オッサン・オバサンになって、ようやく「わかる」コトがある……でも、気づいたときにはもう『あと四半世紀早く気づいていれば……』なんだよね、たいていは。

(関連【思考実験】日本語入力法に関するアンチエージング……「打鍵年齢」は否応なく進むけれど、エコロジーな入力法に移行しておけば「入力年齢」の進み具合を「20年分」若く保つことが出来る。 - 雑記/えもじならべあそび)
(参考:【未成年の方限定】パソコンで使う「ローマ字入力」、貴方にとってはどういうイメージですか。)
(参考:【20代の方限定】パソコンで使う「ローマ字入力」、貴方にとってはどういうイメージですか。)
(参考:【30代の方限定】パソコンで使う「ローマ字入力」、貴方にとってはどういうイメージですか。)
(参考:【40代の方限定】パソコンで使う「ローマ字入力」、貴方にとってはどういうイメージですか。)


 まだ投票は締め切っていないのだけれど、はじめから今まで一貫して同じ傾向が続いているので、結構興味深かった。
 グラフは右にはみ出ているので、全体を見たい人だけグラフをクリックしてみてください。2010年9月5日16:11:31に修正しました。

 主観に基づく事柄については、20代が突出してpositiveな反応を示してる……これは理由がぴんと来なかった。
 ロマかな自体は、もー20年近く前からほとんどデフォルト状態で、いまオッサン・オバサンなヒトだって若い頃から使ってるんだから……それこそ「オッサン・オバサンだから対応できてない」とか言う話じゃなくて、たぶん、「20代後半には兆候があって、30代前半で思い知らされる、という人が結構いる」ということなのだと思う。


 ……で、「はやさ」については、やっぱり「Qwertyローマ字入力が、指の律速による規制を受ける」ってことを、素直に表してる気がする。
 ロマかなにpositiveな反応を示す群のうち、3人寄れば1人は、30代になると「neutral」へと反応を変えてしまう……ってコトらしい。
 この現象、実効効率が「1.3打鍵/かな」*1程度に収まる日本語入力配列が普及していたら、(それがどんな配列であったかには全く関係なしに)老いを感じる時期をあと20〜30年くらいは後方にずらすことができていたんじゃないかな……と思うと、個人的にはちょっと悔しい。


 あと、「対ケータイ」は、ねぇ……。
 今みたいに「実質2.3打鍵系」の入力法だと、さすがに仕方がないのかも、という気がする。
 これが「実質2.0打鍵系」程度*2に効率がよくなれば、それだけでももう少し「ケータイ側が」マシになる気もする。


 正直、30代になってから『気づいて、乗り換える』のって、すごく大変だと思う。乗り換え初期は効率がガタ落ちするのに、そのタイミングが「もう初心者レベルに戻ることは許されない」中堅と見なされる経験年数を経てからの話になるから、そこを嫌って革新できずに終わるのが目に見えてるし。
 私の場合は、10代後半で老化現象の兆候にぶち当たった上に、20代を「事務職的なこととは無縁に生きることができた」から、運良く10代〜20代のうち約15年間を使って「大掛かり?なテスト&コントロール(PDCAとも言う?)」を数ループも繰り返すことができた*3……けれど、普通はそうじゃないと思う。
 将来こうなるんだ、ってことがわかっていて、かつ『長期間にわたって、事務職的なことをしようと思う』ひとは、20年後くらい先に「自分の身体がどう老いてゆくのか』ってのを、ある程度見据えた上で行動するほうがいいのでは?って、ちょっとそんな提案をしてみたくもなっていたり。


 10代後半にして「老化」にぶつかり始めたときには、一体どうなるんだろう……とおもっていたけれど、私の場合はそれがすごくゆっくりと進行してるみたいで、周りの人がよくぶつかる「20代後半で一気にガクッと来る」とかいう感触はなかった気がする。
 ただ、普通はそうゆっくりと進行するものではないみたい……なので、【まぁ、今は大丈夫だから、まだまだ大丈夫だろwwwww】とか考えてる人にこそ、より注意深くあって欲しいと思う。
 

 

*1:いまいちキチンと説明することができないのだけれど、大抵の「評価打鍵によって、よく練りこまれた入力法」ってのは、ほとんどが「(英字1打鍵の打鍵コストをベンチマークとしてみたときに)実効効率で1.25〜1.35打鍵/かな」あたりに密集するんじゃないかと考えてる。これは「計算値としての打鍵数」じゃなくて、すごく主観的なものだから、いまこれについて突っ込まれても、上手く説明できないんですけどね……。ただ、これが当てはまるのは「プリプロセスとして代用評価打鍵(=運指時間測定)を行い、その結果をもとに設計された配列」とか、「ポストプロセスとして人力評価打鍵を行い、その結果をフィードバックして調節してきた配列」あたりの、「配列設計の中に、評価打鍵というプロセスを、何らかの形でコントローラーとして組み込んだ」ものに限られてくるような気はする。

*2:濁音拡張ポケベル入力とか、濁音拡張ケータイローマ字入力とか、濁音拡張フリック入力とか……。

*3:それぞれの入力法を主に使っていた期間は異なる、けれど、おおむね2年以上使ってきたものを順に並べると「JISかなループ」「Qwertyローマ字ループ」「AZIKループ」「飛鳥カナ配列ループ」「かえであすかループ」をテストできたと考えている。ほかにも、期間が短いもの(たとえば親指シフト(NICOLA)の4ヶ月、とか)ならいくつもある……けど、さすがにそれらを評価に加えていいのかどうかはわからない(たった数ヶ月で「評価したッ!」とか言ったら、ほとんどの人から信用されなくなると思う)から、テスト&コントロールの対象とは見なさないつもりで居るけれど。