【親指シフト - Wikipedia】の「配列設計」に関する部分が、いまだにさびしすぎる件について……また今年も、どうすることもできなかったorz。

 これは、今年一番の反省事項……だと思う。
 これが初月紫苑なら「今年も出会えなかった。いつになったら資料に出会えるのか。」みたいに言うのだろうか……。


 それなりにユーザーがいるはずの「親指シフト」について、配列設計に関する解説が『108文字』しかない……ってのは、いくらなんでもヤバい。

次の課題はキー配列の定義であった。これはDvorak配列の設計手法を手本とした。キー配列の決定には出現頻度のデータが必要であったが、これは池上の母校である早稲田大学音声認識の研究のために収集していたものを借用した。


(from 親指シフト - Wikipedia)

 この説明で、「親指シフトが、どうしてああいう配列になったのか」が解るのか?ッてゆーと……もちろん解るわけがない。
 新JIS配列 - Wikipediaとは違って、プロセスの「P」の字すら書いてないし。

  • Dvorakの「何」を「どう」手本にしたの?
  • Dvorakの「何」を「どう」活かしてるの?
  • 出現頻度データを「どう」活かしてるの?

……とかとか、そーゆーのが全然見えてこないし。
 こんなのじゃ、ホントに検討したのかどうかすらあやしすぎるし。


 「出来上がった鍵盤配列を、外側から解析する」ってのじゃ、ダメなんです。完全計算配列じゃない『手捏ね』配列には、必ず「構造」がある……のだけれど、それだって「外形から読み取る」方法じゃダメで、あくまでも設計時点でどういう構造を採用したか……ってのが重要だし。
 それに、50音配列から親指シフト配列にすり替えた前後に、どーゆー評価打鍵をしたのか?とか、そーゆー泥臭いところも全然解らない。
 「ぱぴぷぺぽ」を小指シフトにした理由とか、「ゃゅょっ」を左右に振り分けちゃった理由とか、「つっくちき」を右手に固めた理由とか、高頻度かなを左手に振った理由とか、「うしいん」を薬指〜小指に押し込んだ理由とか、濁音よりも重い清音を同手同時打鍵に振った理由とか、運指が乱れる位置に句読点を置いた理由とか、カンマ・ピリオドを読点・句点と別に設定した理由とか、「ぁぃぅぇぉ」を固めずバラバラに振りかけちゃった理由とか、後退キーに「←」ではなく「後退」と刻印した理由とか、親指キーをTY間ではなくGH間で分離した理由とか、当初親指キーを低く設計した理由とか、シフトキー「だけ」を1キー幅ではなく幅広く設計した理由とか……とにかく『計算配列ではない、手捏ね配列に特有の、解りやすすぎるクセ』が満載なのに、そういったところについて、何の理由付けも明らかになってない……ってのは、なんか個人的には釈然としないんですよね。


 んー……どこかにいい資料、ないのかしら。
 ここが解決できずに、あと9時間で「21世紀のうち、最初の10年が終わってしまう」事態になったことが、個人的には結構悔しいです。
 #根本的に資料が足りてなくて、当然のように親指シフトとは - はてなキーワードも同症状を患ってます……ほんと、どうすればいいんだろう。