新JISかな配列(JIS X6004)を『ダメ配列呼ばわり』するということは、つまりはどういうことなのか……を、もっともシンプルに言うと、たぶんこうなる。

  • 「生身の女子大生7名が打った、延べ380万文字分*1の打鍵時間データを、全部無意味だと言い張ってる」ってこと。


 「一番大事なこと=人間の能力を測定すること」をクソ真面目にやってンのに、これが無意味だってゆーなら、一体何をすれば『意味がある』ッてことになるの?みたいな……。
 「妄想計算」にならないように「実測」して、「その運指速度で最も速く打てる配列を選び出した」のに、なぜにかつて『ダメ配列呼ばわり』されていたんだろう?……その根拠が、私にゃさっぱりわからん。


 これでたとえば、当時「遠くの1打鍵より、近くの2打鍵のほうが速く打てる場合だってあるじゃん!そーゆーのを無視してアンシフトに高頻度文字を全部押し込んじゃダメじゃん……」みたいな指摘があった……ってゆーなら、まだわからなくもない*2、けど……そんな感じの指摘なんて、見たことなかったし。
 ……あるいは「速い事は計算上保証できても、快適さは保証できないじゃん!」とかいう言及だったら、これも(設計に含まれてなかったから)指摘としてはアリだと思う*3……けど、こっちも全然指摘されてなかったと思う。
 そーゆー「資料を読んでりゃ、突っ込みたい人たちは突っ込めるポイントがある」はずなのに、まるっとそーゆーのは放置プレイだった印象があって、今になって思うと『なんだかな〜』って気がする。


 ……って、最近では同言及を見かけなくなったから、もーこの手の記事は不要だと思う。
 ただ、また何年後かに「そーゆー言及」が出てきたときには、この記事をサルベージして使おうかな……と。

*1:実際には380万文字を超えてる……というか、たぶん「500万打鍵(ウチの日記4年分)」を打ち切ったところで測定を止めたんだと思う。正直、こんだけの調査は私費でそうそう出来る規模じゃないし、私ゃこのデータについて【コピペして配列設計に流用したい】って欲望を、今でも必死に抑えてるんですけど……。

*2:詳しく計算してないからあやしいけど、たぶんそういう運指時間となるパターンも混じってるはず……だって、実測したんだし。もっとも、当時『それをわかっていて、計算能力の都合上、仕方なく諦めた』って可能性もあって、そこが資料から読み取れなかった……ってのは、唯一惜しいところだと思ってる。このあたりは、計算資源が豊富になってきた現代に作られた【幸花配列】と【ぶな配列】によって、「計算配列が持つ、可能性の大きさを示す」という、事実上の追試がなされたと考えるほうが自然かも。

*3:ここは、計算配列に含めるとすれば「わざとそこを遅く打つ」とか、そーゆー工夫が必要になってくるし、そーゆー工夫さえ組み込めれば解決可能な話でもある。