新JIS系における、打鍵の早さ・遅さについて……。
おひさしぶりです、こんにちは。
まだ被災がらみでグダグダが続いてる……のですが、もーグダグダ言ってられないので、すこしずつ元のペースに戻していきます。
そんなわけで、復帰1回目はこのお題から。
新JIS・月配列スレッドでの、「左手にシフトを寄せた配列」について。
291 名前:名無しさん[sage] 投稿日:2011/03/19(土) 02:20:59.43 0
左から右のシフトより、右から左へのシフトが苦手だし、新JISでも右から左の打鍵は遅いという結果だった筈。
typoが発生するのも右左2種類のシフトが交互に発生するときだから、
いっそのこと、シフトを左に集中させれば指の混乱も減り、快適なんじゃないか?
そう思って月配列系ベースにs,dをシフトにした配列を試験的に作った。
だが思った以上に無残な結果に終わった。
敗因は、追い出された「か」の処理、薬指シフトが想像以上に不快だった、
キーの形状は右手に不快にできている、人差し指に連なる字が多すぎる。
この方面の研究は凍結することになるだろう。
今書いてて思ったんだが、sの代わりにeをシフトに使うのはどうだろう?
これを試してダメだったら改めて完全凍結することにする。
(from http://hibari.2ch.net/test/read.cgi/pc/1282878445/291 )
この方法、着眼点は一切間違ってないです。
新JIS測定において、一番速いのは「か→゛」を打つときに使う、【右→左】でした。
続いて【右→右】の右手連打、次に【右→左】、もっとも遅いのが【左→左】の左手連打でした。
ところが、291さんはこれを新JISに適用しようとして、「か」の処理に相当お困りだった様子で。
……これについては、どんどん使い込んでいくと「か」だけでなく、他にも困るものが出てくると思います。
こういう時には、「シフトキーを配置する前の配列を、左右反転してみる」ことをご検討いただくと、よいかもしれません。
新JISは、「濁音化しうる清音の連接」が【左→左】に来る設計になってしまっている……のですが、これは「こうするほうが全体的には速いから」という理由ではなく、「最も頻度の高い、『か→゛』を高速に打つため」にこうなりました。
ただし、『○→゛』は確かに頻度が高いものの、実際にはそれらって「交互打鍵として処理しておけば、どっちからどっちに打っても、似たように速い」ものなんですよね……どっちかってゆーと、濁点を片手に置いたが為に『濁音化しうるかな→濁音化しうるかな』が高速化しづらい部分に注視して、配列を組んであげる方がよいのかも、と。
そんなことを考えて、過去に↓のような実験をしました。
新JISカナにおいては、「最も頻度の高い、『か→゛』を中心とした、受けかなを高速に打つため」に、『受ける文字を右手に』配字した……のですが、この方法だと左手に攻めかながたくさん詰まるので、その左手側にシフトキーを押し込むのは、至難の業になると思います。
配列構造をなるべく変えずに、シフトキーを押し込む場合には、次の2つのうちどっちかにするほうが良いかも、と。
- 配列はほぼそのまま、右手側にシフトキーを2つ置く。
- 配列を左右ひっくり返してから、左手側にシフトキーを2つ置く。
個人的には、こーゆー左右鏡面配列には、どこかに生きるところがあるとは思ってる……のですが、どこに活用の道があるのかをまだ把握できてなくて困っているところです。
それと新JISかなについては、1%未満の性能差となる「次点新JIS配列」もある……ので、シフト構造によってはこれを生かすのもアリかな、と思います。
私自身は、新JIS系の配列を使い込んでいないために、このあたりについてはピンと来るところがなくてどうしようもないところ……ですので、このあたりは新JIS系の配列を使い込んできた皆さんに、どんどん研究していただきたいところです。
新JIS系配列の素性がいいことは、誰の目にも明らか……なので、(そのまま使ってももちろんいいのですが、)あとは「どう調理するか」にかかって来る感じですね。