親指シフトにおける「後退キー」は、なぜあの位置に配置されたのか?

 親指シフト(NICOLA以前)キーボードで「なぜ後退キーがホームポジション隣にあったのか・なぜ後退キーの機能は(モードに関わらず使える)【Backspace】ではなく(上書きモードを前提とした)【←】だったのか」の理由が、なんとなくわかった気が。


 「日本語情報処理の諸相:日本語情報処理の開発物語」p.5左側の中ほどを読む限り、「開発当時の端末では、辞書の品詞が名詞のみの登録だったため、親指シフトキーと同じぐらいに後退キーを頻用した」らしく。
 なるほど、これでは後退キーが従来の位置にあっては全然ダメですよね……。
 しかも、訂正するかどうかは「キーを押してから考えるという場合もありえる&利用頻度が高すぎるので、意図せず変換キーに続けて反射的に押してしまう可能性もある」から、Backspaceではダメということに。
 はじめは「タイプライタを真似たから」とかいう説明があっても納得がいかなかったのですが、システムの事情が原因でこれだけ多用していたとなれば、後退キーの位置も機能も「そうであって当たり前」うのかもしれないですね。


 TRONかな配列が「(単文節変換に重点を置いて)変換キーを多用することを前提に配列を組んだ」事と同じく、当時の技術的用件がかなり効いているのかも……と、そんなことを考えてみたり。


 ……でも、そうすると「なぜ左手・無変換の隣」に後退キーを置かなかったのか?という疑問もわくんですよね……。
 http://www.vshopu.com/f_FMVKB231/index.html
 今のキーボードを見ると、親指左の隣はブランクになっています。
 http://www.ykanda.jp/oasgif/cat01c.jpg
 一番初めのキーボードを見ても、親指左の隣はブランクになっています。
 http://www.ykanda.jp/catalog/48/48v204.jpg
 http://www.ykanda.jp/catalog/48/48v304.jpg
 このあたりの機種では、親指左に「タブ」が置いてあります。


 そして、ぎっちょんさんの「「後退」キーの持つ意味」が【はじめからそれを狙ってあの位置に実装していた】のか、あるいは【便利だからあの位置に残り続けた&本来の意図とは異なる利用用途で使われ続けた】のか……というあたりの謎は全く解消していなかったり。


 ……うーん、なにやら「かえって謎が深まってしまった」ような……orz