タミフル75mg(Tamiflu75)。

 ……というか、インフルエンザ自体に罹ったのがはじめてなもので、だいぶ酷い思いをしました。
 今も単に「熱が平熱に戻っただけ(これは解熱剤の作用)」であって、体調は万全とは程遠い状況だったりします。


 タミフルを受け取るまでのパスに関しては、担当医には「棲家は高層階ではない?」「話題のタミフルだけど、飲む?」とかいう感じで確認されて、しかも薬剤師にまで「暴れそうになったら押さえてもらうように伝えること!」という感じで指示を受けたり……と、一般的な処方薬らしからぬ対応があってだいぶ恐怖心を抱いていました……。


 そんなことがあって、とりあえず擬似内線用の【W-ZERO3[es]】と、のどが渇いたときのための【350mlペットボトル入りの水】は用意して床につきました……が、何かがあってからでは微妙なので(!)メールメモを書いていました。
 (十分に慣れている「かえで携帯配列」を使っていてもなお)何度も間違いつつ文字を打っていた記憶はあるので、仮に「自分にはあっていない」らしい(W-ZERO3[es]の)標準入力法を使っていたら、途中で投げ出していたかも……という気すらしています。こういう時こそ「慣れたインターフェースのものを使う」ことが重要になりそうです。


 以下のメールメモは、いちばん上が「2007/3/24 6:31」で、コメントを挟んでから「2007/3/24 6:36」「2007/3/24 6:43」の順に記録したものです……これらはパソコン側にメールしたものをそのまま貼り付けていて、後加工は一切行っていません。

起きあがって実際に行動したのか、行動している夢を見ているのかが全く判然としない。
水と電話機は寝床に置く方がいいし、トイレと同じ階に寝床を確保しないと危ない。
付き添いがいれば一番いいのかもしれないのだけれど、そこまでやる必要があるのかどうかは謎。

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sent from W-ZERO3

 上記で「実行動か夢行動かが判然としない」というのは、トイレに関する話……床についたときと同じ服装のまま、「まるで万全の体調であるかのように軽快な動きで」自宅には存在しない「和式トイレ」に行った「記憶」がありました。
 その後すぐに「再びトイレに行こうとして起きた」ものの「体がだるくてしばし行動できなかった」ので、はじめて先の行動が「現実ではなく夢だと気づいた」のですが……完璧に実行動と夢行動が混線していました。
 夢側に転けていたからよかったものの、もし逆だったら……と思うと今でも怖いです。

嘔吐対応の洗面器と、薬も置いておく方がいい。行動したのか。行動する夢を見たのかが全く判然としない。

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sent from W-ZERO3

あと、汗をかくので下着の替えも。
「奇行に注意」ってのは対策として正しくない。
「寝床から移動する必要性を最小限に留められる環境を作ること」が重要。
頭と体の間で治癒バランスが崩れるからなのかもしれない。熱は下がるのに頭はまだぼんやりとしたままという期間があって、その間に事故が起こっているのかもしれない。

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sent from W-ZERO3

 ゲロゲロな状態のままで対策を考えようとしている自分っていったい……orz。
 とはいえ、一般的に「寝床に用意できるものは寝床に置く」ことそのものはとても重要だと感じました。
 それと、理想的には「1階部分」で、できれば「トイレに隣接」した場所を寝床とすることも重要かと。


 実際の印象からすると、「Tamiflu単体の仕業」という印象はあまり正しくないのかもしれません。
 むしろ「Tamifluと解熱剤の作用によって、脳と運動機能の回復度に差が生まれる→夢行動側にコケれば幻覚になり、実行動側にコケれば奇行になる」と説明するほうが、当時の印象に近いような気がします。
 医学的な見方を知らない「個人的な」感想としては、「Tamifluを全面禁止にすれば止まる」という考え方はとても怖くてもできません……むしろ「抗インフルエンザ薬と解熱剤を組み合わせる限り、どういう組み合わせでも発生する」可能性があるようにすら感じました。


 もう一つ「何かがおかしい」と感じたのは……上のメモで多くの文字数を割いて「(そもそも無駄な行動を可能な限り抑止するために)手元に何を置くべきか」について書いていることと直結するのですが、現行の「奇行に走ったらすぐに止めよ!」という「イベントドリブンな対処法」が広く知れ渡っているということにあります。
 ハインリッヒの法則については耳にタコができるほど聞かされた方が多いと思われますが、この問題は本質的に同法則に従って検証するべきであり、「イベントドリブンで対処しようとしてはいけない」可能性が高いように思うのです。


 こういう状況である以上、少なくともTamifluを処方された方のうちなるべく多くからアンケートを取って、「現実にTamifluがもたらす可能性がある脅威」や「その脅威を未然に防ぐために有効だったものに関する情報」などに関する情報を、徹底的に収集する必要があるように思いました。
 個人的な感想としては、Tamifluを飲むに当たって、留意するべき事柄をまとめた紙片──それはたぶん「BAND-AID キズパワーパッド」付属紙規模の詳細な情報──が必要だと感じました。


 本業のお医者さんや薬剤師さんですら「イベントドリブンでの対策しか伝授できない」ということは、本質的にそもそも「製品安全情報」の提供が遅れているはず……と、私はそう思いました。

勝手にまとめ。

  • 体温が乱高下するかもしれない「Tamifluの2粒目飲用後〜4粒目飲用前あたり」は、「頭だけ」がだるいとか「体だけ」がだるいとか言う「乖離状態」にある可能性がある気がする。
  • 可能な限り患者が「動く歩数を最小限度にとどめる事ができるように」することが重要。
    • 寝床はトイレに可能な限り近いことが望ましい。同一階であり、かつ最低層階が望ましい気が。
    • あらかじめ患者に確認して「きちんと患者に記憶してもらいつつ(←ここが一番重要!)」準備する方が良いものは、次のとおり……嘔吐対応の洗面器・のどの渇きに対応する飲料水・消化が悪くなさそうな軽食品・多量の発汗時に自力で着替えるための着替えを(下着だけでなく寝巻き全体で)一式・連絡用の携帯電話。
  • 6〜7時間おきに看護する側が確認できればよいのかも。発熱が続く限りは毛布をかけていれば異常に発汗するので、着替えを逐一手伝いつつ体温を測りなおす……という具合が適当かもしれない。
  • 状況がこういう感じなので、年齢等の事情によっては「発熱が収まるまでは入院する」という方法が、とても有効な対策となりうる可能性がある。
    • 病院の一階部分で「大部屋またはブロックごとに水まわり設備がある」空間を用意できる場合、そこを「インフルエンザ患者が解熱するまで1〜2泊隔離するための場所」として使うという手もある。とにかく「何かあったときに、即座に数人が駆けつけられる状態」を作り出すことが肝心。家庭では無理な場合があるからこそ、それを病院でフォローするための手順を構築するほうが良いと思う。*1
  • 熱が下がったからといって医者の許可なく無理に出席/出社するな!困るのは本人ではなく、伝染される側だ。
  • 一連の事故の責任は、薬単体のせいでもなければ、その場で止められなかった大人のせいでもない。本当に悪いのは「何が起きているのか・なぜ起きているのか」を把握し「どう対処すればいいのか・どういうリソースが必要なのか」を検討し「できそうな対策から即座に行っていく」というシーケンスを「ほとんど取ってこなかったこと」にあるのではないか、と。*2
  • 要因分析を試みると【×人、×物、○手順】になるはず。*3


 ……と、たぶんそんな感じなのだと思います。
 期の終盤に病欠をとるというのはサイアクな状況でして、もー胃が痛くてたまらないのですがorz。

*1:2007年3月27日10:25:14追記分

*2:2007年3月27日10:25:14追記分

*3:2007年3月27日10:25:14追記分