日本規格協会が「標準化と品質管理全国大会2007」というものをやる……らしい。

http://www.jsa.or.jp/info_detail/event_zenkoku.asp?fn=event/index.htm
 テーマが「安全・安心・環境・品質への限りない挑戦」……シンプルではないけど、まじめ……という感じ。


 うーん、けん盤配列の改善提案も、まさにそのまま……という感じか。
 けん盤配列の世界において、【一に安全、二に品質、保全、改善、五に生産。】が常識化する日は、いったい何時来るのやら……と、ちょっぴり心配してはいるのですが、いつかそういう日が来るようにと願いたいところで。
 #一般的な常識としては、今はさしずめ【一に生産運指速度、二に生産運指速度、三、四がなくて、五に生産運指速度。】なのだと思う。


 (実際会社ではロマかなを使っているから)今更ロマカナを否定しても始まらないし、それをやる理由も無いのだけれど……。
 少なくとも、アルファベットで全てをこなす言語圏とは違って、日本語入力の場合は

  • つづりのパターンが比較的少ない
    • JISX4063から必要なものを取り出すと、百個台中盤しかつかっていない。
  • 非拡張ロマかなを使う限り、そうではない入力法よりも操作数が5割近く増えてしまう。
    • これは人によっては「足かせ」でしかない……ゆえに、「選択する自由」が、どうしても必要になってくる。
    • 逆に言えば、この状態を脱すれば「(安全・競争力などに関して)5割のマージンを確保できる」ともいえる。
      • わざわざ入力法を一から作らなくとも、先賢による試行錯誤の成果物が100種以上あり、「服や靴を選ぶのと同じように、作らず選んで学習するだけ」で改善が成立する。

という都合があるわけで。
 国際競争力を高めるためには「なりふり構ってはいられない」ところもあるだけに、もう一工夫、何かが必要なのではないかな……と。

……で、「標準化」と「けん盤配列」の関係について。

 基本的に、今までは「鍵盤の上に乗ってる配列」が標準化されていました。
 これはFord社がやった「単一車種の大量生産」と似ています。
 国内では、けん盤配列としてJIS X 6002(JISかな&Qwerty英字)が、ワープロローマ字綴りとしてJIS X 4063が規定されています。


 一方で、今後目指すべきは、GeneralMotorsやトヨタなどがやったような「共通部品を使った、多品種少量生産」に行き着くはず……と、私はそう考えています。
 この場合、「部品」に相当するコア技術は【「キー入力入れ替えソフト」のJIS規格化を目指して。】に挙げた様なもであり、その部品を使って実現する「鍵盤の上に乗る配列」は、ユーザの好みに合わせて自由に選べる……と、そういう時代が来るほうが、自然な成り行きとなりそうだと思っています。
 【「キー入力入れ替えソフト」のJIS規格化を目指して。】が部品で、その上に乗る入力法として「JIS X 6002かな」「JIS X 4063&Qwertyによるロマかな」「NICOLA(親指シフト)」などが乗る……という姿こそ、今後の「新しい時代の標準」にふさわしいのかもしれません。


 今の標準化の流れからすると、「配列」のみを規定するのは、もう時代遅れになりつつある*1のかも……と、JSAのページを見つつ、そんな予感がしていたり。
 ちょっと飛躍しすぎているかもしれませんけど、そういう方向性を持つ規格だけが、今後もどんどん増えていくはずだと思います。

*1:というか、いまは「より良い方法が見つかれば、規格は改訂される」というルールが積極的に適用されるはずなので、脆弱性が必ず見つかることがわかっている(=単一の理想配列が存在し得ない)「配列」だけを規定するのは、既に無理すぎる話だったりもする。