CROWN/D-45関連クイックレビュー、そのに。
(未来:dbx Driverack PAを使って「音の焦点(?)」をプラセボ少なめで調整するための配線案(マニュアル・サウンド・フォーカスのための実験回路)、その4。 - 雑記/えもじならべあそび)
(未来:プロケーブル語の「音の焦点」「音響」メモ。)
(未来:プロケーブル方式の特許スタンドについて、以前のスチールラックスタンドを組み直してテストしてみた結果から思うこと、一般の家庭で導入する場合の障壁、相手先ブランド供給(OEM)の可能性について。)
(過去:CROWN/D-45関連クイックレビュー。)
メモ。
「硬い音・柔らかい音」が何を指しているのかがさっぱり理解できない。
とりあえずは「硬すぎる音・柔らかすぎる音」をわざと出せる環境にして、聴き比べしてみないとダメか。
今日の追加テスト。
シングルウェイ・トランスデューサによる発声テストをしました。
……とはいえ、ウチには「普通の」フルレンジ単発ユニットはなかったり*1。
仕方がないので、AUTHENTICのカタログ落ち品らしき「MusicGallery」(AU-HE201)を使いました*2……たしか、2枚6000円ぐらいで購入したと思います。
これはA2サイズの発泡材パネルスピーカで、フルレンジ(70〜20KHz)の6Ωドライバが2つ付いています。
普通は2つあるドライバにそれぞれLRを突っ込んで「1枚でステレオ」とするのですが、出力が取れるアンプを使う場合には「直列接続(12Ω)としたものを2枚使う」という方法も取れます。
これを、(以前に描いた絵の使いまわしなのですが)以下に示した方法(スピーカ間隔は約2M、スピーカケーブルはBelden8460の2mを流用)で配置してみました。
6畳間の長辺方向に正対するようにリスニングポイントとスピーカを配置しているので、スピーカ自体は短辺方向に2つ並んでいることになります。
……すると、結構いい音で鳴ってくれます。
録音方法や音量によってはうまくつながってくれないことがあるのですが、1枚のCDの中でもうまくつながるものになると「6畳間の短辺方向壁面全体と同面積……2.4M×3.6Mのスピーカパネルがあるように」聞こえてくるから不思議です。普通のアンプでも「一瞬だけ」こういう風に聞こえてくれることはあったのですが、このアンプでは(特定の一曲の中では)安定してこういう音場を再現できています。
もちろん2chなので縦方向の定位はメチャクチャなのですが、横方向の定位はうまく決まってくれます。
NXT方式を使う限りは「低音は制動が聞かずダラダラと・高音はノイズ感一杯」*3なのだろうなぁ……と思っていましたが、(発泡材の固有音による濁りがあることを除けば)このあたりもしっかり決まってくれて、聴いていて面白かったです。
聴いていて「ぞくぞくするような音」というと、今までは【Luxman/L-10×Diatone/DS-73D】で聴いたほんの一瞬しかなかった(しかも同じ曲をリピートしても再現できなかった)のですが、一方でこのアンプとスピーカの組み合わせでは「同条件のままであれば、リピートすればきちんと同じぞくぞく感を再現できる」ようです。
偶然に頼らず、安定して音を再現できる「アンプ」がある……ということなのかも?もうすこし色々なスピーカをつないで、このあたりの安定性について(信用できるのかどうかについて)検証してみたいところです。
今日の実験・反省点。
- スピーカケーブルの変更テストができませんでした。
- アンプの変更テストもできませんでした。
- スピーカを「部屋の長辺方向壁面に置く」という配置換え案を実行できませんでした。
- Nakamichiの車載DACもテストできず(というか、すっかり存在を忘れていた)。
- いい加減、CDプレーヤがPlextor/PX-40TSiだったりする現状を何とかしたいところ。
……ぜんぜんダメじゃんorz。
ひとつ忘れていた。
ヘッドフォンを接続して「ヘッドフォンアンプとして」もつかってみました……これもそれなりにいい感じ。
ただし、ヘッドフォンを挿してもスピーカ側の音がミュートされるわけではないので、その点には注意。
マニュアルには「スピーカー出力端子からヘッドフォン出力端子への接続についてはunpadded(詰め物をしていない)である」と書いてあったのですが、外側からテスターで測った限りでは、それはそのまま事実のようで。
普通はpad*4が入るはずなのですが、なぜかこのアンプではpadを入れていないようです。
padがない……ということは、アンプの内部抵抗とヘッドフォンケーブル以外には抵抗要素がないわけで、「ケーブルを変えるとヘッドフォンの出音がころころ変わる」ことになりそうです。
それと、padがないわけですから、感度が良すぎるヘッドフォンを直結するには向きません……そういうものを使うのであれば、ER4-24のような物を使うか、モドキ品を自作することも考慮するべきでしょう。
2007年10月2日1:06:49追記。
……なんとなく、だけれど。
私が普通に聞く音量でもピッタリつながったのは、もしかすると「距離減衰比が小さい」NXTパネルスピーカを使ったから……なのかも。
普通のスピーカで同様のつながり感を得ようとすると、とんでもない音量が必要になりそうな予感。
うーん……TDKのGMM系スピーカを駆動してやると、案外面白いのかもしれない。
2007年10月8日23:58:41追記。
今の所は、Belden8460やCROWN/D-45の「神話(?)」に加担するつもりはないですね……。
CROWN/D-45の民生機直結は……
- 【CDレベル(2Vrms)固定出力の機器×CROWN/D-45×91dB/Wスピーカ】の直結では、細かな音量調整が無理すぎて、全く実用にならない。
- アンバランス接続では入力インピーダンスが10kΩしかないので、機器によっては歪みやすい。
あたりがとても微妙です。
民生プリをかませて「電圧計を使って0dBu管理をしてしまう」という手はあるものの、パッシブプリでは音量調整の感覚が(低インピーダンス受けのせいで)変わってしまいますし、民生アクティブプリでは「そもそも10kΩ受けを前提とした設計が為されていない場合がある」だけに……結局は「きちんと0dBu管理ができる業務用ミクサ(Mackieのとか)」を導入する必要性が出てきそうです。
それと、ミクサを導入する場合は「できればMainOutを、(PanPodによる方法ではなくて)左右独立のスライダで調整できるもの*5」を入手すると良いかも。
部屋のせいで左右のバランスが崩れるのはよくある話なのですが、正直言ってPanPodでの調整は精密さに欠ける&直感的ではない部分がありますので。
左右のレベルを精密に合わせなければならない録音現場とは違って、再生専用に使う場合は「自室でのルームアコースティックに応じて左右バランスを合わせてしまってよいし、そうできるほうが便利」なので。
本来は左右独立の1/3octグライコで調整するべきなのかもしれないですが、とてもそこまではやっていられないですし。
2007年11月8日0:52:25追記。
Mackie/1402VLZには、メインの2chバスだけではなく、Muteと共用する予備の「ALT3-4」という2chバスが用意されている。
この「ALT3-4」をチャンネルデバイダからの高音域調整用に割り当てることで、いわゆる「音の焦点」も手元で合わせることが出来る。
Belden8460については……いまのところ、何が良いのかさっぱり意味不明^^;。
うーん……これは(コストがかからないという意味で)喜んでいいのかどうか。
*1:実際には「あったのだけれど、腐らせて捨ててしまった」というのが正しいのかも。
*2:個人的には「平面発音体」がなぜか好きでして、AU-HEシリーズは異サイズも含めて数枚、PC用のNXTパネル品が少々、TDKのNXTパネルスピーカをPC用に使い、それからFOSTEXのRP振動体を使ったヘッドフォンに、STAXのイヤスピーカーに……と、平面駆動システムだけでもたくさん手持ちがあったりします^^;。
*3:この点がピュアオーディオ的には致命的な欠陥となっている気も……NXTパネルが定価の一掛けほどで取引される理由はここにあるわけで。
*4:スピーカー&ヘッドフォン兼用アンプにおける「pad」とは、ヘッドフォン用に電圧を下げる抵抗器のこと。
*5:Mackie製ミクサの場合、12ch版は目的に合わず、1402-VLZ3がまさに直感的、16ch版はグルーピング機能を使って代替できる……けど直感性に欠ける。