ちょっと懐かしい?話……「Le Coupleのボーカリスト」による、「よりよい落とし込みがなされたCD/SACD」が登場するらしく。
(元ねた: http://homepage3.nifty.com/kanaimaru/0612EMI/0fNOTES-EMI.htm )
- 第298回:「かないまるルーム」で生まれる究極のSACDとは?〜 その1: Le Couple藤田さん「CDで削ぎ落ちていたもの」 〜
- 第300回:「かないまるルーム」で生まれる究極のSACDとは?〜 その2: SACDマルチのミキシング作業の実際 〜
- 第303回:「かないまるルーム」で生まれる究極のSACDとは?〜 その3: 金井氏「ミキシングからプレスまで監修」の秘話 〜
……誤解を恐れず端的に言うと、「ちょっと低めの音量でプレスした、CD/SACDハイブリッドディスク」をリリースするそうで。
ふつう、ポップス系のCDでは「ダイナミックレンジのぎりぎりまで使って音声を収録する」ために、コンプレッサとかリミッタというようなものを割と過大に使って【楽曲中でたまにしかでないピークは潰して、なるべく全体を高い音量でディスクへと収録する】方向に調整します。
なぜかというと、ピークが出ても「ピーク越え部分については音質が劣化するものの、とりあえずは収録できてしまうアナログメディア」とはちがって、デジタルの場合は「ピーク越えをすると盛大なノイズが出る」ので、これを防ぐためには「CDのフルビットを超えないように、瞬間的なフルビット越えについては潰して収録するほうが有利だから」……と、そんな感じの理由ですね。
で、今回出るCD/SACDハイブリッドディスクでは、
- SACDについては(わざわざ潰さなくても収録できるので)音圧抑制は一切行っていない。
- CDについては、可能な限り音圧抑制の量を少なくした。
……という、だいぶ思い切った方針でディスクフォーマットへの落とし込みを行っているそうです。
藤田恵美さんの声に懐かしさを感じた方、あるいはSACDやCDで「音圧抑制がなされていないものを聴いてみたい」とお思いの方には、ぜひとも手にとって聴いていただきたいところです。
詳しいところは、該当記事をお読みください。
ラジカセ時代はすでに過ぎ去り、いまはもう「ヘッドフォン/イヤフォン」なり「まっとうなコンポーネント」が主流になりつつある今、もしかすると、この方針による「アナログ時代に近いパッケージングのディスクや音楽配信」が、近い将来の標準になるかもしれません……というか、たぶん確実にこの方向へとシフトすると思います。