始めに覚えるべきなのは「英字入力法」なのか、あるいは「和字入力法」なのか。
(過去:ひらがな入力法は「覚えづらい」のだろうか。)
(過去:かえで式、「Qwerty英字配列」を作成。)
今日も思考テスト。
慣れた後の話ではなくて、習熟のごくごく初期段階(→学習時間と密接にリンクするはず)について。
昔の私は……という話。
- 【英字入力ができなくても死にはしないので】JISかなを使った「かな系の和字入力」だけを覚えた。英字はサイトメソッド。
- 【英字入力を覚えないとMS-DOSコマンドやBASIC命令を書くのが辛いので】JISX4063によるローマ字経由で「ローマ字系の和字入力」を覚えた。ローマ字入力では一部の英字記号類は使わない(=英文入力etcには不十分)ので、それらはMS-DOSコマンドやBASIC命令を経由して覚えた。
「JISかなか・ローマ字入力」のどちらを使ったか……という差はあるものの、結果的には「英字入力」としての習得ははじめからしていなくて、どちらも「和字入力」用として習得を試みていた……というのが、当時の私。
「キー配列」と「入力法」を分別してみる。
区別 | 英「文」入力法 | 和「文」入力法 |
---|---|---|
和「字」入力法 | × | かな系かな入力用配列 |
英「字」入力法 | 英字形英文入力用配列 | ローマ字系かな入力用配列 |
それぞれの入力法の特徴
特徴 | かな系かな入力用配列 | ローマ字系かな入力 |
---|---|---|
一つの配列を共用できるか | かな入力と英字入力で別々の配列を使う | かな入力と英字入力は同じ配列でもよい |
操作手順数は少ないか | ローマ字入力の省入力規則に近く、原理的に少ない | 省入力規則を導入しない限り、標準的には多い |
タッチタイプしやすいか | 配列の設計思想に依存する。 | 基本的にしやすい。 |
英字入力の役に立つか | 「触鍵感覚」のみ役立つ。 | 「触鍵感覚」「一部キー位置の習得」に役立つ。 |
「英文入力」を「タッチタイプ」で行う必要性はあるのか。
私がやってきた限りでは、の話ですが……。
- 【和「文」創作用途】……事実上、なくてもイケる。
- 事務文書、その他基本的な執筆を含む全て。
- 【英「字」入力用途】……事実上、なくてもイケる。
- MS-DOS全盛期は必要だった気もするけど、それは遥か過去の話ですし。
- 【英「文」創作用途】……どうしても必要。
- 英文記述、プログラミング記述など。
こう考えると、「実用上の」順序は逆なのかもしれない。
- 「自身に合う入力方法」でカナ入力用配列(ローマ字系・かな系などの種別を問わず)を覚える。
- 続いてローマ字入力経由で英字配列(英文入力用ではなく、単に英字を打つことが目的)を覚える
あたりか。
中途半端な英字配列の習得が「どうしても必要」ならば、ロマかなをやる意味は十分にある。
……けど、あとから「完全な英字配列の習得」が別途必要になるというワナ(?)があるから、そこだけがちょっと厄介かも。
「ローマ字入力用配列+英字鍵盤」を覚えるコストと、「かな入力用配列+英字鍵盤」を覚えるコストはほとんど同じ。
金曜日の話そのままなのだけれど……ここが重要なのかもしれない。
ローマ字入力は学校教育でがんばって覚えてもらうとして、その先は各自自由にやればいいんじゃないかな……とも。
最近驚いたのだけれど。
うちの弟が最近、かつての私と同じで「最近、手書きのメモにローマ字記述が混ざってきて困る」とか言っていた様な。
あれは「私だけ」ではなくて「うちの家系」だから……なのか?
「タイピング」と「手書き筆記」がなぜ混線してしまうのかは不明なものの、【明示的な手助け】を求められるまでは、手を出しようがないからなぁ……。
【必要性を感じたとき】が【一番習得のためのモチベーションが高い】のだから、そのときまではおとなしく待つつもり。