(メモ)清濁同置は「刻印をするために必要」な技術……なのか?それともタッチタイプをするために必要なのか?

 「タッチタイプ」と「サイトメソッド」──これは「英文なら変換処理が必要ないからどちらでもいい」けど、和文の場合はいくつかのタイプに分かれるかも。

  • 和文で変換処理を必要としなくても、ストロークの組み合わせで文字を表現するなら(鍵盤に表現できないので)タッチメソッドが必須」
  • 和文で変換処理を必要としないけど、文字が書かれた巨大鍵盤から文字を拾う必要があるから、サイトメソッドが必須」
  • 和文で変換処理を必要とするから、目線移動を避けるためにもタッチメソッドは必須」
  • 和文で変換処理を必要とするから、目線移動は気にしないからサイトメソッドでもいい」

 ……で、かな漢字変換用のけん盤配列では、下ふたつのうちどちらの立場を取るかで、入力法の素性が少しずつ違ってくるのかもしれません。

TRONかな

JISX6004かな(新JISかな)

JISX6002かな(JISかな)

  • JIS X 6002 情報処理系けん盤配列(現行のため、JISCで検索可能)
    • JIS X 0201採用の文字」を用いた入力法を規定する。
      • JIS X 0201では「濁点」と「半濁点」を別置きにしていて、この考え方がけん盤配列に流用された。

NICOLAかな(親指シフト)

なんとなくみて回った感想。

  • 「刻印されているからこそ普及する」は真かもしれないが、「刻印されているからこそタッチタイプを習得しづらい」も真かもしれない。
  • 結局のところは「JISX6002とQwertyは刻印されたまま」で良いのではないか。
  • 本当に「はじめからタッチタイプをさせたい」カナ配列があるのならば、完全無刻印鍵盤の真似というカタチで「カナ無刻印鍵盤」を搭載して、習得してもらう……というのが筋なのかも。
    • そのためには、「カナ刻印下敷き」と「カナのあんちょこシート」が数セット同梱される必要があるのかも。
  • ……って、まさか、無理なく続けられる 年収10倍アップ勉強法富士通ノートではなく、「JIS配列のカナ無刻印モデルが選択可能」な松下ノートを薦めた理由には、そういうことも(暗示的には)含まれているのだろうか?
  • 結局、「鍵盤には刻印が必須」と言うのは、自らの首を絞めてしまう可能性があるのかもしれない。
  • 「自国の文字が鍵盤に刻印されていないのは、発展途上国以外ありえない」とかいう妙な話を昔見た気がするのだけれど……それのせいで「タッチタイプできない人がまだ多い」のだとすれば、とても罪作りで滑稽な話だと思う。
  • 「キー入力入れ替えソフト」のJIS規格化を目指して。の考え方は、それほど間違ってはいないのかもしれない……タッチタイプが前提であれば「刻印は無意味」なのだから、「ソフトウェア的なキー配列の実装」と「タッチタイプと言う技術」との整合性は、案外と高いのかもしれない。
    • Windows環境では「繭のようなローレベルアプローチから、姫踊子草や菱のようなハイレベルアプローチまで」色々なレイヤでキー配列変更ツールが存在している。
    • MacintoshLinuxではそこまでの多様性はないが、すくなくとも親指シフトをはじめとするいくつかの入力法がサポートされている。
    • WindowsMobile環境でも、最近ついにem1keyがローレベルアプローチによるキー配列入れ替えをサポートしてくれた……しかも、親指シフトを実現するスクリプト込みで。
  • キー入力エミュレータが目指す先は、「より多くの配列を実現できる方向」に向きつつあるのかもしれない。
  • 最後に……多くのアイデアをカタチにしてくれる、全ての賢人に感謝。