災害救助の成功率&作業効率をさらに上げるためには、「助ける側」と「助けを求める側」との間の、共通した「意思伝達方法」を、あらかじめ標準化しておくほうが良いのかもしれない。

 声を出せるときには、声を上げる……としても、そんなの「閉じ込められてから、72時間も」継続するなんて無理じゃん。
 とにかくコストがかからず、労力も掛からない方法で

  • 助けを求める側は、なるべく単位時間当たりの意思送出コストが少ない方法を、継続してとるのが良い。
  • 助ける側・探す側は、なるべく安価で維持電力も小さなセンサーを使って、なるべく人の能力に関係なく探せるのが良い。

……ってゆーのを目指すために、なんか「災害現場における事故の存在を伝達する方式に関する国内規格」みたいなのを作ってみるべきなのかも、と思う。


 たとえば、送出する側は「小さな小石」などを掴むとかして、「テンポ60の3拍子・30秒周期で、タタンタタンタタンタタン……と周囲を軽くたたく」とか。
 探す側は、要救助者がいそうな建物のうち、振動をよく拾いそうなところに振動検知センサーを置いて、そこから60秒モニターする、とか。


 そーゆー「いざというときに、こうすれば気づいて助けてもらえる確率が上がる」ってゆー意思疎通の方法について、一定のHIDを確保するというのはそれなりの価値があるんじゃないかと思う。
 いまでは「AEDを絡めた心臓マッサージの講習会」とかは、結構やるようになった……けど、そういった突発小規模的なものだけでなく、もっと大規模な災害についても対応できるような、より広範の人命救助についてのルールが、もうすこしよく整備されるようになることを期待しているところで。


 ……ってゆーか、人によって違うことをまるっきり無視した「ただ一つの鍵盤配列」をJIS化しよう!なんて馬鹿げたことをやってる暇があるなら、いざというときにHIDとして広範に役立つように「要救助者と救助側をつなぐ標準的な意思伝達手法、およびそれを実現するためのモニタリング機器」をJIS規格化するほうが、よっぽど先にやるべきことなのかもしれない。
 大災害を機に変わったJIS規格としては、たとえば JIS S 2147(カセットこんろの規格)と、JIS S 2148(カセットボンベの規格)がある意味有名……だけれど、こういったMMIの分野だけでなく、HIDに絡む分野についても、どんどん研究を進めて欲しいところで。
 #もしも「助かる確率が上がる&助け上げ出来る確率が上がる」ってゆーJIS規格が制定されて、それが広く周知されれば、その規格自体が「災害に関わる全員にとっての希望にまで昇華しうる」だけに、規格制定ができそうであれば、速攻で検討しはじめて欲しい。