「ケータイ小説」というものを読んでみた。

 魔法のiらんど
 ランキングで一位になってるだけあって、「市販にこういうのがあっても別に驚きはしない」だろうな……という感じ。
 「ケータイで読む小説」としての、小気味よさが面白いですね。


 ……で、いつもの癖で違う見方もしたのだけれど……たぶん、ベル打ちでもT9でもなくて、「かなめくり」で打たれてるんだろうなぁ……という感じ。
 文体から単純に連想できるわけじゃないけど、実際に操作してみると「あぁ、確かにこういうことえりになるよな……」と、なぜかそういう感じがにじみ出てる気がする。
 「しゃべりやすい言葉」とはまた違った、「指運びをしやすい言葉」が選ばれてるなぁ……と。


 ……そういえば、「かなめくり」が世に受け入れられた理由って、かなの出現頻度がちょうど作用しているのかも。
 ベル打ちは「部分的にもったいない」ところがあった*1けど、それより少しだけ効率がよくない「かなめくり」がこれだけ普及した理由には、「解りやすさ」だけじゃなくて、「頻度に比較的忠実」ってところ*2もありそう。


 土地によって「地方の方言」が生まれるのと似たようなもので、入力方式に依存した「配列の方言」もまた、同じ理由で存在してる……のかも。

*1:……ので、私は小改定したくなって「かえで携帯配列」にたどり着いた、と。これは当時の事情を考えると仕方がない話だし、私だって「一人でそれにたどり着けたわけじゃない」から、あまりデカイことはいえないのだけれど。

*2:たとえば「始めから、濁点は1操作で打てる」とか、「逆めくり機能が実装された」こととか。