「スピーカの置き方」メモ。
(未来:dbx Driverack PAを使って「音の焦点(?)」をプラセボ少なめで調整するための配線案(マニュアル・サウンド・フォーカスのための実験回路)、その4。 - 雑記/えもじならべあそび)
(未来:かえで式スピーカーセッティング……というか、地震対策の成れの果て。)
(未来:実際に「簡易スピーカスタンド」のテストをしてみた。)
(未来:(メモ)簡易スピーカスタンド……はどうしようか。)
すっかり基本を忘れていたので、とりあえずメモ。
いきなりホームオーディオ側に手をつけるのは面倒なので、まずは「近接し、低音量で聴取する」環境……たとえばパソコン用のDTMスピーカなどを題材にして、調整方法を確認してみることをオススメしたいところ。
http://kanaimaru.fc2web.com/4ch_club/0240.htm
話を乱暴に単純化すると……「左右スピーカ同士の間隔と同じ長さのひもを3本」用意して、それらを「右スピーカ・左スピーカ・リスニングポイント」の3点を結ぶ正三角形を作るように置く→スピーカの向きを、リスニングポイント(方向に向かってのびるひも)に合わせる、とゆーだけの話。
基本的には「距離に見合った音量を出さないとつながらない」のかもしれず、その点には注意。
音量を低くキープしたい場合は、そもそもスピーカ自体の距離を狭くして、それに連動して聴取距離も近い場所へと移す……と。
うちでは、かつて患った(自主規制)の影響で「ホームオーディオ側は90°(上の画像で言うと、Fの角度が90°、DとEの角度は45°)」だったりしたのですが、これを機に元の「60°」へと戻してみました。
そのままでは「ちょっと大きめの音量じゃないとつながらない」ので、そこが個人的に気になりました……が、間隔を狭めにして聴取位置を前に動かせば、60°という角度自体はキープできるので、その方向であわせてみました。
……って、向きを逐一合わせていて思ったのだけれど。
【向きがぴったり合っていれば、サービスエリアは正対点を中心にして、ある程度広くとれる】ということは……
- 長い定規の両端に三角定規をつければ、軸が合ってるスピーカの場合は簡単に向き合わせできるんじゃない?
- 机や壁などに対して底面板をまっすぐ置いたときに、「天板側は30°斜めにくっついていて、結局はスピーカ自体を斜めに置かざるを得ないスピーカスタンド」を作れば良いんじゃない?
- ……ってゆーか、そもそも「右スピーカは30°右オフセット・左スピーカは30°左オフセット」にしたバッフル正面を置いて、台形型のスピーカエンクロージャを作れば良いんじゃない?
- DTMスピーカなどの小さなものの場合、低コストにやるなら、単純に3角定規2枚と「設置方法虎の巻」みたいなマニュアルを、製品箱の上端に添付すれば良いんじゃない?
……なんて、しょーもない素人考えがあふれてみたり。
向きについては、ある程度適当に合わせるだけでも結構効果がある(気になる人だけカリカリチューニングして楽しめばよい)のだから、こういうところをデザイン側で誘導してやるとおもしろいかも。
ぱっと見にはダサさ満点になること間違いなしなのだけれど、腕のある工業デザさんなら、このぐらいのダサさはうまく処理してくれそうな気もするし……。
何回も引き合いに出してるけど……
(一部の人を除く)大衆は常に「それまでの常識」に近く、なおかつ「より楽が出来る」インターフェースがもっとも優れていると感じる。既存の概念を始めから全否定してはならない…と思う。
(from http://d.hatena.ne.jp/maple_magician/20040815/p2 )
今のスピーカ形状やスタンド形状を見ても「60°に向けると自然に聞こえる」ことなど想像できないのだけれど、これについて「ユーザに知識がないから、いい音が出せないんだよ!」なんて言ってるようでは、根本的な解決にはならないのかもしれない*1。
「60°に向けると自然に聞こえる」ことを、パンフレットやマニュアルを見なくとも自然に理解し実行できるように(=アフォード)するデザイン設計が、今後のローエンドオーディオにおける「良い音を知らせるカギ」になるのかもしれません。
理想は【販売店で圧縮陳列しても正しく機能すること】にあるはず……とすると、エンクロージャ自体を台形にしないとダメなのかも。結構コストがかかりそうだなぁ……シャープあたりでやってくれないだろうかorz。
#【工夫せずに置かれても、まず大抵はいい状態で音が鳴る】というのは、販売戦略的にかなり良いんじゃないかと思うわけで。
夏休みの工作をしてみるテスト。
構想3分・製作10分。明らかに、小学校で提出した「夏休みの工作」よりはダメダメ。
写真に写っているアクティブスピーカは、NECのDTM用スピーカ「FPS-5」……21世紀初頭ごろの同社製パソコンに付属していた「オマケスピーカ」ですな。
小さくフラットな発泡パネルを分割振動モードで駆動しているためか、とにかく音がにごっていて大音量が出せないというダメダメな代物だったり……とはいえ、音量の割には遠くまで音をキャストできたり、フォトスタンド風の構造で扱いやすかったり……って、それはどーでもいいとして。
その「FPS-5」を、ヨドバの段ボール箱に貼り付けてみました。
うーん……圧縮陳列で自然に角度が出るというのはいいかもしれないけど、正面部の30度オフセットというのは、「常識的には矩形の箱で提供される機会が多い」スピーカエンクロージャを基準に考えると、かなり異様といわざるを得ないですね……。
デザインで処理できるのかどうかはわかりませんけど、今後のスピーカがどうなっていくのか、ちょっとだけ気になってみたり。
#エンクロージャは矩形のままで、スピーカユニットの部分だけをオフセットで突出させるとか……何らかの工夫を行って「違和感がなるべく出ず、普通に設置されやすい」デザインにならないとダメなのかも。
さすがに音質改善とはいかなかった*2ものの、500円で買ったとは思えないほど良い感じの定位感が出ていたり。
「60°角を持つ三角定規*3」と「荷造り梱包用*4のひも」が自宅にあるようでしたら、一度試してみることをオススメします。
#仮に気に入らなくても、元に戻すのは容易ですし。
市販品であれば。
民生用ではなく業務用になりますが、「背面に押し付けて使う」のであれば、こんなスピーカがちょうどそのまま60°配置を実現できます。
JBL ( ジェービーエル ) >JRX112M 【サウンドハウス】
*1:その点、TA-DA3200ESの「エージングを知らない人にフォーカスした設計」というのは、このクラスのアンプを買う人が持つであろう「それまでの常識」をそのまま適用できる、素晴らしい設計だと思います。おそらく、こういった配慮がスピーカ側にも必要になるだろう……と、私はそう考えています。
*2:NXTパネルスピーカは仕掛け上低指向性なので、向きを大きく変えても変化が少ないんですよね……後ろを箱にして密閉にした分だけ、籠もり感が増えてしまい逆効果になっている部分も。
*3:A4判のPPC用紙が2枚以上あれば、短辺同士をうまく使って折り紙定規を作れますな。
*4:必要な長ささえ確保できれば、実際は何でもよいのです。