音響ネタについてのメモ(0:55AM記録開始、7:59AM記録終了)。

(未来:dbx Driverack PAを使って「音の焦点(?)」をプラセボ少なめで調整するための配線案(マニュアル・サウンド・フォーカスのための実験回路)、その4。 - 雑記/えもじならべあそび)
(未来:音響メモ。)
(未来:音楽/音響がらみのメモ。)
(未来:「プリアンプやミクサがあるから音がよくなる!」というわけではない……らしい(?)。)
(未来:プロケーブル方式の特許スタンドについて、以前のスチールラックスタンドを組み直してテストしてみた結果から思うこと、一般の家庭で導入する場合の障壁、相手先ブランド供給(OEM)の可能性について。)
(過去:プロケーブル方式「音響理論」に関するメモ。)
(過去:プロケーブル謹製のスピーカスタンド登場!)
(過去:実際に「簡易スピーカスタンド」のテストをしてみた。)
(過去:(メモ)簡易スピーカスタンド……はどうしようか。)
(過去:CROWN/D-45関連クイックレビュー。)


 オーディオ関係のことは、全部まとめてシリーズ関数で表現すると良いのかもしれない。
 一つ一つの関数は「忠実度(1〜0までの倍率)」+「トーンコンパス(高音上がり〜高音下がり)」(交流理論で習う感じの)で構成されていて、それが直列にかけ算されて「脳が感じ取る音」になる……と。
 この関数中で一番大きなファクターは、たぶん「部屋による音の劣化」と「耳による感じ方の違い」になるはず。
 (差をはっきりと認識できるように)デタラメさを始めに排除して、それから攻める……とすると、音響をセットする順序は「下流(SP簡易セッティング)→(プレセット)→上流&電源(接点清掃)」の後に「上流&電源(交換)→(本格調整)→下流(SPスタンド交換)」か。
 はじめのプレセットを下流から始めるのは「下流は影響が大きすぎて、上流を変えただけではプラセボとの区別がぜんぜんつかないから」に他ならない。中間地点を聴覚的に覗くことができるのであれば、工程改善の原則どおりに「上流から順序良く淀みをなくす」のが鉄則なのだけれど、インプットもプロセスも覗くことができずに「アウトプットしか見ることができない」アマチュア調整においては、「いったん下流からドブ掃除をする」という屈辱的かつ間抜けな行為が、どうしても必要になってしまう。
 「新しい創傷治療」の考え方と同じく、「何を使ったか」と「何をしたか」をきちんと分離すること→代替品で出来ることはまず代替品で組む(細かいことは後からやればいい)。使ったものがどう影響するのか把握する必要はある。

2007年11月6日9:12:04追記。

 創傷ネタの話。
 擦り傷を早く直すには、

  • 有機物系の異物を創面からきちんと除去する。
  • 創面が乾燥しないように保護する。

ことが重要なのであって、

  • 「○○を使って汚れや雑菌を除去する」
  • 「○○を使って湿潤環境を提供する」

の中に入る○○の部分は、ぶっちゃけ(Quality Of Serviceに問題がない限りは)何でもいい……ということ。


 ゆえに、はじめは「簡易的手段によって(全工程にわたって)理想環境を真似する」だけで十二分に効果があるし、まずそれをやらないと、そのあとで導入するものが「プラセボ(偽薬効果)なのかどうか、ハロー効果(認知バイアス)なのかどうか」というところからして判別できなくなってしまう。


 これをオーディオ系にもっていくと……ひとまず

  • (プラセボ&経年劣化除去のため)新しいオーディオ装置が来たと思って、以下のことをやる。
    • 機器&配線接点の全清掃、ラックの全清掃。できれば機器自体も。
    • 余計な延長タップがあれば、それを除去。
    • 5年以上使った延長タップは取り替える(タップは消耗品です!詳しくは電気店でタップパッケージの裏面を見よ)。
    • (本来は固定的敷設用にのみ使うべき)単芯線を「室内で非固定的に」使っていた場合は、以下のとおりにする。
      • 電源タップ用の延長コード部分など……即時廃棄。
        • 断線しやすく危険すぎるので、より線のものに交換。
      • LANケーブル、スピーカーケーブルなど……即時廃棄。
        • 同スペック品に交換する場合は、極力曲げ回数を少なくすること。できれば、曲げ半径を制限するために(水道用のビニル製品でも何でもいいので)管に入れて使うこと。
        • または、(曲げに強く断線しにくい)より線のものに交換。
      • 電源タップのタップ箱内など、配線の曲げなおしが行われることがない部分については、単芯線でも一切気にしなくてよい。
    • スピーカーケーブルは、この段階でいったん「チャイムケーブル」にする。はじめは使いやすい適当な長さでよい(長さを決めるのは本番調整でやること)。
      • 旧来のケーブルのほうがよいばあいは、とりあえずそれはとっておくこと(本番調整での比較視聴に使う)。
      • 「チャイムケーブル」は単芯線で曲げに弱いので、室内で非固定的に引き回す場合は、あくまでも使い捨てのつもりで使い、何度も付けたりはずしたりするようなストレスは掛けないこと。
    • 配線類は、極端に古いものは捨てる。
      • 新しく買いなおす場合、量販店などで「どこにでも売っている、もっとも廉価なモールド品」のケーブルをまず買う。
        • ネットショップなどを探しまくってもいい。
      • はじめから配線屋さんに頼む場合は、とにかく「まっとうに加工してくれる可能性が一番高いところ」から買う。
      • ラインケーブルなどを自作する場合は、とりあえずSoundHouseで揃えてしまう。Mogami2534の在庫は少なめでしばしば取り寄せ中になるため、気長に待つこと。
        • 近くに自作好きで世話好きなひとがいるなら、そういう人に依頼してみるという手も。これも気長に待つこと。
          • この場合、報酬として金銭を渡すよりも、報酬として「現物+ノウハウ」を渡したときのほうが喜んでくれる方が相手であると、(一緒に楽しむことができる!ので)なおよいと思う。
    • 一番はじめの「プレセット」については、とにかく金を掛けずにやることと、宣伝には乗らないこと。
      • プレセットの段階で、できる研究は一通りしておくこと。
      • 宣伝に乗って買うのは、あくまでも「本番調整」ができる段階になってからにすること。方向性を見定めてから、はじめて宣伝を見ると、ようやく「自分には何が必要なのか」が見えてくるはず。
  • スピーカのセッティングは、プロケーさんとこを参考に、まずは手元にあるもので作ってみる。
    • はじめに書いたとおり、ここ(下流)がダメだと「一番大きなファクターを持つ関数がダメ」になってしまい、ほかの何を変えてもプラセボなどとの区別がつかなくなってしまうので。
    • ……で、下流(出力側)から上流(入力側&電源)に向かって順番に「プレセット(清掃など)」を完全にやって、それが完了してから「本番調整」を上流(入力側&電源)から下流(出力側)に向けて一つずつやっていく。


 ……と、ひとまずプロケーさんとこのスタンドを「どう自分のなかで納得して買うか」というところについて考え中。
 たぶん答えはあそこに行き着くはず……と思うのだけれど、まだ自分の中ではなんとなく納得できていなかったり。
 納得できていないうちに買うと「(使い方がわからず勝手に失望して)窓から投げ捨ててしまう」可能性が否定できないので、今はそれをどう回避するかについて悩んでいるところ。
 いまの自分の中では、アンプとスピーカケーブルとタップにすら「プラセボ」フラグが立ちそうになっていて、正直困っています……何が問題なのかを追及して、ここは何とかせねば。
 #ゆえに【導入順序が逆順】という仮説が浮上したわけで。

 ……日々メモを書いているとわけがわからなくなってくるので、そのうちWikiを立ち上げないとダメかもorz。

2007年11月6日10:48:22追記。

 あまりにも恥ずかしい誤字(「が感じ取る音」が「が感じ取る音」になっていた)を修正。
 カッコ抜けをひとつ修正。

2007年11月6日11:27:41追記。

 説明が下方に追記されていた。
http://www.procable.jp/products/stand.html
 【立方体の右上に円が描かれている図】のところから下を、一番初めに読むとよさそう。
 ……延々と「鬼門」がらみを読んできて思ったのだけれど、

  • このページで解説するべき事柄の順序は、まるっきり逆順にするほうがよいのではないかと思う。
  • というか、そもそも「鬼門」項目の紹介順序すら、まるっきり逆順にするほうがよいのではないかと思う。

 ……うーん、こう思うのは、私がひねくれているからなのだろうか。
 いずれにせよ、これで「積み木方式による限界と影響」は予測可能になるし、「国内加工スタンドが必要になる場面とその理由」がようやく説明可能になる……と。


 というか、(初見さんへの説明が目的であれば)これはどう考えても

  1. 「積み木メソッド」で実践的に簡易再現をするための説明(本物を買うかどうか迷っている人が紙モックを作って感触を確かめるのと同じ理屈で、これは販促効果がかなりある)。
  2. 下に物を置くと影響する……という実験を提示。
  3. その影響は、現時点で使っている「積み木そのもの」でも発生していることを説明。
  4. ここで扱っているスタンドを使えば、積み木メソッドの問題点だけを解消して、最大限の音響効果を発揮できることを説明。

……という順序でやらないと、理路整然と説明するには無理があるような気がする。


 ……なぜにそうならなかったのかは不明。
 ……ってゆーか、私は「今日のメモを書くまで」さっぱり理解できなかったですよorz。

2007年11月6日13:11:29追記。

 まったく違うことを探しているうちに、なぜか見つけた……【特許公開 2007-180823】として載っています。
 http://www.inpit.go.jp/info/ipdl/service/index.html
 ↑の【初心者向け簡易検索(特許・実用新案)】で、ワードに【プロケーブル】と入力し検索、一件だけ見つかるので【一覧表示】すると、該当特許にたどり着きます。

2007年11月6日13:57:41追記。

 これの原理を「ホーン」と説明するのは適切ではなくて、B&Wでおなじみの「ノーチラスチューブ」を連想してもらうほうが、はるかに理解しやすいと思う(あるいは、ホーンとノーチラスチューブの開口部同士をくっつけたもの、という理解でも大丈夫だと思う)。
 「ホーンの中で聴く」って書くからわけがわからんのであって、「ノーチラスチューブの中で聴く」って書けば、(ノーチラスチューブの原理をわかってる人間なら)なんとなく理解しやすいのではないかと思う。
 理想ノーチラスチューブからは程遠いけど、立方体のなかで「ノーチラスチューブを再現するつもり」で調整すれば、このセッティングの意図は理解できると思うし、セッティングするときにも直感が働くと思う。
 ……って、こんなことを書いていたら、B&Wの「ノーチラスチューブ特許」に関する内容が気になってくるじゃないかorz。

2007年11月6日14:19:14追記。

 ぶっちゃけて言えば、これは【計算上の歪がない理想音響空間と比べれば欠点があるけど、耳の検出精度や雑多な障害物をうまく利用すれば「十分実用的に」定在波の影響を押さえ込むことができる方法】を見つけた、ということ。このカギカッコが超重要。
 計算可能な理想空間を念頭においてしまう机上学者さんではなくて、実践的かつ実験的に現実空間から答えを引き出した、ということか。
 なんだか、有機ELに関する研究(←もきわめて実験的な分野)と、とても似ている気がする。
 「音響理論を破壊した」なんて書かずに、「音響理論のうち、まだ誰も見つけていなかったナイスアイデアを見つけたッ!」って書いてあれば、合点がいくという方は相当増えるのではないかと思う。

2007年11月6日14:27:44追記。

 たとえば、耳の検出限界を下回るためには、どの程度の障害物があればよいのか……とかいう研究は、学者さんにやってもらうほうがいいと思う。
 それと、この理屈がそのまんまならば、この理論を最もうまく使えるのは「立方体」の部屋なのかもしれない。全壁面が4畳半……なんてのでは高さが高すぎるけど、居住性を考えるとそんな感じの部屋がよいのかも?ここも研究待ちかな。
 ……なんか、個人的にはすごくスッキリ!した気分。

2007年11月6日22:09:09追記。

 プロケーブル理論準拠のスタンドを自作するなら、公式ページだけではなくて特許側も読まなきゃ意図は理解できないと思う。買って調整するだけなら特許側は見なくても良さそうだけれど、結局は読んでおく方が後々楽だと思う。以下はすべて、部屋の短辺方向に自作のインチキスタンドを2つ並べた場合での話。
 下手に「積み木方式」や「スチールラック方式」あたりで自作すると、「公式スタンドを買いたくなってしまう→作った自作スタンドが無駄になる可能性が高い」ので、自作スタンドを作る時点では「決して金を掛けてはいけない」。自力で作ってみると解るけど、雑味が消える分よけいにスタンドの固有音が目立って聞こえてしまう(普段はマスクされて聞こえにくくなる共振音が、この方式のスタンドではマスキング効果が働かず、きつく聞こえる)。
 和室だったり大きな窓や収納があったとしても、とりあえず使える。というか、そういうものだと思って納得して使えば、それでよい話。収納もないような洋室が理想かもしれないけれど、それに限って適用されるという話ではなく、その部屋なりの音で鳴る。吸音パネルや乱反射材などは基本的に不要で、適当な生活感のある部屋であればまず十分そうな感じ。
 へたをすると、100V環境かつアース無しであっても「BELDENのスピーカーケーブル」は要らないかもしれない。今はBELDEN8460/2.0mのままでテストしているのだけれど、Diatone/DS-77zのトゥイータが主張しすぎて「非常にうるさい」状況。はじめから銅単芯線(安価なチャイムケーブル)で試す方がよい気もする。それと、単に低音が部屋隅による増強効果を受けていないことが原因……という可能性も。普通のスピーカは【こういう設置法で鳴らしたときに音圧フラットになるよう設計されているわけではない】のだから、これは当たり前か?で、この原因は【低音域から高音域に向かってなだらかに音量が上がっている】……のではなくて、【普通は濁るはずの、トゥイータやホーンから出た音が、あまり汚れず耳に届いてしまう】からなのかも。仮にそうであれば、電線の長さや種類でなだらかに調整するというのは見当違いになるのかも。ここはチャンデバ&マルチアンプ化が順当な選択肢になりそうな気がする。
 音像はスピーカの中心から床面までの距離に対して1〜2倍の高さに定位する様子。欲しい高さ(個人的には床面から1400mmぐらいで定位して欲しい)には届かないものの、一般的な置き方よりは「スタンドが低い割には高い位置に定位する」ので、割と聞き疲れしにくい気がする。ただし、作ったスタンドがインチキな影響で、各スピーカの底面と床面との間にも部分的に音が定位してしまう……これは自作スタンドのダメさ加減がそのまま表現されてしまった結果か。公式スタンドであればその構造上、原理的にはこういう定位ミスは発生しないと思う。

今日の総論。

  • いろいろなものを買う前に、まず清掃。
    • 3ピン(アース付き)の安価な市販品テーブルタップを買って、(パソコンを使う場合はそれも含む)音響関連機器すべての電源を同じテーブルタップから取る。部屋にアースが来ていない場合は、タップのアースそのものはこの時点では浮かせたままで良いが、タップに接続するケーブルは(機器同士のシャーシ電位を等しくするために)可能な限りアース付きのものを使う。
    • 自身の耳に違和感を感じる場合は、この時点で耳鼻科に行って聴覚試験を受けておく方がよいかも。体調が万全の状態で調整しないと、思わぬ誤差に泣かされる可能性があるので。
  • 手始めは自作スタンドをつくって出来る範囲でセッティングをして*1、それにスピーカを載せて聴いてみる。こうやってアウトプットの曇りをまず除去しないと、これから先に導入するものについての正当な評価なんて絶対にできないし。
    • この時点で公式スタンドが欲しくなったら、そのまま購入すればいいと思う。
  • スピーカーケーブルはいったん銅単芯線のチャイムケーブル(20mぐらいなら電気屋で容易に買える)を用意して、おおざっぱに切っていって「焦点あわせ」がうまくいくかを試す。あまり曲げまくると芯線が折れてしまうので注意。
    • チャイムケーブルを実用限度まで短くしてもダメなら、始めてBELDENスピーカケーブルを調達する。
    • 短くしていくと「求める音と逆方向に変化していく」場合は、チャイムケーブルを買い足して継ぎ足すか、より長いチャイムケーブルを買って来て使う。
  • スピーカは……基本的には手持ちのもので良いと思う。新規で買うならJBLのJRX115で(ただし、すでにスタンドを自作済みで、かつそのうち公式スタンドに乗り換える予定がある場合に限る……このシステム以外の用途では、あまり評判はよくないようなので)。
  • アンプはお好きなものをどーぞ!……と言いたいのだけれど、(調整するためには絶対に必要なので)入力レベルボリウムがついているものを買うこと。
    • ちなみに、BOSEの業務用で割と安価な4chアンプがあるのだけれど、たぶんそのアンプは独特のイコライザが挿入される(詳しくは同機取扱説明書をダウンロードして確認すること)ので、今回の用途では避ける方が吉かも。
    • 正直言って、ここはCROWN/D-45でなんの不満もないと思う。
  • ソース機器のRCAメスから直接、CROWN/D-45に音楽信号を送る場合は、それ用のケーブルを手配or自作すること。
  • ソース機器とパワーアンプの間にミクサを導入する場合は……好きなものを選ぶしかないと思う。
  • ソース機器についてはまさに「好きなものを使え」でしょうね。
    • DLNA対応機器を繋ぐなり、AirMacExpressを繋ぐなり、USBDACを繋ぐなり、CDプレーヤや携帯音楽プレーヤを繋ぐなり……そのあたりは個々人の環境によってまちまちだと思うので。
  • 機器同士を繋ぐ信号線については、まともに作ってくれそうなところを直感で選んで発注すれば、それでよいと思う。
    • 私は材料を全部Soundhouseで調達したので、ケーブル類は自作する予定です。

 ……って、今日は一日メモ三昧じゃないかorz。

*1:太字部分&この注記は2007年11月8日0:45:33に追記。ここでは「スタンドが大事」なのではなくて、「スタンドによってアフォードされるスピーカーの向きが大事」であることがポイント。スタンドは【それさえ置けば音響効果が改善される】という魔法の道具ではなくて、【それを使って音響効果を悪くする要素を減らすためのセッティングツール】とみなさないとダメってこと。本来は「ないほうがいいくらい」だ、とも言える。