けん盤配列スレッドメモ。

 下駄配列スレッドより。
 四半世紀後には、こういった「端的なのに深いやり取り」が一般化するのかな、などと考えてみたり。
 複数の入力法をきちんと使ってきた経験がある方の意見は、こうやって「(嘘の混じらない)信頼性のある意見」になるんだなぁ……と、興味深く拝見しました。

247 名前:名無しさん[sage] 投稿日:2008/09/07(日) 01:14:20 0
4ヶ月ほどの業務使用によって飛鳥配列の回路が徐々に脳内にでき始めた特許明細書書きです。
(平均入力文字数は一日に1万〜1万5千字)


以下の理由で、飛鳥をこのまま突き進めるか、ここで下駄配列(未経験)に乗り換えるかを
思案中です。


(1)「とっきょ」、「しょうひょう」など拗音を入力する機会が多いこと、
(2)飛鳥はキーボード(B割れ)を選び、特にノートPCでは打鍵しにくい場合があること


特に(1)の拗音入力の速さと、入力文字数の多さ(10〜15K字/日)とのバランスからして、
飛鳥継続と下駄挑戦のどちらをお奨めしますか?
両方を使い込んだ経験のある人、意見求む。


248 名前:名無しさん[sage] 投稿日:2008/09/07(日) 03:15:10 0
拗音入力の快適さに関して、そこまで差はない。
むしろ下駄の「とっきょ」「しょうひょう」は右人差し指の同指連打がある。
(ひょうのうは中指で打ってるが)


もっともそれらの単語の頻度が高いなら
同時打鍵にでも登録してしまえばいいのだが。


長時間入力の疲労の面では飛鳥有利なので継続を勧める。
親指キーの位置が気になるなら右手ホームをkl;:に置く
右手一段ずらしを検討するのもいいかと。


249 名前:247[sage] 投稿日:2008/09/07(日) 06:41:17 0
>>248
明快なアドバイス感謝!
なるほど、拗音一打鍵の魅力に決定的な差が無いとすれば、
飛鳥にメリットありと。
せっかく配列覚えたしね。


右手一段ずらしとは考えもしなかった。試してみる。 THX


(from http://pc11.2ch.net/test/read.cgi/pc/1201883108/247-249 )

 業務系で310万文字/年*1の入力業務をされている方の質問に対して、飛鳥&下駄の両使用経験がある方による回答がなされています。


 拗音の入力性については、下駄と飛鳥では「どうやってラクに入力するか」というコンセプトが異なっていますね。
 下駄方式(姫踊子草入力法を含む)の目指しているところが「ワンアクションで拗音まで入力すること(によって、打鍵速度を低く保とうとすること)」なのですが、この考え方が「絶対に必要」という場合には、そもそも下駄方式(姫踊子草入力法を含む)や速記系入力法などを選択するより他に、適切な解はないだろうと思われます。
 翻って、そういった要求はないという場合については、飛鳥のように「交互打鍵に振って逃げる」という手法も選択可能になるので、その分だけ選択肢が広がるんですよね。
 私は下駄配列を使い込んだ経験がなく(姫踊子草入力法の試用経験から、拗音部を覚えられるという自信がない)、この点については比較言及のやりようがないんですよね……私にとっても、今回の意見がとても参考になりました。


 キーボードとして「B下割れ」が必要だという件については、(もともとRayさんがそれを回避するために設計していたような気もするだけに)少し意外だな……という印象を受けました。が、ここは人によって感触が違ってくるだけに、そうお感じになる方がいても不思議はないのかも。今後キーボード周りについての案内をするときには、その点についても注意する必要がありそうですね。
 図形文字キー同士の同時打鍵系配列であれば、0シフトキー〜1シフトキーで一揃いの文字を定義し切ることが出来るので、シフトキーがらみでは苦労せずにすむ(248さんの言及どおり、空き定義を有効活用すると言う手もある)のですが、ここについて本格的にこだわりだすとなると、それこそ「拡張下駄配列」といったかたちで、拡張定義部分についてもある程度整備していくことが必要になりそうですね。


 (下駄配列を使い込んだ経験はない)個人的な意見ではありますが、247さんのような長時間大量打鍵をされる場合は、私から見ても「飛鳥を選んでおいて、まず選択として間違いはない」のかな、と思いますね……。
 「既に設計された配列」を用いて長時間大量打鍵する事例は、業務系で既にたくさんあるように思われるのですが、「設計中の配列」を長時間大量に評価打鍵して、それを配列へとフィードバックしてきた例というのはあまりない従来配列ではあまりなかったと思うだけに、現状では飛鳥を選択されるほうが「長時間大量打鍵を目的とする場合には、より安全性が高い」*2のかな、と。
 連続シフトという操作についての好き嫌いが出やすいようなので、その点についての確認を行うことなく薦めるわけには行かない……という事情はあるものの、すでに4ヶ月も使用されているとあれば、その点の心配は不要でしょうし。
 

 それにしても、310万文字/年というのは、私には想像もつかない世界です。
 私は業務系で「かえで****あすか」を使うことがないので、せいぜい100万文字/年程度しか打鍵出来ていませんから、とてもじゃないですけど今回案件のような事例で「かえで****あすか」を提案するなんてことはできっこないですね……。
 業務系で使う機会があったら、そのときには「かえで****あすかを使わせてくださいお願いします」ッて頼んでみようかなぁ。

*1:年間労働日数250.7日*平均12500文字=年間3,133,750文字(漢字かな交じりベース)と計算してみました。カナ下し換算では、私よりも4倍弱ほど多く入力されている方のようですね。

*2:けん盤配列の評価基準として、あるいは「設計時点での評価打鍵密度」についても必要になってくるのかなぁ……。すべての配列について評価打鍵密度の表示が必要であるとは思えない(たとえば50音ルールを使った配列の場合、大量打鍵に使われることは少ないと思う)のですが、長時間の大量打鍵を行うことを目的の一つとして設計している場合、評価打鍵量を「ピークで○○文字(漢かな交じり)/日、平均で○○文字(漢かな交じり)/日」とかいう風に案内する必要も出てきそう。