ローマ字教育はPCのため…にあるべきではない。

 書きたかったけど書くべき事が整理できずにうずうずしていました。
 …で、ちょっと困って「親指シフトウオッチ」を眺めていたところで、最近のトラックバックに「もっと本末転倒な話。 (かな打!)」とあるではありませんか。
 これはもしや…と思って拝見したところ、見事にビンゴ!でしたので、こちらを読みつつ書いてみたいと思います。


 その1については…どうでしょうか。好きなメーカーの名前とか、そういう固有名詞については覚えるかもしれないので、知識としてはあっても良いかも…とか思ったりします。
 もっとも、確かに小学校からの英語教育…しかもそれが文字ベースのもので…というのは、非常にイヤですね。
 この国での英語教育は、やはりこの国での日本語教育と同じで「幼稚園・保育園レベルの内容・方法で」始めるべきなのかもしれませんね…。
 私らが日本語を扱うときは、文法とか構文とかをあまり考えずに「フィーリングで」言葉を扱うシーンが多いですし、周りの言葉に影響されて言葉自体も変化していきますから、やはり語学教育というものは知識ベースではなくフィードバックベースで行われるべきだという感じでしょうか。
 #もっとも、英語をまるで扱えない私が書くべき事ではない気もしますが…。


 その2については…私は一旦ローマ字入力に移って、再びカナ系に回帰した身ですので、視点が少々異なりますが、結論は似ているかもしれません。
 私は、カナ入力ではにっちもさっちもいかない時期がありまして、ローマ字入力を必要に迫られて覚えました。そういう事態に追い込まれると、人間というのは案外、別のインターフェースに慣れてしまうもののようです。
 ただし、ローマ字入力や英字入力自体について要求が減るにつれ、その疲労感の多さが次第に気になってきまして、結局はカナにUターンしてしまいました(いや、JISカナではなく飛鳥に移ったのだから、Uターンでは無いかも…)。
 なぜ回帰欲が発現したのか…といえば、自分が操作する範囲から「ローマ字入力からの切り替え方法が不明な端末」が消え去ったことや、「そもそも英字配列で打鍵する必要が無くなってきたこと」が要因でして、のちの端末は全て「カナとローマ字を自由に切り替えられる」ものでした。
 そうして、ちょこちょことJISに切り替えて遊んでいるうちに、すっかりローマ字入力に嫌気がさしてしまった次第です。


 もっとも重要なのは、その3ですね。ただし、「一番簡単に打てる方法を教えてくれ」と言われてしまうと、私はどうしてもローマ字入力を勧めてしまいます。
 JISカナ配列が、カナタイプ並に「五十音を意識した」ものだったならば、こんな事にはならずに済んだのかもしれない…などと感じています。


 私は、人からPCの入力方法に関して聞かれた場合、手掛かりとなるキーを示して打鍵方法を(非常に短時間で)説明するだけですので、現行のJISカナについて説明するのは少々困難なのです。
 ローマ字入力では「aiueokstnhmyrwgzdbp」の位置とローマ字かな変換表を渡して、JISカナでは「あかけさせたなぬねはふへまむめやらろわん゛゜[Shift]」の位置を教えます。大抵は両方とも提示してみるのですが、普通は「キー数が少ない方が覚えやすいから」と言って、ローマ字入力を選択します(以前、カナ入力を先に提示していた時期があったのですが、意外と不評でした…)。
 しかも、なまじローマ字教育が行われているので、ローマ字表を見ても「それを使うことが、実は面倒である」ということを感じる人が少ないのです。
 ところが、そういう方に限って、小書き文字を含む綴りを思い出せずに聞きに来られることがある…そういうときには「先にLを押してから綴りを書いてください。全ての綴りを覚える必要なんて無いのですから。」と言うしか無くなるんです。
 しかも、頻度が低いからこそたまに聞かれる程度なので、結局は2〜3度聞きに来られる事もあり、「ホントにこれで良かったのだろうか…」と悩むこともありました。


 うーん、本質的にはカナ系を優先するべきなんでしょうけど…こればかりは強制したりするべきではない問題ですし…。
 仮にローマ字入力が「キー数が少なく手掛かりが解りやすい」とゆー点で受け入れられているならば、もしかすると「ローマ字表よりも解りやすい、手掛かり検索式のキー配置シート」を作って提示すれば、もしかするとJISカナを選択してくれる人が増えるのかも
 この辺は、俺にとっての検討課題なのかもしれず。
 (飛鳥だけならまだしも、カナ系全部の底上げを目論むならば、まず標準的な入力方法であるJISカナを持ち上げないと、話がいっこうに進まないのかもしれませんし)