動作経済の4原則、かえで解釈によるメモ。

 これは、パソコンなどを使った日本語入力に関する打鍵動作経済の4原則、かえで解釈によるメモ。に直結しています。

  • 動作単位の中にある作業から「除去しても作業が成立しうる、価値を生まない動作」を減らす。
    • たとえば「納入資材のラッピングを無包装に変えてもらう」とか……これは「包装を解く手間」と「ゴミを捨てる手間」を両方とも省くために役立つ。
  • 動作単位の中にある作業について「作業そのものの動線と、作業同士をつなぐ動線」を短くする。
    • たとえば「誰もが使う共用資材ラックは、一人一人の利用回数×利用距離≒所用歩数をみて、全員の合計所用歩数がもっとも小さな値となる場所(部屋中央付近になることが多い)に置く」とか。
      • 人間は「生理現象(トイレにいく、とか)」という免れられない問題を抱えているが、こういった歩数も含めて計算すると、利用頻度が1回/日程度の資材に関しては「通用口やトイレ付近に資材ラックを置く方がよい」場合もあったり。思いつく限りの行動を拾ってみると、思わぬ良案が浮かぶことがある。
  • 両手を同時に使うことができる場面では、両手を同時に活用する。
    • 両手を全くバラバラに使うと「作業に重いコストがかかる」ので、効率が低下するおそれがある*1。ゆえに、両手で負担するべき作業の組み合わせを、よく吟味する必要がある点には注意。
    • 【両手を使いさえすれば、必ず片手作業よりも有利】なんて冗談は信じないように。両手化による能率向上は(手が2本であれば)2倍が限度なので、あっという間に限度がくる。その両手作業が腐っていれば「よくできた片手作業にあっけなく負けてしまう」ことは、絶対に忘れてはならない当然の話。
      • 「両手作業」をやめて「片手2本指+適切な治具」にしたら、作業効率&作業精度ともに向上した(→あいた片手で別のアクションをとれるようになった)なんて例もあるから、公に盗める事例はどんどん見て回って、頭の体操を行う必要がありそう。
  • 「楽になったかどうか」を基準に検証する。
    • 「儲けになる1割の動き+無駄な9割の動き」を「儲けになる9割の動き+無駄な1割の動き」にできれば、【全く同じ労働強度】で9倍の生産性を確保できる*2、ということが、ここでのポイント。
    • 「安全であること」を基準に検証することもポイント。「安全ではない作業=極度の緊張を強いられる作業=楽にならない作業=作業効率が低下もしくは不安定になる作業」は多くの場合つながる。

*1:当たり前のこととして、片手作業より効率が低下することもある。

*2:これはつまり、短時間で処理を完遂して「より人間らしく生きる」&「より豊かに生きる」ことに直結する。