x-w.jpこと「Advanced/W-ZERO3 [es]」は、フルキーボードは隣のキーを打ちやすく、テンキーがほんの少し良くなっている……のかも。

(関連:はてなブックマーク「ITmedia D モバイル:写真で解説する「Advanced/W-ZERO3[es]」 (1/3)」)
(関連:ITmedia D モバイル:写真で解説する「Advanced/W-ZERO3[es]」 (1/3))


 ちょうどUジローさんの記事にコメントを書いていて気づいたのですが、今回の「Advanced/W-ZERO3 [es]」は、今後のスマートフォンにおける「入力デバイスに対する審判」をするうえで、重要なキーデバイスになるかもしれません。


 一つ目のポイントは「テンキー」。
 残念ながら、SoftBank 812SHのような「高いタッチタイプ適性を持つ鍵盤」は採用されていないように見えますが、ひとまずテンキー側に傾斜がついていて、重いスマートフォンを使いつつ文字入力するために必要な「重心を取りつつ入力すること」を、多少やりやすくする効果がありそうな気がしています。
 ……ただし、傾斜が若干足りないような気もしますし、傾斜をつけるよりはキーそのものに細工をするほうが良さそうな気もするもので、もしかすると「デザイン上の小細工でしかない」という可能性もありますが……少しは期待しても良さそうな気がしています。
 #というか、ホットモックが見つかれば触って確かめてみたいところです。


 二つ目のポイントは「フルキー」。
 ……2年も前にnalabeさんが提唱していらした、この記事に記憶はありますでしょうか。
 物理的に距離を縮める|レッツハイ【配列】和ならべの話をKEYて
 上の記事を「十分に咀嚼してから」下のメイン写真をご覧ください。
 Advanced/W-ZERO3[es]:シャープ
 現時点で既に「地雷を踏んでいる」気がするのは……気のせいでしょうか。
 初代や[es]では、小さすぎるサイズの割には「押しづらい」という話が出るのみで、「隣のキーを誤って押してしまう」という話を聞いたためしがなかった……のですが、今回はその「誤打鍵のなさ」という美点すらも崩れてしまう可能性があります(しかもフルキー領域自体は、今までよりも狭い様子)。
 正直言って、シャープさんがこういう設計をするとは思っていませんでした(同社ケータイ事業部の設計ではありえない話)ので、この写真を見たときには唖然としました。
 うーん……このあたりは機種変更データベースに書いていたのですが*1……orz。
 そもそも、初代や[es]のキーボードすらも「実は偶然、良くできていただけ……なのかもしれない」という風に考えると、(日本にスマートフォンを導入した初期端末であるだけに)背筋が凍る気がします。


 シャープさんは、フルキーボードをKillするための前準備を始めたのでしょうか?
 それとも、徹底的に評価打鍵をしまくって、このほうが「確実に良い」という確信を持ってリリースされたのでしょうか。
 今後のユーザーレビューについて、きちんと追いかけて行きたいと思いました。

そのほか……良さそうだと思ったところ。

  • [es]では触っても区別がつかなかった「側面に並んだ3つのキー」周りが整理されたこと。回転キー以外は排除されたので、誤操作はなくなる。
  • キーロック用のスライドスイッチが、右手側側面に移ったこと。カーソルキーと同ライン上にあり、よく検討されていると思う。
  • 受話口と送話口がはっきりと解るデザインになったこと。
  • 送話キーと受話キー発話キーと終話キーに案内溝がついたこと。
  • カーソルキー兼スクロールキーが、すり鉢状になっているようにみえること。ここが平坦だと、色々な意味でストレスが溜まるので。
  • 赤外線通信対応。

いやな予感がするところ。

  • キープリントを見る限り、イマドキのケータイならどこでも採用していそうな「逆めくり」に、またもや対応していない可能性があること……まさか、ねぇ。
    • ctrlswapminiをそのまま使えることを優先したのかも?それなら妥当な方針かも。
  • 単体での通信持続時間が推測できない。通話可能時間からは推測できないし、電池容量は不明なままだし……。

困るところ。

  • リセットボタンの位置が、相変わらずフルキーボード側にあること。
  • フルキーボードに数字段がなく(これはまだいい)、本来シフトケース側にある「記号類」を、Fnキーとの操作で押すこと(しかも左手の2打鍵)。素直に(かつての電信機のように)横一列にならべていれば……。
  • またもやモバイルASV液晶。半透過型(もしくは前照灯つき反射型液晶)であれば良いのだけれど、(いつもと同じ事しか書いてないので)その望みは薄し……と。屋外では何をやっても表示を読めないから、結局外で使うにはダメなまま、と。ふつう、スマートフォン関連での他社採用例は半透過型が多い気がするのだけれど。

驚いたところ。

買うべきかどうか。

 ……まだ悩んでいます。
 フルキーボードが打ちづらいとしても無問題(はじめから使うつもりがない)なので、そのほかのところを色々とチェックしてみるつもりです。

*1:まさか、フルキーに関する指摘から「キーが小さすぎる」こと【だけ】を解決すればいいのだ!って思われたのかしら……そうだとすると、テンキーに関することについては「全く読んでいただけていない」ということにもなるから、とても悲しい。指のサイズに合わせて作られたテンキーとは違って、今のフルキーは「指のサイズを無視して作られている」ことに、気づいていないことにもなる。