MOGAMI2534(マイクロフォン&ライン兼用ケーブル)とノイトリック製プラグ類を組み合わせた配線を作るためのメモ。

(過去:音響メモ。 - 雑記/えもじならべあそび)
(過去:dbx Driverack PAを使って「音の焦点(?)」をプラセボ少なめで調整するための配線案(マニュアル・サウンド・フォーカスのための実験回路)、その4。 - 雑記/えもじならべあそび)

【2008年5月19日16:50:26追記】
 すみません、肝心なことを書き忘れていました……以下に記述している方法は、「私が好き勝手にやっている方法」であり、「Neutrik標準の方法」ではありません。
 私がやっている方法は、特に「TRSのシールド処理方法」が標準とは異なっております。
 標準アセンブリについては、マニュアルにたいていが記載されていますので、まずはマニュアルを読まれることをお勧めします。


 ものすごい勢いでだらだらと配線を作っていたときの手順を、とりあえずメモしておくことに。
 言葉で説明しようとするととんでもないことになります……けれども、手順自体は単純なので、そう迷うことはないような?
 もっとも、横巻きシールドをそのままXLRのグランドと1番ピンで共接続したり(必要ならば機器側でグラウンドリフトしてください^^;)、ケーブルに方向性を付けていなかったり(不平衡回路用伝送ケーブルならともかく、平衡回路用伝送ケーブルでは方向性の有無が伝送品質に関係するとは思えないと感じている)するので、一般にお勧めできる方法だとは思えませんけれども。


 ここに載せる方法は、「あくまでも半田付けで処理し、手順が単純で反復習得しやすく、かついつ作っても再現性が出せる方法」としてみました。
 素人考えの手順なので、【こんなの公開しても意味ないだろ……】などと思ったのですが、結局は「自分用メモとして残しておかないと、あとが大変」なので、とりあえず残しておくことに。
 #前回作ったときにはメモを残していなかったし、今回の手書きメモは汚すぎて何を書いているか解らなかったので、とりあえず清書目的でこの記事を書いています。


 部品については、取り合えずSoundhouseで手配するのが、一番手っ取り早いと思います。

 製品カタログはhttp://www.neutrik.co.jp/dl/index.htmからダウンロードしてください。


 ちなみに、MOGAMI2534の被服剥きは「なれるまではちょっと面倒」なので……被服剥き練習については、MOGAMI2534/50m巻きから500mm×1本を切り出して、何度も練習しておくと良いかもです。
 500mm線を切り出してから「15mm外皮剥き→内部配線を4mm被服剥き→終わったら外皮剥き済み部分をカット」を繰り返すと、たかが50cmの線を使って30回以上(=ケーブル15本分の末端処理回数と同じ)練習できます……長い配線を相手に始めから格闘するというのは大変&失敗すると面倒なので、MOGAMI2534を扱うのが初めての方は、始めに「500mm分の被服剥き練習」をしてみることをお勧めします。
 こういった練習というものは「取り扱い易い長さを用意して、かつ短時間に繰り返し練習する」と、意外と簡単に習得できるものですので、ぜひともいきなり本番ケーブルを切り出す前に、こういった練習をされることをお勧めします。
 #本番ケーブルで失敗したからといって「長さをそろえるために」失敗していない方まで切りつめたり、あるいはステレオケーブルなのに左右の長さが違うケーブルができあがってしまったり……というのでは「見た目からしてダサすぎる」ので、そういったことが気になる方にとっては特に、事前の練習が有効だと思います。
 

ノイトリック製TRSへの半田付け(ノイトリック製TSへの半田付けに関する注意点も記述してます)。

 はんだごては50W以上のものを激しく推奨(前回の真空管アンプ製作でとても懲りたので、60Wの安物を買い足しました……)。30Wクラスのものを使うと、半田付けにえらく時間が掛かってしまいます。

  1. はじめに、忘れないように「コネクタのテール部品(とんがり帽子様のプラスチック部品)」を配線へと通す。配線押さえと外装はあとから取り付けることが出来るものの、テール部だけはあとから取り付けることが出来ないので。
  2. カッター刃をMOGAMI2534の外皮端面から15mmのところに浅く当てて、配線を転がしながら切れ目を付ける。全周に渡って横巻きシールドの部分まで刃が達したら、カッター刃をしまって15mm分の外皮を引き抜く。
    • (当たり前といえば当たり前なのだけれど)VVFケーブルでやる様に「電工ナイフを使って鉛筆削りのようにして外皮を剥く」なんてことをやると横巻きシールドがずたずたに切り裂かれてしまうので、そういう方法での被服剥きは厳禁。あと、内側の真円度は外側と違って若干不足している(Quadケーブルなんだから当たり前か)ので、同軸ケーブル用などのワイヤストリッパで外皮を剥こうとするのもやめておく方が良いと思います。
  3. 横巻きのシールド線(Gnd/1/Sleeve)を2分割して、12時と6時の方向へと分けつつよじり、半田めっきする。
  4. 4本の芯線の中央にあるバインダを10mm程度除去する。
  5. 青線(-/3/Ring)2本について、9時の方向へと曲げる(どちらから見て9時でもかまいません……ただ「じゃまだからよける」と言うだけの話なので)。
  6. 透明線(+/2/Tip)2本について、端面を4mm切ってから、さらに被服を4ミリ剥き、2線が接続するようにまとめてよじり、半田めっきする。
  7. 青線(-/3/Ring)2本について、被服を4ミリ向き、2線が接続するようにまとめてよじり、半田めっきする。このとき、ノイトリック製TRSのリング用端子の小さな穴に入るようにするため、配線は十分細くまっすぐになるようによじり、半田めっきもごく薄く掛けるにとどめる必要がある。
  8. 半田めっきしてまとめた青線(-/3/Ring)について、ノイトリック製TRSのリング端子(斜めに飛び出した薄い板の端子)にある穴へと4mm(剥いた被服の根本まで)挿入して、半田付けする。飛び出した配線の部分はニッパーなどで切り取る。
    • ノイトリック製TS(=3端子ではなく、2端子のもの)へと半田付けするときは、後述のシールド線(Gnd/1/Sleeve)を半田付けするときになってから、この青線も一緒にまとめてスリーブへと半田付けしてください。
  9. 半田めっきしてまとめた透明線(+/2/Tip)について、ノイトリック製TRSのチップ端子(真ん中についている細い端子)にある穴へと4mm(剥いた被服の根本まで)挿入して、半田付けする。
  10. 半田めっきしてまとめた横巻きのシールド線(Gnd/1/Sleeve)について、ノイトリック製TRSのスリーブ端子(半円状になっている広い端子)の内側に沿わせて、半田付けする。半田が半円状端子の外側に着いてしまうと組み立てに支障があるので注意。
    • 私ははんだごてを置いたままで「TRSと半田を手に持って」半田付けしているので、こういう手順になっています……が、TRSを固定してはんだごてと半田を手に持つ場合は、半田付けの順序は「Tip(透明)→Ring(青)→Sleeve(シールド)」にする方がよいかもしれません。
  11. あとは、TRSとテール部品の間にコネクタ押さえを挿入して、TRSの頭から外装を挿入して、テール部品を外装へとねじ込んでいけばOK……と。

ノイトリック製XLRオスへの半田付け。

 はんだごては50W以上のものを激しく推奨(前回の真空管アンプ製作でとても懲りたので、60Wの安物を買い足しました……)。30Wクラスのものを使うと、半田付けにえらく時間が掛かってしまいます。
 それと、ノイトリック製TRSを半田付けで処理するときには、2mm径の熱収縮チューブが、コネクタ一つごと8mm長×2本必要になります(1mモノなどを買ってきて8mmずつ切り出せばよい)。

  1. はじめに、忘れないように「コネクタのテール部品(とんがり帽子様のプラスチック部品)」を配線へと通す。配線押さえと外装はあとから取り付けることが出来るものの、テール部だけはあとから取り付けることが出来ないので。
  2. カッター刃をMOGAMI2534の外皮端面から15mmのところに浅く当てて、配線を転がしながら切れ目を付ける。全周に渡って横巻きシールドの部分まで刃が達したら、カッター刃をしまって15mm分の外皮を引き抜く。
    • (当たり前といえば当たり前なのだけれど)VVFケーブルでやる様に「電工ナイフを使って鉛筆削りのようにして外皮を剥く」なんてことをやると横巻きシールドがずたずたに切り裂かれてしまうので、そういう方法での被服剥きは厳禁。あと、内側の真円度は外側と違って若干不足している(Quadケーブルなんだから当たり前か)ので、同軸ケーブル用などのワイヤストリッパで外皮を剥こうとするのもやめておく方が良いと思います。
  3. 横巻きのシールド線(Gnd/1/Sleeve)を2分割して、【配線の端面を向こうに向けたときに】12時と3時の方向へと分けつつよじり、それぞれに2mm径8mm長の熱収縮チューブを根本までかぶせてから、先端のあまり部分に半田めっきする。
  4. 4本の芯線の中央にあるバインダを10mm程度除去する。
  5. 透明線(+/2/Tip)2本について、【配線の端面を向こうに向けたときに】9時の方向へと曲げる。
  6. 青線(-/3/Ring)2本について、【配線の端面を向こうに向けたときに】6時の方向へと曲げる。
  7. 透明線(+/2/Tip)2本について、被服を4ミリ剥き、2線が接続するようにまとめてよじり、半田めっきする。
  8. 青線(-/3/Ring)2本について、被服を4ミリ剥き、2線が接続するようにまとめてよじり、半田めっきする。
  9. 半田めっきしてまとめた青線(-/3/Ring)について、ノイトリック製XLRオスの3番端子(はんだ側を手前にしてグラウンド端子を上にしたときに、下)にある穴へと4mm(剥いた被服の根本まで)挿入して、半田付けする。
  10. 半田めっきしてまとめた透明線(+/2/Tip)について、ノイトリック製XLRオスの2番端子(はんだ側を手前にしてグラウンド端子を上にしたときに、左)にある穴へと4mm(剥いた被服の根本まで)挿入して、半田付けする。
  11. 半田めっきしてまとめた横巻きのシールド線(Gnd/1/Sleeve)について、その片方をノイトリック製XLRオスの1番端子(はんだ側を手前にしてグラウンド端子を上にしたときに、右)にある穴へと4mm(剥いた被服の根本まで)挿入して、半田付けする。
  12. 半田めっきしてまとめた横巻きのシールド線(Gnd/1/Sleeve)について、残りの片方をノイトリック製XLRオスのグラウンド端子(はんだ側を手前にしてグラウンド端子を上にしたときに、上)へと触れさせて、半田付けする。
    • 私ははんだごてを置いたままで「XLRと半田を手に持って」半田付けしているので、こういう手順になっています……が、XLRを固定してはんだごてと半田を手に持つ場合は、半田付けの順序は「Ground(シールド)→1番(透明)→2番(青)→3番(シールド)」にする方がよいかもしれません。
  13. XLRとテール部品の間にコネクタ押さえを挿入します。コネクタ押さえのU字抜き部分が、XLR端子のシールド端子と合うようにしてください。
  14. XLRの頭から外装を挿入します。はんだ側を手前にしてグラウンド端子を上にしたときに、1時半と6時の方向に凸がありますので、これを外装内面の凹と合うように挿入してください。
  15. あとは、テール部品を外装へとねじ込んでいけばOK……と。

ノイトリック製XLRメスへの半田付け。

 はんだごては50W以上のものを激しく推奨(前回の真空管アンプ製作でとても懲りたので、60Wの安物を買い足しました……)。30Wクラスのものを使うと、半田付けにえらく時間が掛かってしまいます。
 それと、ノイトリック製TRSを半田付けで処理するときには、2mm径の熱収縮チューブが、コネクタ一つごと8mm長×2本必要になります(1mモノなどを買ってきて8mmずつ切り出せばよい)。

  1. はじめに、忘れないように「コネクタのテール部品(とんがり帽子様のプラスチック部品)」を配線へと通す。配線押さえと外装はあとから取り付けることが出来るものの、テール部だけはあとから取り付けることが出来ないので。
  2. カッター刃をMOGAMI2534の外皮端面から15mmのところに浅く当てて、配線を転がしながら切れ目を付ける。全周に渡って横巻きシールドの部分まで刃が達したら、カッター刃をしまって15mm分の外皮を引き抜く。
    • (当たり前といえば当たり前なのだけれど)VVFケーブルでやる様に「電工ナイフを使って鉛筆削りのようにして外皮を剥く」なんてことをやると横巻きシールドがずたずたに切り裂かれてしまうので、そういう方法での被服剥きは厳禁。あと、内側の真円度は外側と違って若干不足している(Quadケーブルなんだから当たり前か)ので、同軸ケーブル用などのワイヤストリッパで外皮を剥こうとするのもやめておく方が良いと思います。
  3. 横巻きのシールド線(Gnd/1/Sleeve)を2分割して、【配線の端面を向こうに向けたときに】12時と9時の方向へと分けつつよじり、それぞれに2mm径8mm長の熱収縮チューブを根本までかぶせてから、先端のあまり部分に半田めっきする。
  4. 4本の芯線の中央にあるバインダを10mm程度除去する。
  5. 透明線(+/2/Tip)2本について、【配線の端面を向こうに向けたときに】3時の方向へと曲げる。
  6. 青線(-/3/Ring)2本について、【配線の端面を向こうに向けたときに】6時の方向へと曲げる。
  7. 透明線(+/2/Tip)2本について、被服を4ミリ剥き、2線が接続するようにまとめてよじり、半田めっきする。
  8. 青線(-/3/Ring)2本について、被服を4ミリ剥き、2線が接続するようにまとめてよじり、半田めっきする。
  9. 半田めっきしてまとめた青線(-/3/Ring)について、ノイトリック製XLRメスの3番端子(はんだ側を手前にしてグラウンド端子を上にしたときに、下)にある穴へと4mm(剥いた被服の根本まで)挿入して、半田付けする。
  10. 半田めっきしてまとめた透明線(+/2/Tip)について、ノイトリック製XLRメスの2番端子(はんだ側を手前にしてグラウンド端子を上にしたときに、右)にある穴へと4mm(剥いた被服の根本まで)挿入して、半田付けする。
  11. 半田めっきしてまとめた横巻きのシールド線(Gnd/1/Sleeve)について、その片方をノイトリック製XLRメスの1番端子(はんだ側を手前にしてグラウンド端子を上にしたときに、左)にある穴へと4mm(剥いた被服の根本まで)挿入して、半田付けする。
  12. 半田めっきしてまとめた横巻きのシールド線(Gnd/1/Sleeve)について、残りの片方をノイトリック製XLRメスのグラウンド端子(はんだ側を手前にしてグラウンド端子を上にしたときに、上)へと触れさせて、半田付けする。
    • 私ははんだごてを置いたままで「XLRと半田を手に持って」半田付けしているので、こういう手順になっています……が、XLRを固定してはんだごてと半田を手に持つ場合は、半田付けの順序は「Ground(シールド)→1番(透明)→2番(青)→3番(シールド)」にする方がよいかもしれません。
  13. XLRとテール部品の間にコネクタ押さえを挿入します。コネクタ押さえのU字抜き部分が、XLR端子のシールド端子と合うようにしてください。
  14. XLRの頭から外装を挿入します。はんだ側を手前にしてグラウンド端子を上にしたときに、1時半と6時の方向に凸がありますので、これを外装内面の凹と合うように挿入してください。
  15. あとは、テール部品を外装へとねじ込んでいけばOK……と。

2008年4月20日15:22:00追記。

 ……あまりにも適当な説明だったところがあり、一部表現を変更しました。

【変更前】

  1. 配線を転がしながらカッター刃を外皮にあてがって、外皮を端面から15mm剥く。

【変更後】

  1. カッター刃をMOGAMI2534の外皮端面から15mmのところに浅く当てて、配線を転がしながら切れ目を付ける。全周に渡って横巻きシールドの部分まで刃が達したら、カッター刃をしまって15mm分の外皮を引き抜く。
    • (当たり前といえば当たり前なのだけれど)VVFケーブルでやる様に「電工ナイフを使って鉛筆削りのようにして外皮を剥く」なんてことをやると横巻きシールドがずたずたに切り裂かれてしまうので、そういう方法での被服剥きは厳禁。あと、内側の真円度は外側と違って若干不足している(Quadケーブルなんだから当たり前か)ので、同軸ケーブル用などのワイヤストリッパで外皮を剥こうとするのもやめておく方が良いと思います。