【パソコンを使った日本語入力に関する「問題」です。 12項目のうち、どこかに「明らかに、間違っているもの」があります。それは一体、どれでしょうか。 】に関する補足。
(関連:パソコンを使った日本語入力に関する「問題」です。 12項目のう… - 人力検索はてな)
うーん……変な「問題」をつくってしまってすみません。
全般的に、スッキリしない「回答」になっています。
「明らかに、間違っているもの」ってゆーと、当てはまるのは一つ、かな、と。
タッチタイプにおける「一般的なホームポジション」は、QWERTYキーボードでの『A』『S』『D』『F』『G』『H』『J』『K』『L』『;』である。
これがホントに「まちがっていない」と思う人は、(すくなくとも、「タッチタイプ」について知っている方のうちには)多分居ない……と思うのですが、どうにも納得いかないという人は、以下の表どおりに指を置いてみてください。
── | 指の定位置 |
---|---|
左手小指 | 『A』 |
左手薬指 | 『S』 |
左手中指 | 『D』 |
左手人差し指 | 『F』 |
左手親指 | 『G』 |
右手親指 | 『H』 |
右手人差し指 | 『J』 |
右手中指 | 『K』 |
右手薬指 | 『L』 |
右手小指 | 『;』 |
キーボードの英字並びについて、いま普及している「QWERTY」は、1880年頃に「カリグラフ」と速度競争をしていた。
このあたりは「真」ですね。
たとえば、 http://slashdot.jp/~yasuoka/journal/352505 が有名、でしょうか。
それぞれの利用者が「どっちが早いか競争」をしていた……ってゆーのは、イマドキの「JISかな vs QWERTYローマ字」速度対決みたいな感じ。
キーボードの英字並びについて、いま普及している「QWERTY」は、日本語ローマ字入力のことを考慮せずに設計されていた。
これは「悪魔の証明」なので、「偽であることを立証できない」というべきか。
1882年に今のQWERTY搭載実機が登場したんですけど、日本で「日本語ローマ字入力」が「広く使い物になる」状態になったのって、(日本ローマ字会とかの活動とはほとんど関係のないところで)1世紀もあとに登場した「ローマ字仮名変換機能付きの、ワープロ専用機」がキッカケですから……しかも、その原動力は「かなタイプライタの、運指範囲の広さに対するアンチテーゼ」みたいなもので、ちょうど「親指シフト(NICOLA)」が「カナ配列の再設計」で攻めたのとは違うアプローチとして、「いますでに「目の前」にある、QWERTYけん盤を使えばいいじゃんwwww」みたいなノリだったんじゃないかな、と。
前後関係から単純に推測すると、日本語ローマ字入力にとっての「QWERTY」は、「考慮して設計された」んじゃなくて「目の前に既にあったから使った」と考えるほうが、自然なんじゃないかな、と、かってにそう考えています。
タッチタイピング(キーボードの刻印を見ないで、文字を入力する方法)は、いま普及している「QWERTY」の成立よりも、あとなってから考案された。
これも「悪魔の証明」ですね……。現在判明している限りでは、以下の通り。
QWERTYの成立は、1882年。
サイトメソッド(見ながら入力)での全指タイピング成立は、1882年。
タッチメソッド(見ないで入力)での全指タイピング成立は、1889年。
……このあたりは「QWERTY配列 - QWERTYと「全指タイピング」「全指タッチタイプ」の関係 - Wikipedia」をチェックしてみてください。
キーボードのカナ並びのうち「JISかな」は、『バーナム・クース・スティックニー』と『山下芳太郎』が作成したものを基礎としていた。
これも「悪魔の証明」なんです……って、そんなんばっかりじゃんかorz。
『バーナム・クース・スティックニー』は確実に絡んでる。
で、『山下芳太郎』の意図が、どの程度絡んだのかが、よく解らん……という状況。
ワープロ専用機において、「ローマ字かな漢字変換方式」と「親指シフトかな漢字変換方式」は、どちらも1980年に最初の製品が発表された。
このあたりは「真」ですね。
http://slashdot.jp/~yasuoka/journal/308687
JISかなのかわりに使える「打鍵範囲の狭い入力法」として、
……というふうに、2つの選択肢が、当時提示されたわけです。
1986年に公開された「新JISかな入力法」は、10名以上の女子大生のデータを基に、同等の身体特性を持つ者にとって速く入力できる配列である。
このあたりは「真」と言い切れるか微妙だけれど、少なくとも「偽」ではないです。
どうにも納得できない……というひとは、
http://d.hatena.ne.jp/maple_magician/20060410/1144654266#c1147404391
にある資料を取り寄せてみるといいかも。
親指シフト(NICOLA)は「同時押し」を使うため『JISX8341-26.4.7順次入力機能』には対応しないが、「一本指でも親指シフト」を実現するフリーウェアもある。
このあたりは「真」ですね。
NICOLA配列規格書には【日本語入力鍵盤は全ての国民に利用され得るものでなければならず、従ってアクセシビリティに配慮した使用の製品実現を許容する規格でなければならない。 】って書いてあるんですけど、それをきちんと実現できてるソフトばかりではない……というのが現状。
シェアウェアだと、だいぶ昔から「繭姫/姫踊子草」が対応しているんですけど、フリーウェアでも「やまぶき」は既に対応してます。
日本語入力の中には、「2000年」から開発を始めて10年近くも「完成宣言」と「改良」を繰り返す、極めて諦めの悪い『カナ配列』が存在する。
このあたりは「真」ですね。
Googleで『カナ配列』を検索すると↓のように出るので、回答前に検索してみた人はすぐ気づいたと思います。
飛鳥カナ配列 未来の子供たちへの贈り物
Rayのブログ、飛鳥カナ配列 ☆未来の子供たちへの贈り物☆です。長かった飛鳥の開発も2010/07/10をもって終了しました。開発に専業での10年以上の歳月を要した飛鳥は、使えば使うほど入力速度が上がり思考がそのまま文字になる=「想いが指に乗る入力法」 ...
ameblo.jp/asuka-layout/ - キャッシュ - 類似ページ
(from カナ配列 - Google 検索 )
……実際には「公開開始が、2000年10月」なので、10年は経ってない……んですけど、たぶん「10年以上」経っても、「やっぱり上手い手が見つかった」って話が出るんじゃないかと思います。
……あーちなみに、日本語入力法のセカイにも、「派生」とか「スピンオフ」みたいなのがあって、これを書いてる私は「かえであすか」ってゆーのを使ってます。
いつまで経っても『飛鳥カナ配列』の配列が固まらないので、自分で派生を作って固めましたよ……。
辞書登録による日本語入力の効率化と同じように、「文字を置く位置」を変えて日本語入力の効率化を図るためのソフトウェアが数種存在している。
このあたりは「真」と言っていいものか……というのも、実際には「数種」じゃなくて「数十種」なんじゃないかという気も。
とりあえず数種だけ掲げてみると……
- 「菱」、http://www.massangeana.com/mas/archive/archive.htm
- 「やまぶき」、http://yamakey.seesaa.net/
- 「DvorakJ」、http://blechmusik.xrea.jp/d/misc/Dvorak_keyboard_layout/#DvorakJ
- 「漢直Win」、http://www.sato.kuis.kyoto-u.ac.jp/~yuse/tcode/kw/
- 「繭姫/姫踊子草」、http://hp.vector.co.jp/authors/VA011751/software/himeodorikosou/
……と、こんな感じ。
私の趣味で、勝手に「数種に絞ってる」だけなんですけど、真面目に列挙したら、結構すごい数のソフトがあります……。
「文字を置く位置」を変えて日本語入力の効率化を図るルール(配列)のうち、フリーで使えるものだけを数えても数十種存在する。
このあたりは「真」ですね。
http://www4.atwiki.jp/japanese_keyboard_layout/ に掲載しているものを見ていただくと、「それっぽい入力法」がたくさんあることに気づくはずです。
個人製作のパソコン用入力法は、とくにそういう傾向が強くなっていて、「○○入力法のいいところを、自分で作ってる□□配列に生かしてみよう!」みたいなことをやりつつ、先人の知恵や工夫をみんなで共有できる状態になっています。
パソコンを使った日本語入力に関する「問題」です。 12項目のうち、どこかに「明らかに、間違っているもの」があります。それは一体、どれでしょうか。
以下の中で、「明らかに、間違っているもの」は、一体どれでしょうか。 | |
---|---|
キーボードの英字並びについて、いま普及している「QWERTY」は、1880年頃に「カリグラフ」と速度競争をしていた。 | 154 |
キーボードの英字並びについて、いま普及している「QWERTY」は、日本語ローマ字入力のことを考慮せずに設計されていた。 | 49 |
タッチタイピング(キーボードの刻印を見ないで、文字を入力する方法)は、いま普及している「QWERTY」の成立よりも、あとなってから考案された。 | 31 |
キーボードのカナ並びのうち「JISかな」は、『バーナム・クース・スティックニー』と『山下芳太郎』が作成したものを基礎としていた。 | 23 |
ワープロ専用機において、「ローマ字かな漢字変換方式」と「親指シフトかな漢字変換方式」は、どちらも1980年に最初の製品が発表された。 | 26 |
1986年に公開された「新JISかな入力法」は、10名以上の女子大生のデータを基に、同等の身体特性を持つ者にとって速く入力できる配列である。 | 33 |
親指シフト(NICOLA)は「同時押し」を使うため『JIS X8341-2 6.4.7 順次入力機能』には対応しないが、「一本指でも親指シフト」を実現するフリーウェアもある。 | 17 |
日本語入力の中には、「2000年」から開発を始めて10年近くも「完成宣言」と「改良」を繰り返す、極めて諦めの悪い『カナ配列』が存在する。 | 15 |
日本語入力法は、現在もまだ発展途上にあり、近年の例では『2ちゃんねる発祥の日本語入力法』も存在する。 | 28 |
辞書登録による日本語入力の効率化と同じように、「文字を置く位置」を変えて日本語入力の効率化を図るためのソフトウェアが数種存在している。 | 8 |
「文字を置く位置」を変えて日本語入力の効率化を図るルール(配列)のうち、フリーで使えるものだけを数えても数十種存在する。 | 15 |
タッチタイプにおける「一般的なホームポジション」は、QWERTYキーボードでの『A』『S』『D』『F』『G』『H』『J』『K』『L』『;』である。 | 100 |