X軸に『楽さ』を、Y軸に『速さ』を、Z軸に『シフトキーの重さ』を採れば、誰にとっても『自分が信じる評価方法』にそった評価が、見えるようになるはず……。

(関連:ちょっと、かな配列 速さと楽さ)
(関連:シフト打鍵によるコスト。 - 雑記/えもじならべあそび)

 注)ここでは「作り手が、どう評価したか」ということと、「使い手が、どう評価したか」ということとの差を、あえて書いていません……全ての配列におけるシフトの重さを、たとえば「新JISかなグラフのピーク値に則って0.6〜0.7打鍵と再評価する」とか、あるいは「純粋な打鍵数に則って、1.0打鍵と再評価する」というのもアリなのですが、現状では前者の考え方があまり評価されていないようなので。
 ちなみに、これを書いた時点での私は、シフトキー単独の重さについて、『楽さ』視点では+1.0打鍵と評価し、『速さ』視点では+0.7打鍵と評価するのが、もっとも実情を反映しているのではないかと考えている(ので、どちらも見える3軸評価が必要だと考えた)……のですが、それをはじめから持ち出すとヤヤコシクなるし、そこについて評価者自身が自由に評価することを妨げたくないので、以下ではそれについて言及しないことにしました。


 X軸に『楽さ』を、Y軸に『速さ』を採る……という、2軸評価で配列をスッキリ評価してみたいな、と感じました。


 そして、Z軸には『シフトキーの重さ』を採れば、一連の「評価方法の差」による問題を、3次元的な一つの評価モデルで表現できるのかも。
 シフトキー自体の重さを「1」と評価したい人は「Z=1」のときのXYプロットを見れば良いし、シフトキー自体の重さを「0」と評価したい人は「Z=0」のときのXYプロットを見れば良いし……と、そこは思想信条の自由に沿って、個々人の信じるところの値を自由に採用できるほうが良いと感じました。


 シフトキーの負荷をどの程度と見なすか……ってのは、いわば(打鍵範囲の話とかと同じく)インピーダンスマッチングの問題なので、どれが良くてどれがダメか……ってのは『利用者が決める』だけでよいのかも。
 作者は『作者が信じるところの評価軸にしたがって、そこでよくなるように設計する』し、利用者は『利用者が信じるところの評価軸にしたがって、そこでよくなる配列を使う』ってゆー、それぞれに独立した話なのかも、と思う。


 たとえば、かえであすかは、「シフトの連続によるコスト低減手法を評価せず、単純にシフト付き一文字を2打鍵として評価する(=シフトキー押下を、文字キー1文字当たり常に1打鍵としてバラバラに評価する)」ってゆー評価方法だと、(実際の指の感覚からズレて)性能評価上はボロボロになります。
 ……でも、だからと言って、私には「そんな評価をしないでくれ!なんていう権利はない」んです。評価しようとする方が『どう評価するか』ってのは、あくまでもご本人にとっての『配列思想・信条の自由』に関する話であって、それを否定するなんてアリエナイわけで。
 ……と、そーゆー事を表現するには、表題のような3軸評価が必要になるのかも、と考えたところです。
 もっとも、3軸評価とは言ってもこれでは連続シフトの評価ができないのですが……とりあえずそこの問題は(連続シフト系配列にとって不利になる方向の話でしかないから)放置しておいても、当面は支障がないと思うところで。