親指シフト(NICOLA)単独のJIS化を目指すためには、いったい何が必要なのか……その2。
(過去:親指シフトの「欠点(質問)」と「それに対する反論(回答)」 - 雑記/えもじならべあそび)
(過去:「後からばれるというのは面倒だから、先に書いて対応策を考えてみよう」とは思ったのだけれど、私は親指シフト使いじゃないから妙案までは思いつかない……orz。 - 雑記/えもじならべあそび)
(過去:新親指シフトNICOLA配列「NICOLA-xR」。 - 雑記/えもじならべあそび)
(過去:親指シフト(NICOLA)単独のJIS化を目指すためには、いったい何が必要なのか。 - 雑記/えもじならべあそび)
(過去:メモ。 - 雑記/えもじならべあそび)
(過去:『【情報処理装置用キーボード配列】意見陳述概要 Page - 1/x』 - 雑記/えもじならべあそび)
(過去:「情報処理装置用キーボード配列」(JIS X)の検討開始……って、何の準備もしてねーよ(泣)。 - 雑記/えもじならべあそび)
(過去:(TitleOnly)「議論に勝てばそれでオッケー」なわけないじゃん。 - 雑記/えもじならべあそび)
(過去:「はかしとた くうい゛きな」は、「うしてけせ はときいん」(親指シフト)が【黒歴史化されるのを防ぐために】作られた。(2007年12月17日4:45:58追記訂正終了) - 雑記/えもじならべあそび)
なんかいい解決方法がないかなぁ……と延々頭をひねっていたら、なぜか↓を思い出した。
親指シフトは何のために存在しているのですか?
うーん……親指シフトというのを「既存タッチタイパー向けの乗り換え用途」としてではなくて、「2種JIS系配列でタッチタイプできていない(orタッチタイプ習得に失敗している)方のための、イネーブラ用途」として提示すると、その役目は比較的スッキリと提示できそう。
「JIS系ひとつとNICOLAの両方が打てるよ!」って人は確かによく見かける……のだけれど、本来フォーカスするべきは「いま全くタッチタイプができていない(けど、もしかするとNICOLAではタッチタイプできるかもしれない)」というあたりにあるのかも。
……でもなぁ、これはなんか嫌な予感がする。
「性能が〜」とか「打ちやすさが〜」とかいう方向では微妙すぎるので却下する*1として、オルタナ入力法「そのもの」をイネーブラとして考えれば、少なくとも下の記述は「ほぼ真」となりそうです。
「2種JIS系配列しか選択肢がない状態では現時点で困るという人が、だいたい百万人くらい居ます。お願いですから救済してください。」
人数が若干ぶれるかもしれないけれども、ガセネタ扱いされることはさすがにないと思います。
微妙な線になるのは、イネーブラとしての色気出しまくりな感じの話だろうか。
「いま全くタッチタイプができていない(けど、もしかするとNICOLAではタッチタイプできるかもしれない)という人が、だいたい○○万人くらい居るはずです。お願いですから救済してください。」
……いや、これは基本アウトか。
上記のように書いてしまうと「快適かどうか」ではなく「タッチタイプが可能かどうか」って話になる。
これを論理にした日には、どんな支えをひねり出したところで「(各種入力法向けの練習教材を出している)増田さんあたりがダメ出し」して終了……というところかな*2。
そもそもこれは、
「(私は○○入力法から変える気なんてないけど)他の人は□□入力法から○○入力法に変えるはずです、間違いない!」
というロジックの姑息な言い換えに過ぎないから、この方向の案を採用すると
「(私は□□入力法から変える気なんてないけど)他の人は○○入力法から□□入力法に変えるはずです、間違いない!」
という意見と衝突して「くっだらねー堂々巡り再び」になるだけなんですよね……そーゆー数十年越しの押し付け愛には、もーうんざりしてますので、正直勘弁してくださいイヤ本気で*3。
そう考えると、冒頭に示した囲みさえも問題があるか。
最終的には、その次の囲みのとおりに
「2種JIS系配列しか選択肢がない状態では現時点で困るという人が、だいたい百万人くらい居ます。お願いですから救済してください。」
を軸にして、それを支える事柄を引っ張り出してくる……という方法をとるよりほかにはないのかも。
これを軸にすると、攻撃的成分がここには含まれていないので、「マジョリティから感情的な突っ込みを受ける」可能性は低くできると思う……し、数字を(根拠付きの)正確なものに差し替えてやれば、(もともと軸は論理的にも感情的にもズレてはいない*4のだから)嘘っぽくなってしまいがちな部分も出てこない、と。
あとは、これを支える理由が、同じような方針で選ばれていけば……と。
……って、もしかしてこれ、イチから考えなきゃいけないのだろうか?過去にそういう視点で「NICOLAを推奨する声明」が出されていれば、お世辞抜きで非常にありがたいのだけれど……ちょっと不安*5。
#あとは、「ほかからNICOLAに対して入る可能性がある突っ込みを、これであらかじめ出し切ることができたのだろうか」というところも少し心配。ここで一揃いピースが出揃わないと、枠へとはめ直す作業にすら入れないし、直前になって引っ掻き回されるとどーにもならんし……。
同日2345追記。
「すでにシナリオが決まっている」んだな……。
今回のトリックとしては、たぶん、製造側と消費側の席に、それぞれ見慣れた方々が座って、「測定で配列を決めたから前回は失敗したんだ。だから今回は測定は無視して、【現用ユーザの満足率】で配列を選出すべきだ」という方向でて行くつもりなのだと思う。
……結晶化している親指シフトにとって【現用ユーザの満足率】が高い(そうじゃないユーザはとっくに他配列に移行している)のは当たり前の話だから、これは「この測定条件を用いた場合に限っては」真になる……と。
これはつまり、【製造者と利用者のそれぞれの代表者について、NICOLA単一配列独占派*6と汎用エンジン推進派がどういう割合で参加するかによって、「ただ一対の議論をするまでもなく一瞬で」決まる】ということを指している。
……このあたりの人選権限がお役人様の手に握られている以上は、私にはなにもできることはない……と思う。
いまのNICOLA人口樹構成がそのまま上にシフトし続けることを考えると、「単一配列独占方式は過去を繰り返すだけの危険な手法」だとしか思えないのだけれど、それにはお構いなしにモノゴトは進むと思う。
……ううっ、頭が痛くなってきた……orz。
*1:カナ系とローマ字系しかやったことがないから微妙なのだけれど、打鍵リズムというのは良くも悪くも「思考を侵す」性質があると思う。配字指針によって左右される手指などの移動距離に大きく影響を受けていて、「かな系でも各入力法が独自のテンポを持つし、ローマ字系でも各入力法が独自のテンポを持つし。」という感じだよなぁ……と。
*2:しかも、タッチタイプの習熟曲線については、初期速度を重要視すると「50音規則を使う方法」が突出するので、練習法だけではなくキーボード自体にも50音規則を導入しているものの方が、結果的には速く習得できるはずです(これを悪用すると、特定入力法にとって有利となるテキストを作成することにより、普通にテストしてもおかしな結果を出すということができてしまう)。こういうのは「入力効率を優先したかな系」にとってはいちばん苦手な分野であって、「規則性を重視したかな系&ローマ字系」が最も得意とする分野。
*3:最近では「お前もそうじゃねーかw」とか指摘されそうな感じですけど……そういう自分にへこむことも、たびたびありまして……orz。
*4:「論理的であること」だけでは全く足りない。「感情的にもズレていないこと」が絶対に必要。論理がなければ世界はメチャクチャになるけど、それが必要なのは理性の分野の話……本能は論理じゃ抑制できない(世の中のすべてを支えるだけの能力が論理にあるわけではない)のだから、本能をムダに刺激しないためには感情的な観点も必要だと思う。
*5:「主観」は色々入ってしまうものだから仕方がないのだけれど、嘘やガセネタに限っては「それらが入っていたりするととたんに扱いが厄介になる」点には注意。とくに、安岡先生がQwerty本を出して結構経つから、Qwertyがらみのガセネタが混じっていると「その時点で使えない」ことになる。
*6:200807290147修正。