(TitleOnly)標準時間法で「最も高性能」であると評価されるけん盤配列はどれなのだろうか。

 ……JIS化関連。
 ホントにどーなるのかなぁ。真面目に測定すると新配列系のどれかが採用されることは間違いないと思うのだけれど、そんなことをされたところで「困る人が多い、という事実が変わらなければ、全く意味がない」ことは確実なわけで……。
 今回こそは真面目に「人によりけりな差異の部分をどうするのか?」という部分について、真面目に調査して欲しいと思う。
 前回の新JISかな配列はその点でとても真面目だった(少なくとも一本指打法に対する配慮は、結果的にはきちんとなされていた)気もするのだけれど、あれはあれで「利き手」と「わかりやすさ」についての問題が残ったし……。
 万能配列が存在し得ないということを認めた上で、それに対応できる規格になって欲しいところです。


 ……そういえば、私が出した陳述書では、2つの視点が抜け落ちていました。
 ……いや、正確には「2つの視点で共通する部分」を忘れていた、というべきか。

  • 視覚障害聴覚障害の2つを同時に抱える方のための「点字ディスプレイ限定方式」システムへの適用について。
  • そもそもカーソルキーに指を伸ばさずに「ショートカット的に」入力法切り替えを行いたいという需要への対応について。

 障害面については、視覚障害のみの場合は「音声合成ソフトウェア」のようなイネーブルウェアとの連携で行ける可能性が高い(=ダイアログ提示による配列選択をとれば、こういったソフトウェアへの読み上げ指示が行える)と目論んでいたのですが、視聴覚の両方に障害を持つ方&点字インターフェースに慣れた方のために提供される「点字入力キーボード+点字出力ディスプレイ」についての考慮*1が足りていませんでした。
 また、そもそもショートカット的にキー配列を一発で同定したいという方のためのインターフェース仕様についても言及し忘れていました。
 両方ともに基本は「特定のキーシーケンスで、かならず特定のキー配列を選び出すことが出来ること」が重要なんですよね……そのあたりについての視点が抜けていて、今かなり凹んでいるところです。
 #というか、もともと【Alt+かな→(配列に紐付けされた)特定の文字キー操作→Alt+かな】で同定する方法*2を考えてはいたのですが、それを書き忘れたまま提出していたわけで……なんというか、情けない話でして……。


 こういうことを考えるときには、「もしも自分がそういう立場になったら、どういうところで困るだろうか」というところについて、毎回良く考えるようにしてきたつもり*3……なのですが、こういうところでしくじるというのはとても悔しいです。
 わたしもまだまだ、ということか。

*1:点字入力は配列的に表現すると「点数が少なく単字入力系の、速記系かな入力法もしくは速記系漢字直接入力法」と同一視することが出来るので、そもそも私が提案した「繭姫+漢直Win」の考え方を基礎とする方法では完全実装が出来ない(外部のキー入力入れ替えツールを接続して、はじめて利用可能となる)という問題はあります。現行では「JISかなもしくはロマかなへのキー入力入れ替えツール」を使って実装されているのだと思いますが、こういったツールを「どのIMEに対しても安定して接続できるようにするためのインターフェース」(それを規格上で明確に接続可能とするよう提案している)としては、なんとか今回提案が活かせるかと考えています。特に「漢点字入力を交ぜた交ぜ書き変換」をする上では、今回提案が役立つはずだと考えています。

*2:これを定めないと、点字入力キーボード向けに「配列同定用の1ボタンシーケンススイッチ」を設置することができないので、配列変更用に別のインターフェースを必要としてしまう可能性が出てくる。

*3:棒/目線入力用けん盤配列とか、そういうものを考えるときと同じく「結局は自分が障害に立ち向かう立場になった場合であっても困らないように」ということを目指しているので、あとで後悔しない様にと「いろいろな事態を想定して」いるつもりです。