Re:久しぶりの飛鳥理論&yfiさんへのレス。。

(言及:久しぶりの飛鳥理論&yfiさんへのレス。。 | 飛鳥カナ配列 ☆未来の子供たちへの贈り物☆)
(関連:飛鳥カナ配列系は「人差し指に【文頭になりうるカナ】を置かない」らしい……? - 雑記/えもじならべあそび)

 2009年2月9日20:14:48追記……タイトル先頭に「Re:」を付け忘れていたので、タイトルが正しくなるように修正しました。


 どーもー、無事に生存確認できて、ほっとしました。
 それから、元記事に対して、対応する詳細な解説を頂きありがとうございます。とてもスッキリしました*1


 で、議論の話については……うーむ、議論の沸騰を望むのならば、それこそわたしの意見なんて無視して、ご自由に行っていただければよいだけの話、ではないでしょうか。
 欠点をあげつらったりしないからこそできる選挙もある……と、わたしは http://q.hatena.ne.jp/1230565930 (飛鳥カナ配列の動画つき)経由で感じました。
 そして、欠点をあげつらうことによる弊害は、たぶん http://d.hatena.ne.jp/maple_magician/20090202/1233505720 のように表れるであろうと考えています。
 【受け取る側が望んでもいない、無益な感情の逆撫で】をすることそのものに、一体何の意味があって、はたして何の利益があるのでしょうか……わたしにはその点が全く理解できないのです。
 わたしの目標は、あくまでも「どのコンピュータでも自由に、ユーザーが好みのけん盤配列を調製できる世界が来ること」にあって、その点を否定されたときには相応の説明?を試みるつもりでいます。
 しかしながら、「どのけん盤配列が世間様にとって善いか」という点については、それこそ「べつに、各自が指さんや周囲の環境に訊けばいいじゃん。」という感じなので……。
 けん盤配列は「世間様が勝手にお決めになるもの」であって、そこに人為的な介入を試みるのは得策ではないと考えています。


 Qwertyローマ入力が普及した理由には、確かに誤解もあった……にせよ、ワープロ創生期から現在に至るまで「どの機械でも使える、ほぼ確実な互換性がある」という点ではメリットがぶれていない(というか、もともと互換性が一番のウリだった)のですから、その一点が正しいだけで十分だったのではないでしょうか。
 それに、現実的な問題として「かな系の自主制作配列を使い倒す」ためには、それとは違う「互換性確保のためのローマ字入力技術が既習であること」は大前提ですし……いまカナ系の候補がたくさんあるのは「Qwertyローマ字が普及したおかげ」だと考えています。
 もしも、解析能力が低かった大昔に「微妙なカナ配列」が規定され、そしてそれがデファクト・スタンダードになっていたら……今になって「かな系で新しい配列を作ろう」と思い立つ方がいたとしても、「かな系同士を複数覚えようとするときの、とても困難な障害」に立ち向かう必要があって、そもそも配列製作自体が出来ない状態に陥ってしまう例が頻発したはずです。
 わたしは、【他の入力法と干渉しにくい】というメリットを持つ「JIS X6002+JIS X4063によるローマ字入力」が普及している現在こそ、かな系についての開発および比較検討を行ううえでの「ちょうど良い機会」だと考えています*2


 もともと、かな系の入力法について「(たとえ限定的ではあったにしても)真面目に長期間配列を練って、配列を選別していく」プロセスアプローチをとったのは、わずか30年前に設計が始まった「JIS X6004-1986」が最初でしたよね……しかも、「JIS X6004-1986」の苦労は長い間闇に葬り去られていて、最近掘り出したばかりという状況です。
 そのうえ、かな系の入力法について「(広範囲にわたって)真面目に長期間の評価打鍵をして、配列を選別していく」プロセスアプローチがとられたのは、(ご自身が一番よくご存知の通り)それこそ西暦2000年以降の話です。
 「評価打鍵に基づいた、広範囲にわたる配列の調製」については、そもそもまだ10年と経っていない浅い歴史の中で成り立っています……そこでいきなり議論を起こそうとしても、まだまだ「議論の前提」が成立していないのではないかと思うのです。
 世間様の認識は、そもそも http://q.hatena.ne.jp/1179248660 (和文カナの出現頻度)といった状況です。この状態で「議論」を起こそうとするのは、いくらなんでも無謀だとおもうのですが……。


 とりあえず、Rayさんが本気で議論を起こそうとされるのであれば、まず「議論の前提条件」について、「ロマかなOnly利用者にでも容易にわかるように」解説しなければ、話は始まらないと思います。
 わたしにとってはその説明をすることが「(キー配列入れ替えソフトが普及する可能性を高めてくれるという意味で)自身にとって利益をもたらしてはくれない」ので、わたしがそれについての行動を起こす可能性はゼロです。
 ……というか、わたしがそういうことをしようとすれば、必ず「唯一絶対の理想けん盤配列なんて存在しない」という前提で話を展開しますから、たぶんRayさんが思うのとはだいぶ違う話になってしまうはずです。
 Rayさんが思うとおりの骨格にしたがって、話を肉付けしていきたい……とお考えなのであれば、それこそご自身の手で解説を行うより他には、手段が存在しないはずだと思います。


 ……実際のところ、この手の話題は「まだまだ浸透するまでに長い時間が掛かるだろう」と思っているので、個人的には性急に何かをしようという気分にはなれないんですよね……。
 そういうわけで、「ロマかなを満足して使っている、そんなユーザーさんの立場に立った」ナイスな解説をお願いします!>Rayさん。
 #冗談ではなくて、実際にそれが一番効くと思っている私がいるわけで。

*1:……と、肯定できることにはこう短い文で表現してしまうから、どうしても否定的な文面に見えてしまうんだろうなぁ……と、そういう書き方しか出来ていない自分の表現能力不足ぶりに意気消沈していたり。

*2:たとえばJISかな。これは「遠目のキーまで正確に打鍵する能力さえあれば」その効果を発揮する……のですが、それを「前提条件」としてしまうことができる分野は「職業的に大量打鍵をする分野」か「タイパーさんが競技タイピングをするとき」あたりに絞られるのではないかと考えています(タイパーさんがJISかなを奨めるときに「正確な打鍵技術が必要」という但し書きをしないのは、そもそも「競技タイピングでは(配列に関係なく)正確に打鍵できなきゃ話が始まらない」という大前提があるから……というわけで)。実験的には「4段配列は、3段配列よりも打鍵誤りがおきやすい」ことがJIS X6004文献でも例示されていて、たとえば「数字段をタッチタイプする技能を持っていない」方に対してJISかなのメリットを語ったとしても、たぶん理解してはもらえないのだろうと思います。そういう能力を持つ群と、サイトメソッドで進行する群と、JISかな経由で特殊入力法を実現する群(たとえば古い親指シフトキーボードとか)とをあわせた層が、いまのJISかなを支えているのではないか……と、私はそう感じています。