(めも)事務職向けの月配列「机月配列(きづきはいれつ)」を作るとしたら、どういう配列になるのだろうか。

 方針は……かえで化した月配列、でいいのだろうか。


 効率だけを追い求めると、「慣れない人が置き去りになってしまう」問題が出てくるから……清濁分置方式(月配列5-315版とか)を使う場合は、よほど低頻度濁音&半濁音の配置に気をつけなきゃダメ、と。
 「思いっきりかえで化した、月配列5-315版」と、「思いっきりかえで化した、月配列 4-698版」って、どっちが使いが易くなるのだろうか?
 かえで化すると「難しさ」が取れて「打ちやすさ」が減る性質があるから、両者の性質が結構似通ってくる気がする……ので、ためしもせずにエイヤで決めてしまうのは危険かも、と。


 仕事以外でもパコソンパソコンを使うよ!ッて人は、慣れたものをそのまま使ってればいいと思う……けど、仕事以外にパソコンを使うアテが無い人に対しては、推奨配列くらい決めてもいいんじゃないかという気はする。


 ……で、事務職場における推奨配列を決めるときの鉄則。

  • 親指シフト系は、問答無用で却下。親指を痛めない「確実な条件」が確立してないのに、これを「どんなキーボードがあるかも解らない」うえに「どんなテキトーな奴が教えることになるかも解らない」事務職場で展開するなんて、いくらなんでも無茶すぎる*1
  • 評価打鍵→手動交換を通してない配列は却下。手動交換なしでもいけるように「設計時点でその性質を反映させてる」場合はまだいいけど、それすらもないのは「ロボットが使う」のにしか使えないでしょ……という気が。けん盤配列を使うのは「生身の人間」なのだから、その想いと運指がきちんと配列に反映されてないと、さすがにダメだと思う。
  • そこらへんのJISキーボードで使えないものは却下。「作者好みのキーボードで使えればOK」レベルの甘い考えで作った配列では、とてもじゃないけど「事務職場にて、強制的に覚えてもらう」ためになんて使えるはずがない……というか、それは「学習を強いられる人に対する、かなりひどい侮辱」でしかないわけで。この条件をクリアするのは「配列屋の責任」だから。

……と、こんな感じ、かなぁ。
 ありえないほど厳しい条件なのは、「ここまでやらなきゃ、人様へと強制させるに値するものだ!なんていう資格すらないよ。」ってことを言いたいから……という狙いが。
 

 「いろいろなシフト方式による配列の可能性を探索して、出来うる限りの配列&シフト方式を開発する」ってところは、たぶん今までの時点で、ある程度達成できたと思う。
 そんなわけで、もうそろそろ「1000万人*2が使うことを想定した、ビジネスユーザー向けのけん盤配列」ってのを、本気で考えて設計し始めても、いいんじゃないかなぁ……という気はする。
 ただし……前提条件がアレなので、配列自身の性能&使いやすさとは別のところで優劣を競っても仕方がないし、現実に見合わないものを提示するわけにも行かないし、議論でどーにかするわけにもいかない。
 配列の「仕掛け」そのものによって、前提条件を「クリアできるという保証」が出来ないと、意味がない。一人一人の「指への負担」なんて測定可能性が無いのだから、測定をせずにやるなら「ソレを保証できるように、極めて慎重に事実を積み上げていく」しかないわけで。


 ……って、夢物語を語ってどーするんだ>俺。

*1:ここを放置して無邪気に推奨する輩がいたら、相手が誰であっても構うことなく【親指を痛めない「確実な条件」を確立してから、出直してきてください!】というしかないと思う。てゆーか、それが親指シフト系を使ってる、私が負うべき責任だから。

*2:大雑把に計算すると、シェア2割弱であろうJISかなユーザーの数は「1000万人」か、それより少ないあたりだと思う。