(メモ)飛鳥カナ配列のシフトに掛かる時間軸方向のコストは、新JISかなのそれと全く同じく「0.4〜0.6キー分」なのかもしれない。

(関連:打鍵評価システムにおける評価関数に関しての雑感。)


 新JISかなの設計時には、「シフトキーUp状態→シフトキーDown→シフトキーUp」のあとに「文字キーUp状態→文字キーDown→文字キーUp」を連ねる場合、シフトキーのコストは0.4〜0.5打鍵*1あたりになる(グラフを見る限り、熟練すると0.6打鍵あたりで安定しそう)ということが示されていた。
 ……で、これは飛鳥にも当てはまるんじゃないかと。


 【シフトを押すにも離すにもコストがかかる】→【飛鳥では押しっぱなしシフトという方法を使って、この動作コストの削減を図った】となると、割と実感に合っていてしっくり来る。
 押しっぱなしシフトを使う場合は、指の運動が同期シフト方式よりもさらに制限されるので、評価打鍵をするうちに「行き場のないカナが人差し指領域で行ったり来たり」してみたり、最終的には「小指領域にあった記号類と交換」してみたり……という経路をたどる必要があった、と。


 この仮説が正しいならば、飛鳥をスクリプト類や実験で評価する場合は「シフトは0.6打鍵としてカウントする。ただし同一シフト面が連続する場合は、後続分のシフトのみコストを積み重ねない」とか、そういうあたりで予想をしてから実験をすると、割合と実際の計測結果に近い精度が出せる気がする。


 ……って、MODAPTSのS30*2と同じ理屈なのかも?
 まだまだ検討するべきことは山積み。
 たとえば「指先だけの動作・手のひらまでの動作・上腕までの動作を区別するか?*3」とか、「キーを押す操作は、単純にストロークの深さで決定してもいいのか?*4」とか。

*1:OFF状態からON→OFFするまでのコスト。OFF→ONとON→OFFを別にして考える場合は、それぞれ半々の時間になる。

*2:座っている状態から立ち上がり、再び座る動作。

*3:MODAPTSは区別するが、MTMは区別しないはず。

*4:そんなに単純な話ではないことは、はじめからわかっていて……だからこそ抽象化するべきかどうかで悩む。とはいえ、鍵盤上を舞う手指をそのまま表現するのはきついし……。