親指シフト・ケーススタディー(フィンランド語)

 ぎっちょんさんの掲示板経由で、ぎっちょんさんによる「冬休みの自由研究」成果が公開されていたことを知る。
http://homepage3.nifty.com/gicchon/sub14h.html
 Åの小文字*1が、「アンシフト」ではなく(TRON/小梅ルールでおなじみの手法により)「同手シフト」に仕込まれている点が興味深いところ。
 清濁異置配列の存在について示唆する話を含めていたりする点なども含めて、近年の記述としてあってほしい話がきっちり入っている点がすばらしいと思います。


 中文けん盤・村田式改のように「実は親指シフト方式ではない方法(センタ1シフトor小指シフト)でも実装できる」のだろうか……と考えてみたのですが、そのままではうまく1シフト化はできない模様。


 もっとも、大文字については「従来と同じく小指シフトで打つ」としても、(それが従来と同じ&英文入力と同じである、ということからすると)現実的にはデメリットとはならない(=もちろん改善にはならないけれども)とすると、考えようによっては「(大文字用の)小指シフト+(小文字重ね用の)SandS」という風にして実装することは可能なのかも。


 親指シフト方式配列について毎回思うのは、これは「現地で普及しているけん盤でそのまま実装試験/評価打鍵を行うことはできない」というところなので……この点についてはJISX6004のやり方に似た「現存けん盤配列をそのまま使える範囲で検討する」ということも、場合によっては必要なのかな……と思います。


 ソフトウェアによるけん盤配列変更が成功しないと、ハードウェアの変更に関する動機付けはなかなか実現しない気もしますし。


 いずれにせよ、こういった提案のうちいずれかが、それらの言語を使う方にとって役立つ日が来ることを期待したいところですね。

*1:ホントは半角で書きたいところなのですが、charsetがeuc-jpなはてなダイアリーではどう転ぶか解らないので、「オングストローム」の記号をとって付けてみました……いいのかこれでorz。