私の「高速打鍵」と「タッチタイプ」に関する見解について。

 ええと…ここを長くお読みの方には全く関係のない話と言うことで。
 #新しいことは何一つ書いていないのです。


 最近ささもとさんから頂いたコメントに

# ささもと 『まぁ、そう落ち込まずに(笑)私も似たようなもんです。

質問に関しては、なんとなくひねくりすぎのような気がしないでもないです…。

キー配列の習得ですが、どうも「そこそこ使えるレベルになる」というのと「タッチタイプができるようになる」というのがごっちゃのような気がします。

私は正直に言うと、タッチタイプ時々サイトメソッドです。
でも、時々キーボードを見ながら打っていても、特に不都合を感じませんし、それでも人並みより速いつもりです。
そりゃカナ入力・タッチタイプの人には足元にも及びませんけどね。
ただ、「そのスピードが万人に必要か?」と問われれば、おそらく9割以上の人が「必要ない」と答えることでしょう。
それが必要だと感じるのは、職業的に「そこにあるデータ」の入力が必要な「オペレーター」、もしくは趣味(あるいは職業として)の「ヘビーチャッター」ぐらいでしょう。
私がそうなんですが、ローマ字入力ででもそこそこ速ければ、それ以上は必要ないと感じてしまいます。
でも、それを「向上心がない」と言われるのは心外です。
「職場までの自動車通勤で、タイムアタックを必死にやらない」のと感覚としては同じです。

要は、タッチタイプのレベルと「習得できた」と感じるレベルは、明らかに違うということです。
これは、こうやってかえでさんやその他の人(特に「カナ入力推進派」の人)と話をしていると、しばしば感じる違和感です。
「日常の移動で一般道路を走るのに、フェラーリでかっ飛ばす必要なんてどこにもない。おんぼろの軽四でも自転車よりずっと早く楽に移動できる。この程度で充分なんだ」
こういう感覚ではないでしょうか。
そりゃ速いに越したことはありませんが、誰もがそれを望んでいるわけではないと考えます。』 (2005/11/04 09:47)
( from http://d.hatena.ne.jp/maple_magician/20051027/1130342032#c1131065274 )

 という話がありました。
 で、ふと「タッチタイプと打鍵速度って関係あるのだろうか?」というあたりが疑問に思ったので、自分の日記から過去の記述を探してみました


 うーん、自分は結局変わってないなー、というのが正直な感想。
 昔の書き方を拾うならば、ここは

 ってゆーか私、tomoemonさんの片手入力(しかも練習3日目)にすら勝てないのですがorz
( from http://d.hatena.ne.jp/maple_magician/20050430/go_around )

 だろうなぁ…(ってドコを拾っているのですか私は^^;)
 打鍵速度に関しては、人それぞれの運動能力が優先されますから、ここをアレコレ言っても仕方がないよなぁ…という感じです。
 さすがに超高速打鍵できる人に追いつき追い越そうという考えはしてしても、現実にそれを達成するのは無理っぽいですし。


 一方でタッチタイプの習得は、VDT障害の排除が目的だと考えています。

 しかしながら、将来的には「オフィスでの作業能率向上・VDT障害回避策」を求められる時代が来るはずで、その時になってようやく「親指シフトが見直される」のではないかと目論んでいます。

 現状では単に、オフィス内の動線などを見直す程度でしょうが、それらがつぶし込まれた後には、やはり入力環境の改善がテーマになるはずです。

 全体的な能率向上と障害回避を同時に達成するとなると、器用な人だけが早く打てる配列よりも、誰もがそれなりの速度で楽に打てる配列を選ぶ必要があります。
( from http://d.hatena.ne.jp/maple_magician/20050228/blueness )

 このために習得すべき配列は「どれでも良い」のですが、理想としては「一つの配列ではなく、その人にとって打鍵しやすい(≠習得しやすい)配列」である必要があります(ここはあえて断言)
 (世の中には「PCの入力方法なんて知らない。」「携帯電話での入力方法がそのまま使えれば…」とか、そういう要求はそれなりにありそうだと感じています。文字入力用の配列として一番のシェアを持っているのは、間違いなく携帯電話用の「かなめくり(マルチタップ)」ですし、これに近い(かな順・濁点後打ち)方法がPCにも必要になるだろうと感じています)
 この環境を実現するには「より多くの配列をサポートする入力環境・容易かつ確実に入力方法を切り替え可能な仕掛け(…って、特定端末であればWindowsXPのユーザ切り替え機能で回避可能ですな^^;)」があれば良いわけで、それの実現が待たれます。
 もっとも、オフィス向けとしては「Windows XP Tablet Edition などによるペン入力」が、選択肢として絶対的に必要でしょうね。うちの先輩に「ペン入力は得意だけど、キーボードはまるでダメで…」という方が居まして、そういう方にキーボードを今から覚えてもらうのはある意味無謀な話だとも思いますし。
 逆に入力速度の問題については、今後20年以内に「今学校でPCの授業を受けている方々が、【PCなんて扱えて当然だろ!】とか言いながら闊歩する」日が必ず来るので、その時になって慌てる人が沢山出るでしょうね…私にとってはあまり興味のない部分なのですが、その時点になってから慌てて習得しようとするのは大変(若いうちに習得する方が確実に楽)なので、「覚えられる打ちに覚えておいた方が幸せですよ〜」と、そう言うくらいしかできないですね…。


 そして、最終的には

  • 配列界隈に必要なのは、レビュー(主観的感想)・テキスト(学習用教材)・ツール(キー配列入れ替えソフト)・ドキュメント(配列の根拠)・FAQ(よくある質問と回答)・レスキュー(個別問題の救援)。
  • 「頑張ったけどダメでした」は誰にでも起こりうる。これを非難する権利は誰にもない。
  • クレーム(主張)は本質的に解決する必要がある。説得やごまかしはダメ。クレームは惰性から自分を引きずり出してくれる、まさに宝の山(天の声?)だということ。

( from http://d.hatena.ne.jp/maple_magician/20050425/find )

 ええと、思い当たる人は胸に手を当ててみてください。
 ここは「あえて」かなり乱暴な口調で書きますけれども、

  • 「強制的にやらせれば絶対に覚える。故に全員にかな入力を教えれば良いんじゃボケェ!」
  • 「強制的にやらせれば絶対に覚える。故に全員にローマ字入力を教えれば良いんじゃボケェ!」
  • 「強制的にやらせれば絶対に覚える。故に全員に○○入力(その他どの配列でも同じ)を教えれば良いんじゃボケェ!」
  • 「強制的にやらせれば絶対に覚える。故に全員にタッチタイプを教えれば良いんじゃボケェ!」

と、こういう事を思わず(もちろん口調は別として)言ってしまったことはありませんか。


 私はあります。
 今となっては、それは「恥すべき過去」です。
 さすがに今では「絶対なんて無いよな…」と、そう思うことにしています。
 #身近なところでは、私の場合「箸」はそれなりにきちんと持てているつもりですが、「鉛筆」の持ち方はちょっと変です。


(中略)


 さて、かな・ローマ字な話(あっ、「見ながら入力・タッチタイプ」でも同じですな)に戻しましょうか。


 タッチタイプができる人にとっては「たかがタッチタイプだろ」「たかがかな入力だろ」「たかがローマ字入力だろ」となるような話でであっても、それができない人は確実に存在するのです。


 いくら練習しても、全うにそれらをものにできない人は当然出てきます。


 普通に「おまえは○○ができないだろ!」とか言われるのは全然平気な方であっても、別のことで凹んでいる最中に似たようなコメントを受け取るようなことがあれば、(普段はまるで平気なはずなのに)えらくショックを受けるはずなんですよね…。
( from http://d.hatena.ne.jp/maple_magician/20051026/1130296088 )

かな。
 私にもできないことは山とある(暗記はめっぽう苦手・綱渡りはできない・バイクは怖くて乗れない・かけっこは自動的にビリ確定・その他…)わけで、そういうあたりは「自分ができたから絶対に大丈夫!」とは言えない所かと。
 もっとも、心理的な理由(過去の失敗をひきずっているなど)で「できないと思いこんでいる」方がいるようでしたら、本人が望む場合に限り上手くフォローして行きたいとは思いますけれども。
 (これがいわゆる練習方法としての「かえで式」につながっているわけで)


 …と、また主題がごっちゃになっていますなぁ…orz


 とりあえず、干渉されるのが嫌だという方に干渉しても無駄だと思います。
 これはCMと同じで、必要ないから聞き流される…という話と同じですし。
 逆に、覚えたいと欲する人がいるならば、できる限り協力したいですね。
 興味を持っていただけるように静的に物事を書き記す(無理に意見をプッシュしない)こと、それが今の私にとって唯一重要なことなのです。