引用符の負荷が乗っかる」ことになります……が、もともと右手のほうが打鍵数が多かった状況なので、それほど大きな不都合はでないかな、と。

*1:「seim」とか「nao」とか、正直そんな呼ばれ方をするに値する性能じゃねぇよ……って状態だった。

*2:ちなみに、ペルソナのうち左が「かえで」、右が「あすか」です。