「新JISかな(JIS X6004)は、技術者のオナニーによってつくられた。」は、真か偽か。

 真だとおもう要素は、いくつかあるよね。


 ……で、それをひっくり返して、偽だと思う要素もある。

  • (利用者の寸法中央に近そうな)成人女性複数人による「300万打鍵越え」の打鍵特性を拾い集めてた。*4
  • プロセスの前後は計算に頼ったけど、(私の記憶が確かならば)実用案256個を数案にまで絞ったのは「成人女性複数人による人力評価打鍵」。*5


 そのなかで、「技術者のオナニー」かどうかを判定する上で、一番大きなポイントは、たぶん「成人女性複数人による人力評価打鍵」だと思う。
 ……いくら思い込みで配列の骨格を組んでしまったとしても関係なく、【複数人による評価打鍵というフィルター】をとおして、多数の配列候補から十分ふるいに掛けられている……ってことを考えると、新JISかなを「技術者のオナニー」って言うのは、なんか違うよな、と。


 配列の「選別/調節」段階*6において「新JISかなと比較して、オナニー度が低い」という配列が、もしもこの世に存在する……のならば、一度見てみたい気もする。
 

*1:これは「どちらを右手におくべきか」の判定を、評価打鍵にも計算にも頼らず「踏み込んで考える前に決めちゃった」部分があって、「技術者のオナニー」だといえる部分だと思う。

*2:これは「どちらを正規のJISかなにするか」を、評価打鍵ではなく計算結果で決めてしまったところが同上だと思う。

*3:これだけは、実は同情してしまう部分がある気も……。

*4:これは今でも「GA配列の設計」とかで、同じ考え方が引き継がれてますよね。手指のモデルが高精度に設計できてない現時点において、代替指標としては結構イイ線を行ってると思う。

*5:これがなんといっても超重要。配列の「選別」段階に「血が通っていた」ってのは、いまの「手捏ね配列」とはやる順番が違うだけで、「評価打鍵してる」って意味では全く同じ効果がある。

*6:作ってしまったあとの「実用時点での評価打鍵」ではなく、配列の「選別もしくは調節」段階における【複数人×広範囲の】評価打鍵がなされたかどうか……ってのが、けん盤配列の「練度」を上げるときに、とても重要だと思う。