長く書きたいときには「かえでライティあすか」、短くまとめたいときには「かえで携帯配列」……入力法が持つ「入力抵抗値」は、文章の長さには影響を与え、結果として出される全体の趣旨には影響を与えない、のかも。


 私自身が両者を使うときの入力プロセスは、だいたい以下のような感じ。

「かえであすか」の場合。

  • とりあえず書く。
  • とりあえず書く。
  • とりあえず書く。
  • 気に入らないとこをばっさり切る。
  • とりあえず書く。
  • とりあえず書く。
  • 気に入らないとこをばっさり切る。
  • 誤字脱字を適当に修正。
  • そのまま投稿。

「かえで携帯配列」の場合。

  • とりあえず考える。
  • とりあえず端折る。
  • とりあえず書く。
  • ちまちまと修正する。
  • とりあえず考える。
  • とりあえず端折る。
  • とりあえず書く。
  • 誤字脱字を適当に修正。
  • そのまま投稿。


 「かえで携帯配列」のばあい、入力時の作業負荷が高いので、とにかく「書く前に考えて、よく内容を圧縮してから、ボタンをばたばたと押していく」感じで記述します。
 読み手にとっては「分量が少ないので読みやすい」はずですが、書き手としては「入力前に圧縮しないといけないので圧縮が大変だし、圧縮入力している間は入力内容を忘れずにもれなく書くのが大変」という状態になってしまいます。


 「かえであすか」のばあい、入力時の作業負荷は低いので、とにかく「書いて書いて書きまくって、無駄なところを削りまくって、あとはそのまま投稿〜」という感じで記述します(この「削る」が影響して、段落間に大きな温度差ができてしまうことがあります……削った部分をそのまま残していれば繋がるはずなのですが、そこを残すわけには行かない事情があったりするので)。
 読み手にとっては「もっと圧縮記述してくれよ!」という感じになってしまうと思うのですが、書き手としては「入力前に圧縮する必要がないので書きやすいし、圧縮入力をしないので入力内容を忘れずにすむ」という感じで記述できます。
 もしも【仕事で】かえであすかをつかう……というシーンに出会うことがあれば、さすがに「書きっぱなし」にはせずに、延々と削りまくりをすることになると思います……が、幸いにも?今のところはそういう差し迫った事情はないので、こんな感じでダラダラ記述モードになっている……という感じですね。

 ビジネスで使うにはどちらがいいのか?

 ……といわれると、結構迷いそうですね。
 事実を端的に記録するなら「入力抵抗値が高い(=入力しづらい)」入力法を使って、圧縮記述するほうが好まれるはずです。
 発想を片っ端から記録するなら「入力抵抗値が低い(=入力しやすい)」入力法を使って、非圧縮記述する必要があるでしょう。また、非圧縮記述をガラガラと削れば「圧縮記述」に持っていくことも可能なので、そういった用法をするためには非圧縮記述が可能な入力法は必要ということになりそうです。
 ……とすると、「入力抵抗値の異なる複数の入力法を、明示的に・目的に合わせて使い分けること」が、一番最適解に近い……のかもしれません。


 このあたりは、「21世紀製の入力法を、実際の仕事で使っている」という方による評価が、今後必要になってくるのかもしれないですね。