さっそく Social IME の「変換候補順序」絡みで、困った事象がおきはじめている。

 最近、作者さんの日記にあるコメント欄へと

 SocialIMEがどういう挙動で動いているのかは解らないのですが、現時点で『辞書』と『(予測)候補提示順序の決め方』を分離していないのであれば、これを分離してみるというのはいかがでしょうか。
 『辞書』はみんなで共有することによりメリットが増大しますが、『(予測)候補提示順序の決め方』はみんなで共有するとかえって「誰にとっても中途半端」になってしまう可能性があり、もう少し小さな集団で共有するような仕掛けを導入する必要性が出てくるのではないかと想像しています。

(from http://d.hatena.ne.jp/nokuno/20080402/1207124323#c1207420411 )

というコメントを書いてきたのだけれど、こういう「選字ポリシーの違い」というのは、大規模な共有化によりかえって混乱を招く可能性の方が高いのかも……と感じています。


 そして、早速厄介な事象が発生してしまい、結構戸惑う機会が出てきました……。
 ちょっと困るところは「てん」と入力した時に「…」が出るようにしているところを、「点」に戻されてしまうところ。
 そして、すごーく困るのが、「。」を入力して変換した時に「.」になってしまうところ。
 この二つは、「私にとっては、こうであっては困る」はずであるにもかかわらず、「私以外の誰かにとっては、こうでないと困る」はずで……このあたりから、現行コンセプトのような「候補出現順序も完全に共有する」というスタイルには、限界があるのではないかと思わされていたりします。


 このあたりの「求められる変換結果は一意ではない」という事情は、ワープロ専用機で「無変換」キーの役割をよく理解して来た方にとっては当然のことだと思いますし、かつて東芝富士通が「ワープロ専用機に対する設計コンセプトの違い」として体現してきたことからも、見て取れるように思います。


 それと……辞書についても微妙なところが。
 「れん」と打って【恋符「マスタースパーク」】という登録済み単語が出てくるのですが、よりにもよってこれが第一候補に度々上がってくるんですよね……。
 はてなの「2文字キーワード」で一時期頻発した「誤爆」のような現象が、IMEでも起きてしまう……というところについては、何らかの対策が必要なのでは、と。
 この点についても「辞書」に登録されている事自体が悪いのではなくて、「誰が使っていてもかまうことなく出現すること」に問題がありそうな気がするので、これについても出現頻度の個別化が有用な対策となりそうな気がしています。


 ……で、丸一日使ってみたのですが、とりあえず「文末に含めた【。】が、ことごとく【.】として出力されてしまう」(私とは違う選字ポリシーの方が、全く同じシステムを共有しているので、私にとっては使い物にならない)ところが腹立たしくて仕方がないので、結局はMS-IMEに戻すことにしました。
 この点が改善された時点で、ふたたびSocialIMEを再評価してみたいと思います。
 根本的なコンセプトは素晴らしいと思うのですが、いまはまだ「Socialアプリケーションだからこそ発生する、基本機能の混乱」が止まる気配が無い気がしていて、とてももったいないなぁ……というのが、今のところの使用感ですね。
 ここは今後に期待!したいところです。


 #アプリケーションごとに使っているIMEが記憶されてしまうというWindowsの動作仕様が煩わしいので、ひとまずSocialIMEそのものをアンインストールすることにしました。