機械式タイプライタの呪縛…
Qwerty配列とか旧JISかな配列が「ホームポジションとその上段」を頻用する理由は…と考えていたのですが、どう考えても、あの「機械式タイプライタ」が元だろうという点に帰結してしまうんですよね。
機械式タイプライタの場合、(電動式の後期型は別かもしれませんが)キー段間の段差があり、それこそ2段目と4段目の落差は相当にありました…写真は↓を参照。
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%BF%E3%82%A4%E3%83%97%E3%83%A9%E3%82%A4%E3%82%BF%E3%83%BC
つまり、現在の様に「板上にキーが平面に並んだ状態とは全く違う」インターフェース向けに作られた配列が、Qwerty配列とか旧JISかな配列(のもとになるカナタイプ)だったと考える方が自然ですな。
(そうすると、カナタイプや旧JISカナが「ホームポジションを1段上にずらすと打ちやすい」点も、何となく納得できそうな気がします)
とは言っても、後年に出来た「板上にキーが平面に並んだ状態」のみを想定して作られた配列についても、(やはりというか、何というか…)以前の配列に慣れた人が配列を作っているので、「中二段([q]〜[@]と[a]〜[:]辺り)が一番打ち易いはず」と言って新JISの様なものを作ってしまったりするんだろうな…。
結局、「機械式タイプライタでも難なく使えそうな配列」ってのは、「機械式タイプライタの呪縛に縛られた配列」なんだろうな…と思った次第で。
この分け方で行くと、同じ中指逐次シフト系でも花は少々タイプライタには不向き、月と中指ニコラは十分使える…という感じで、配列による癖がモロに出ていますな。
ちなみに飛鳥をタイプライタに載せる事は…どう考えても無理、ってゆーか、頻繁に指がホーム段キーの前面やホーム上段キーの前面にぶつかって、打鍵どころではないはず。
飛鳥が「(俺の様な)ものぐさな人にも使える」理由は、そういう「指や手首を振り上げる動作がほぼ不要な点」が大きいと思います。
飛鳥は、手首や指を大きく振り上げる動作が不要(斜めからキーを押下すると非常に楽ちん)なので、ノートPCの様に「キー面は平行に降りるが、キーストロークは浅い」キーボードに対しては(キーの浅さが致命的な打鍵感の悪さとなり得る)ローマ字入力よりもよほど楽に打鍵できますが、逆にキー面が素直に降りてくれない(極端に作りが悪い・劣化ている・キーが重すぎる)キーボードではとても打ちづらいです(…こういうキーボードではローマ字入力が一番打ち易いですな)。
ついでに言うと、飛鳥はホームポジションズレを回避するべく、[tgbyhn]辺りのキーを頻用しません(前々から[rtyu]は頻用しないとも言われていますね)。
という事は、左右シフトキーを叩きつつこれら人差し指間のキーを叩く操作は少なく、結果として「スペースキーがキーボードの真ん中を占有していて、その左右…D/Kキー直下あたりにある変換キー/無変換キーをシフトキーとして使用し打鍵する事となったとしても、(ニコラとは違って)操作しづらく困る様な場面は起きにくい」ってなります。
…ちなみにこれは、机上の空論で書いている訳ではありません。
私は2003年末から(スペースキーが幅広すぎてニコラエミュレーションにはまず向かない)東芝製のノートPC[Dynabook/C8/213LMEW]を編集用途のメインPC使用して使用していますが、この(全くニコラ向きではない)PCを使っていても、飛鳥はすんなりと使えます。
飛鳥を使うためには、スペースキーが[F][G][H][J]の4キーを合わせた幅からはみ出ていないキーボードを探すべきでしょうね。
(…って、106jpシリーズのキーボードならば、まず間違いなくクリアしていますね)
しかし、キャッチーなコピーを考えるのは大変ですな。ってゆーか俺には無理くさ(ヲタくさいとか言われそうなキャッチではまずいだろうし…)。
まさか「指が喋(ry」に類似するコピーは恥ずかしくて書けないからなぁ。
単純明快で、飾り気や偽りがなく、飛鳥で打ちやすく、なおかつ一言で飛鳥だと解る様なコピーって…うーん、何が良いのかな。