パワーアンプ(CROWN D-45)を修理してみた。

(過去: ちょっとショック。 - 雑記/えもじならべあそび )


 ……まぁ、「修理」なんて大それた話ではない、のだけれど。
 「腐ってガリオーム化したボリウム」についてる線に関して、単純に【シールドがくっついた1番はそのままにして、2番についていた線をはがして3番にからげた】ってだけ。

 電圧増幅アンプなのでボリウム自体はバイパスできない(&ボリウムのキャラクターも含めて音色調節してるため、ボリウムを固定抵抗に置き換えることもできない)から、『可変倍率アンプを、固定倍率アンプに変える』ためにできることって、こういう小細工以外にない*1んですよね……むむむ。


 ってゆーか、箱を開けてがっかりしたのだけれど、なんか「場違いなほどすさまじく安っぽい」デテントボリウムが付いてるんですよね……。
 ほかの部品はちゃんとしてるっぽいのに、なんでこーゆーところをケチってるのだろうか?みたいな、そーゆー悲しい気分になりましたorz。
 ただ、全体的には「音響用の趣味部品で固めてみました」的ではなくて、どっちかってゆーと「工業用の長寿命部品で固めてみました」的な感じですね……伏型トランスはカットコアトランスの形状をEIトランスみたいな積層鋼板で真似してる感じだし、ケースいっぱいに2本の極太電解コンデンサが入ってるし……。


 とりあえず、CROWN D-45は固定倍率にして、増幅率の押さえ込みには「MACKIE 1402VLZ の MAIN OUTPUT LEVELスイッチを使う」方向で対処しました*2
 1402VLZからの出力が従来比-40dBくらいになってるので、その分音質劣化について気にしていた……のだけれど、D-45のポンコツボリウムによる悪影響がなくなった分に相殺されてか、全体的な品質低下には至らず済んでいるようです。
 回路基盤については(弄ると音質チューニングが確実に崩れるとわかってるから)ネジ類を含めて一切いじっていない……ので、そっちの悪影響もなく、D-45らしさはそのまま残ってる感じ。
 ……とりあえずよかった。


 あとは、このシステムが崩壊するよりも前に、

ソニー マルチチャンネルインテグレートアンプ DA5500ES TA-DA5500ES

ソニー マルチチャンネルインテグレートアンプ DA5500ES TA-DA5500ES

への乗換えを検討するべきかな……。

*1:……ってゆーか、箱を開けた印象としては『はじめから、ガリオームになることが織り込み済みで、わざと配線変更しやすいレイアウト設計にしている(現場の応急処置として、2番線を外して3番にからげる処置を「音質を悪くすることなく」行えるように構造設計してる)』パターンだと思いました。箱を開けた時点で、「かならず、ボリウムと、電源スイッチだけに目が行く」ように、うまく基板目隠しなどを使ってアフォードしているもので、よけいに「これは絶対に、設計者が狙って非言語メッセージを埋め込む設計をしてるな……」って感じました。まぁ、「(極端に可用性を重視する)プロ向け」機器の設計方針としては、現場でカンタンにボリウムを殺せて、なおかつ音質劣化を引き起こさないことが、アタリマエなんでしょうね……なんとなく納得。

*2:こういうときにも役立つから、やっぱり私はMACKIEのミキサーが好き。