(TitleOnly)生産性向上ゲーム。

 ……たぶん、生産性向上のためのアイデアというのは「ゲーム性のあるもの」から生まれる*1のだと思う。
 応用行動分析は「ガリガリやりすぎるとまずい」ところがあるのだけれど、「気づくチカラを引き出すためのキッカケ」として使うには有用だと思う。
 戦うためには道具が必要。でも、道具をどう使うかというメソッドの部分については「人間の知恵と工夫と知識次第で、ガラガラとその効用が変わる」のだから、道具を与えるだけじゃなくて「柔軟な道具の使い方」についても教育が必要だと思う……いや、教育は「動作の型」を教えるにはいいけど、型にはまらない物事をやってもらおうとするためには「気づくチカラ講座」のほうが重要か。


 良く出来た仕組みを伝えるためには、「教育訓練法」と「くりかえして使う【型】を通す方法」の2通りがある。前者は理屈から教えるけれども、後者は理屈ぬきでやってもらうという意味で姿勢が異なる。これは前後者のどちらが良いかという話にはならなくて、場面次第で有効性が変わる代物。
 仕組みをこれから作ろうとする場合には、「教育訓練法」と「くりかえして使う【型】を通す方法」のほかに、もうひとつ「目標と定量分析法だけを教えて、手段は色々試してもらう」という手もある。これは短期的成果を出すには全く使えないけど、10年とか言うスパンで物事をやるなら、どうしても必要になってくる。


 ……んー、個人的にはこうする、かなぁ。

  • とりあえずやってみて、自分で納得できるまで作る。
  • 型を決めた状態で、(自由度を制限しないことを伝えたうえで)しばらくやってもらう。
  • 後は好き勝手にどーぞ、と丸投げ。もちろん手伝いはするし、ヒントも出すけど……。

 こういう方法をやると、たいてい「キャストしたうちの1割くらいしか伝わらない」のだけれど、それで全然オッケー。
 肝心なのは「型を経由して、1割分の物事が伝わる」ということと、「そのほかに、自力で何とかしたいという気持ちが生まれる」ということ。
 あとは、「どこかにあらかじめ(安全上は問題ないが、やっているとイライラするような)欠陥を残しておくこと」かな。【インダストリアルエンジニアリング+ユーザビリティエンジニアリング=? - 雑記/えもじならべあそび】にも絡むのだけれど、「自然な動線の中に、【従来法的には良いはずなのに、新規則上では違和感が出るもの】を取り込む」と、大抵は少しなれたところで不満が出る……と。ただし、こういうものは「普通に作っても大抵は自動的に出来てしまう」ので、わざわざ狙ってそうする必要はないのだけれど。
 基本的には「安全な範囲内で、可能な限りスムーズな動線になるように組む」ことによって、たたき台は出来上がると思う。
 これが頻繁に使う工具であったり、あるいは(手足の延長線上にあるものとしての)セルワークスペースだったりすると、「自分で調整することによって、同じ労力でよりよい成果をたたき出すことが出来る」という結果を生む……と。最終的にはそこに応用行動分析をくっつけて、なおかつ「アイデアや知識を生み出した人を賞賛する」ようにできれば、従来「今日のための作業」にのみ注力していたリソースが「明日のための仕事」のためにも振り分けられると思う。持続的成長が保証されるシステムを構築しようとするなら、こういったシステムを組んでみるというのも、一つの手なのではないかな……と。


 一番理想的なのは……

  • ×俺様が居る間だけ善くなり続ける。
  • ○俺様が居なくなっても善くなり続ける。

だと思う。
 あと、作業負荷が軽くなったかどうかを「IE分析的な測定をせずに」結果としてIE分析的となる結果を得るための方法は……

  • ×より短い時間で作業が出来る方法を探す。
  • ○同じ時間で作業したときに、最もゆっくりと&ラクに作業できる方法を探す。*2

だと思う(これなら何をすればいいのかを、直感的に&違和感なく探し出せるのかもしれない)。
 このあたりは【VSモード】(InternetExplorerで見てください)に示した理由とほぼ同じ考え方。
 速度補正のためにレーティングをしたりする……という手もありそうな気がするのだけれど、そんなことをやるよりも【人間という超高度で確実な測定デバイス】を活用するほうが手っ取り早いわけで。
 このあたりも、結局はけん盤配列評価関数に対する問題と、全く同根の問題が横たわっているんですよね……そもそも「それを使うのは人間」なのだから、「生身の人間」以外の関数を持つ評価方法を用いても、近似値しか出ないと思う。
 #結局は(開発プロセスに人力評価打鍵を組み込んだ上で作成された)けん盤配列への乗り換えを経験するのが、この手の問題を知る一番の方法だと思う。


 んー……なんかいい方法はないのだろうか。
 あー、そういえば。

  • 男の子は一般的に「可能な限り厳密に平等な条件下で競わせて、すばらしい評価を出したコを褒め称える」とよい。
    • 厳密平等というのはなかなか構築できない&人それぞれに得意分野や不得意分野があるから、できればたくさんの評価軸を作ってあげるとよいと思う。
      • そうして「その分野の周辺技術に関するスペシャリストの集団」が出来上がると、同じ人数で「ふつうのこと」をやるのとは別次元の仕事が可能になる……のかも。
  • 女の子は一般的に「チーム単位の協働体制を作り、すばらしい評価を出したグループを褒め称える」とよい。
    • 可能な限りチーム数はすくなく(1つが望ましい)して、全員が同じタイミングで同じ事由によって褒め称えられることが望ましい。

……のかも。
 この予測は正直当たっているのかどうか全くわからない(そもそも血液型判断と同じく、性差判断というのはアテにならない)……のだけれど、すくなくとも

  • 平等条件下で競ったときに燃える人がいる。
  • 平等に評価される環境下で燃える人がいる。

というふうなことは、ある程度言えるのかもしれない。
 人それぞれに「どういう形で評価されたときに、もっとも幸福だと感じる(=ポジティブな情動を抱く)か」というところが違うので、それにあわせた評価方法があることが望ましいと思う。

*1:ただし、罰ゲームはダメ、絶対。こいつは「行動消去」の役目しか果たさないから、「能動向上」を目的とする物事のためには使い物にならない。

*2:IE分析」というものを「かえで化」すると、たぶんこういう風にしかならないと思うんですよね……。これ以上かえで化する方法というのは、今の私にはまだ思いつかないのです。でも、これよりもさらに「かえで化」できる方法があるんじゃないかという予感はするのだけれど。