けん盤配列スレッドメモ。

 エルゴキーボードスレッドより。
 http://www.j-ecology.co.jp/seihin-annai.html
 「指点字」という名のパラレル6ビット方式カナ文字コード(と表現していいのかどうかは判らないけれど、実態はまさにそれ)を用いて、「耳が聞こえない方同士で会話調のコミュニケーションをとる」ためのシステム。表示器兼入力器というカタチで、たぶんトランシーバーのような半二重表現(送信していないときは自動的に受信モードになる、とか)が使われているのだと思う。
 視覚と聴覚の二重障害がある方と「リアルタイムに」意思疎通を図るためのデバイスとして作られた……ようなのだけれど、応用次第でいろいろなことができそうな予感。
 たとえば聴覚障害者の方のために行われることがある「パソコン要約筆記のプロジェクタ出力」と同じような方法でこいつに文字を送ってやることで「要約筆記の内容をカナ下しして(あるいはカナ変換前の状態で)指点字表現をする」こともできるし、逆に「指点字でカナコードを送信してやると、そいつがカナ漢字に直されてプロジェクタに表示されたり合成音声出力されたりする」とかいうことも可能になりそうな気がする。
 他にも、ケータイとの接続によって「メール経由で/テンキー経由で/タッチパネルの文字認識経由で/音声認識エンジン経由で」意思疎通を行えるようにしたりするなど、健常者との意思疎通を含めたブリッジ的な役割としても、かなり面白い展開の可能性を秘めたデバイスだと思う*1
 このあたりは「カナ指点字」だけではなく「漢点字」との相互運用も含めて、かなり難題は山積……という感じなのかもしれないけれども、将来ナイスなシステムが構築されることを期待したいところ。

*1:昔は送信に技術を要する「モールス符号」が使われていたけれど、これがFAXのような「画像」送信になったり、電話のような「音声」送信になったり、文字コードを割り振ったTELEXのような「文字」送信になったりしたおかげで、モールス符号のような文字コードを【暗記していなくても】情報のやり取りが可能になった……という歴史がある。そういう「技術の力を借りた変化」が、この分野にももっと大きなカタチで生かされるべき時期が来ているのかもしれないし、それを可能にするための技術もできつつあるような気がする。可能な限り多くの方から「バリア」を取り去るための行動というのは、今後も継続的に続けて行っていただきたいところです……私自身も、将来お世話にならないとは言い切れないだけに、こういうところは厚く期待したいところで。