少なくとも、配列屋なら「改善したら遅くなってやんの、ばかじゃねwwwwww」とかいう安直な答えには「違和感」を覚えてくれるはずだと思う。

 ……最近思うのだけれど。

「今使い慣れている入力法での【入力速度】」と、「今練習している入力法での【入力速度】」を比べないでください。


 今あなたが使い慣れている入力法は、おそらく数ヶ月〜数年かけて使い続けることによって、始めて「今の入力速度」に達したものと思われます。
 今あなたが使い慣れている入力法も、あなたが使い始めた当初は「ゆっくりと、確認しながら、時には間違いながら」使っていたはずです……そのときのことを、一度思い出してみてください。


 これから練習し始める入力法は、まだあなたにとって「使い慣れた入力法」ではありません……そのため、今使い慣れている入力法を覚え始めた当初と同じように、「ゆっくりと、確認しながら、時には間違いながら」練習することになるはずです。
 ですから、今この瞬間に「使い慣れた入力法」と同じように打ててはいない……からといって焦るべきではありませんし、焦る必要もありません。


 あなたが今使い慣れている入力法では、「どのキーを押せば文字が出るのか、ということをあまり意識せずに使いこなしている」はずです。
 人間は訓練をつめば、訓練の度合いに応じた速さで作業を行えるようになります……これは、「今使い慣れている入力法」と「これから練習する入力法」のどちらでも、ほとんど変わりはありません。
 練習を積み重ねていけば、「これから練習する入力法」についても「どのキーを押せば文字が出るのか、ということをあまり意識せずに使いこなすことができる」ようになるはずです。


 初期の入力速度は「どの程度使い方を覚えたのか」に依存する部分がとてもおおきいのです。
 ゆえに、「今使い慣れている入力法での【入力速度】」と、「今練習している入力法での【入力速度】」を【練習中に】比較しても、意味のある結果は得られないはずです。


(from http://www12.atwiki.jp/kaede-asuka-layout/pages/13.html )

 これって、けん盤配列だけじゃなくて、公私を問わずすべてのアクションに言えることなのかも。


 部分最適を目指すのならば、たとえば【文章の中に含まれる文字の出現頻度などによって、けん盤配列を何十個も使い分ける】とかいう選択肢が……イヤごめん、こんな馬鹿な選択肢を取るやつはいないな。
 ……でも、リアルな世界では、こういう【けん盤配列世界の基準で考えたら、どう考えてもばかげているとしか思えないこと】を、意外と平然とやってしまうんですよね……。


 「改善すると遅くなる」とか「改革するとさらに遅くなる」とかいうことがあって、こういうことを本質的に体感してもらおうとすると……それこそ「新配列系を試しにタッチタイプできるように習得してもらう」とか言うのが、実は一番効果があるんじゃないだろうか……とか、前から何度か書いているとおりの結論に落ち着いてしまうわけで。


 改善したときに、「手順は悪いけれども、慣れているから速い」のと、「手順はいいみたいだけれども、慣れていないから遅い」のを、「慣れバイアスを排除して」観察する能力を養うには、結局は【けん盤配列を複数回乗り換えてみる】のが、一番ズレなく理解できそう。


 ……って、そういうところにリソースを割くのは難しいのかなぁ。