手指保護用の余裕率(20%)を含んだ時の、「打鍵能力×要求入力速度→必要打鍵効率」換算表、試案。

(過去:入力速度。 - 雑記/えもじならべあそび)


 E6系列で表現してるから、ちょっと荒すぎるけどね……。
 とりあえず、こんな感じで作ってみた。
 余裕率は既に含んでいる*1から、ちょうどいい値があるなら「直読み」していいと思う。

×(keys/分)→ 10 15 22 33 47 68 100 150 220 330 470 680 1000
10かな/分 0.8 1.3 1.8 2.8 3.9 5.7 8.3 12.5 18.3 27.5 39.2 56.7 83.3
15かな/分 0.6 0.8 1.2 1.8 2.6 3.8 5.6 8.3 12.2 18.3 26.1 37.8 55.6
22かな/分 0.4 0.6 0.8 1.3 1.8 2.6 3.8 5.7 8.3 12.5 17.8 25.8 37.9
33かな/分 0.3 0.4 0.6 0.8 1.2 1.7 2.5 3.8 5.6 8.3 11.9 17.2 25.3
47かな/分 0.2 0.3 0.4 0.6 0.8 1.2 1.8 2.7 3.9 5.9 8.3 12.1 17.7
68かな/分 0.1 0.2 0.3 0.4 0.6 0.8 1.2 1.8 2.7 4.0 5.8 8.3 12.3
100かな/分 0.1 0.1 0.2 0.3 0.4 0.6 0.8 1.3 1.8 2.8 3.9 5.7 8.3
150かな/分 0.1 0.1 0.1 0.2 0.3 0.4 0.6 0.8 1.2 1.8 2.6 3.8 5.6
220かな/分 0.0 0.1 0.1 0.1 0.2 0.3 0.4 0.6 0.8 1.3 1.8 2.6 3.8
330かな/分 0.0 0.0 0.1 0.1 0.1 0.2 0.3 0.4 0.6 0.8 1.2 1.7 2.5
470かな/分 0.0 0.0 0.0 0.1 0.1 0.1 0.2 0.3 0.4 0.6 0.8 1.2 1.8
680かな/分 0.0 0.0 0.0 0.0 0.1 0.1 0.1 0.2 0.3 0.4 0.6 0.8 1.2
1000かな/分 0.0 0.0 0.0 0.0 0.0 0.1 0.1 0.1 0.2 0.3 0.4 0.6 0.8

 「今の」私の場合、

  • 打鍵能力……指が痛まない限度は150keys/min。
  • 要求入力速度……120kana/minあたりで打てるので、この表では「125kana/min」あたりを見たい。
  • そこから求められる「要求打鍵効率」……1.3と0.8の中間で、「1.05」。

 ……と、こんな感じ、かなぁ。「1.05」だと、飛鳥とかじゃないと厳しい。
 で、「10年前の」私の場合、

  • 打鍵能力……指が痛まない限度は330keys/min。
  • 要求入力速度……120kana/minあたりで打てるので、この表では「125kana/min」あたりを見たい。
  • そこから求められる「要求打鍵効率」……2.8と1.8の中間で、「2.3」。

 ……と、こんな感じ、かなぁ。「2.3」なら、ロマかなで満足できていたのも当然か……*2


 ちなみに、調べずに書けそうな範囲だと、各入力法にほぼ固有な打鍵効率はこんな感じ。

  • 飛鳥カナ配列とか、小梅配列とか、NICOLAとか、かえであすかとか……1.0。
  • 親指シフト……1.005くらい?*3
  • TRONかな配列……1.005くらい*4
  • 現行JISかな……数え方によって違うけど、1.2とみておけば安全(ふつうは1.1とみておけば良いと思う)。
  • 新JISかな、月配列系……ざっと1.2〜1.4くらい。
  • 弄ってないローマ字入力……漢語を使いまくりで1.4、うちの日記みたいなのだと1.73、もうすこし大和言葉にかたよると1.8くらい。
  • 漢直系……「はぶき」を除けば、かな部分は2.0。「はぶき」は1.7くらい?
  • ポケベル入力」とか「かなめくり入力」……2.2〜2.5くらい。

 1.0を切るような方法が必要なら、まず「姫踊子草配列」とか「下駄配列」とか「かえでおどり配列」とか、あとは速記系配列とか……そっち系で調べなきゃダメだと思う。


 ……って、あくまでも「案」なので、これで正しいと思い込まないようにご注意を……。
 #あと、当然のごとく、ここでは「総運指距離」は考慮してないです。打鍵数と総運指距離は「全然比例関係になく、別個の存在」ってところが、悩みの種ですね……*5

E24系列で書き直してみた(2009年9月22日16:52:29追記分)。

 打鍵効率が「2.2打鍵/かなよりも悪いもの」と、「0.8打鍵/かなよりも良いもの」は、あまり無い……ので、それぞれの値で打ち切りにして、表とグラフを作ってみました。


 「指が耐えられる【打鍵の】速度」と「実際に入力したいと思っている【カナの入力】速度」によって、「選ぶべき入力法の入力効率」のうち「入力効率が悪いほう」の限度は、自動的に決まってしまう……と考えるほうがいいのかも?


 ちなみに、「選ぶべき入力法の入力効率」のうち「入力効率が良いほう」の限度は、事実上は無い……のだけれど、入力効率がよい方法ほど【1アクションあたりの入力操作が面倒&高負荷になる】傾向が強くなるから、闇雲に「ただ高効率な方法を選べばいいんだ!」って解説をするのは間違ってると思う。
 この表から得られた値に「なるべく近い」入力法を採用することによって、「最も低い記憶負担で済み、かつ指を痛めることなく使える」様になるのではないかな……と。


 こう考えると、日本語入力について「低速打鍵&高圧縮率入力法」で進むか、「高速打鍵&低圧縮率打鍵法」で進むか……ってのは、利用者自身が持つ「打鍵可能速度と、入力可能速度との倍率差」によって、比較的素直に決まってくるのかも。

*1:20%くらいの余裕率を含んでおかないと、「調子が良くて、ノって打鍵したとき」がヤバいはず……ってことで、あえて多めに余裕率を設定してます。

*2:なんか、こういう数字を見てると「若いって、いいなぁ……」なんて、ジジくさいことを思ってしまう自分が悲しい。

*3:小指シフトによる半濁音が「同時打鍵」で処理されるなら、これは1.0とみなすほうが自然かも。

*4:半濁音の直接入力をするように改造した「TRONかな改」では、1.0になる。

*5:ロマかなとJISかなの差がほとんどなかったり、親指系は同じ打鍵数なのにン十%もずれてたり……とか、そーゆーひどいレベルでのブレがあるので、打鍵数だけでどうこう語るのはちょっと無理すぎるところも。