軽油とガソリンがないと、何をやっても無駄。

 食い物や衣料品などが、被災地に届いてない……って話がある。
 で、こーゆーことについて『情報が足りない/統制されてないからだ』とか、外野でピントの外れたことをいってる人が居るのを見ると、すごく力が抜けてしまう……この無力感、一体どうすればいいのだろう。


 血管たる道については、すでにそれなりに清掃が進んでるし、あとは地元のプロドライバーが「どうにかたどり着ける道を探し出して、もっていく」ものだから、そのあたりはなんとかなると思ってもらって構わないと思う。
 足りないのは血液……道路にとっては「ディーゼル車で使う軽油と、小型車で使うガソリン」の二つ。


 いま、避難地域は避難所だけでなくその回りも含めて、地域が仮死状態にあります。
 今、東北ではとにかく、血管に通わせるための血液を求めています。
 短期戦ではなく、中長期線になると考えられます……ので、とにかく一般車に関する軽油とガソリンの節約をお願いしたいところです。


 東北地方では、大企業から個人営業者にいたるまで、輸送業者の車が「ガス欠で動けない」という状態が、いまも延々と続いてますし、今後これが進行すると、更に悲惨な状態になる恐れがあります。
 他の地区で油を節約すれば、その分だけ「油も、油を運ぶ車も」東北地方への輸送にまわせるはず……命を支えるためにも、経済を復活させるためにも、どうか燃料の節約にご協力をお願いいたします。


 現状では「緊急車両」と「人工透析を受ける患者」までしか、燃料を優先供給できていません。
 一般車への供給がまだ無理だとしても、次はせめて「運輸局認可を受けている輸送業者」まで供給が拡大しないと、現状の供給網を「本来どおりに機能させる」ところまでは行かないと思います。
 現状では、県レベルにまでは物資が届いていても、そこから小口で各避難所とかに届けるための油がない、という、どーしようもない状態になってます……。


 東北地方で本当の支援を始めるには、結局のところ「被災者は被災者を救援できない」ってゆーアタリマエのことを認知した上で、とにかく『被災程度の軽い地域から、どんどん通常の経済活動状態へと引き上げていくこと』だと思う。
 実効被災地域を狭く縮めていくほどに、周囲からの救援が行いやすくなるのは確実(現に、今は隣県にしかボランティアの活動拠点を置けない……けど、それじゃ遠すぎて無理がある)。


 俺もいま、会社への通勤手段をどーするかで検討中なのだけれど、とにかく「活動できる人から順に、どんどん経済活動へと戻る」ことが、被災地内に住む人間にとっての責任なのだと思う。
 そうして「地震当時は被災者だった人が、どんどん普通の生活に戻る」ことによって「実効被災地域」を減らし、物資や人力を「それでも立ち直れない被災地へと集中投入する」ことが、これから必要になると思う。


 ……と、ちょっと先のことまで書いたけど、今日明日の範囲についてはまさに表題通り『軽油とガソリンがないと、何をやっても無駄。』なんです。
 せめて輸送業者が潤沢に使えるように、できれば(車がないと生活が成り立たない)地元住民にとっても最低限度の行動ができるように、軽油とガソリンをまわしてください。
 無償で東北に油をくれ……って話「ではない」点に注意。東北で普通に買える様に、「東北へ燃料の転送をお願いします!」という話。基礎経済活動も復興活動も、田舎じゃ油なしには始まらないんです……。


 #ライフラインと油があれば、被災地の治安も含めて、かなりの割合で復旧する……治安が悪いのは『不安』と『非効率による人力の消耗』によるところが大きいだろうし。