全図解トヨタ生産工場のしくみ

(未来:トヨタ プロダクションシステム―その理論と体系をつまみ読み中。)
(未来:クォリティ管理の鉄則。)


全図解トヨタ生産工場のしくみ

全図解トヨタ生産工場のしくみ

 つかみ部分は◎。図解も本文もかなりスッキリとしていて読みやすいと思う。
 まだぱらぱらとめくっただけなのだけれど、不安に感じる要素はない感じ。
 正直言って、ようやく「大野方式の次に来るもの」を見つけた気もする。
トヨタ生産方式――脱規模の経営をめざして

トヨタ生産方式――脱規模の経営をめざして

大野耐一の現場経営

大野耐一の現場経営

 これらの本で記された「改善」(改善ではない)の姿を、きちんと示してくれているかも……時間を取れ次第、精読したいところ。


 ただし、書籍やマンガを作るうえできわめて基本的な「のど」を理解していない……何考えてンですかorz。
 おかげで、一番始めの「目次」下部を見るために、めいいっぱいのどの部分を押し開いて見る羽目になりました。
 この領域には、文字はおろか「のど付近での縦線」「斜め方向の線」すら入れてはいけません。
 同じく「のど」の使い方を間違っているのはpp.12-13,18-19,22-23,28-29,32-33,34-35,52-53,54-55,60-61,64-65,70-71,96-97,98-99,104-105,108-109,110-111,122-123と広範囲にわたっていて……こいつは著者がごり押しした結果なのか、あるいは出版社側で原稿の割付をミスったのか。
 初版第一刷ではありがち?なことだけに、次の第2版では直っていてほしいところです。

2008年1月15日5:07:14追記。

 全部読んだ!
 ……かなりいい感じ。いろいろな意味で「かなり正直に」物事が記述された本だと思う。
 紙かんばんと電子かんばんのつながりもうまく表現されているし、「どうして他の会社では(トヨタOBを突っ込んでもなお)トヨタ式が成功しにくいのか」という点もズバッと書いているところが素晴らしくナイス。


 それと、モラル&モチベーションを保つための「仕掛け」がきちんと整備されているというのは面白いですね……この「気力ではなく仕掛けこそ重要」というあたりは、勝間さんが実践しているらしき

無理なく続けられる年収10倍アップ時間投資法

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無理なく続けられる 年収10倍アップ勉強法

無理なく続けられる 年収10倍アップ勉強法

の話ときれいにつながっていて、読んでいて思わず納得しました。
 やる気を維持できる「仕掛けがある」し、やる気を奮い立たせるために「人への投資を惜しまない」からこそうまく行く、というのは、分野を違えてもまるで変わらない共通のポイントなんだなぁ……と。


 ……まー、ヒラのうちはできることなど限られてるけど、いつかは実践してみたいですね。
 それこそ「この人のためならがんばれる!」なんていわれる人間になるのは(私には永遠に)無理だと思うけれども、「このシステムのためならがんばれる!」といわれるシステムを構築することはできる可能性がありそう(少なくともゼロではないと思う)なので、そういう「大きなやりがいを実感できる作業システムの構築」というのは、いつか行ってみたいものです。


 いままでは、工業系に限って言えば

トヨタ生産方式――脱規模の経営をめざして

トヨタ生産方式――脱規模の経営をめざして

大野耐一の現場経営

大野耐一の現場経営

のほかに薦めることができるものがなかったのですが、今後は
全図解トヨタ生産工場のしくみ

全図解トヨタ生産工場のしくみ

もセットにして良さそうな気がしてきました……残りの本はまだ読んでいないので、このあたりはもしかすると変わるかもしれませんが、とにかく現状では「おすすめ!」の一言に尽きます。