鍵盤メモ。
(過去:(TitleOnly)親指シフト「キーボード」は、人間工学に基づいた設計指針を採用してなどいなかったのではないか?と邪推してみるテスト。 - 雑記/えもじならべあそび)
↑とか最近いただいているコメントとかを見つつ。
いまデスクトップPCでは、写真に写っていた薄いキーボードを廃棄して、
を使っています。
……が、普通においたままではどーにも打ちづらい気がして、今はひとまず「手前側に5mmのスペーサをかませて」使っています。ちょうど、
に少し近い感じ(ただしパームレスト相当部分は無し)ですね。
こういう使い方をしているので、下側機能キー段はこれにより4mmくらい上がっています。今になって思えば、これって中段(C段)〜下側機能キー段(A段)に限っては「専用機時代の親指シフトキーボード」ッぽい状態。
こうしないと、親指でのシフトはちょっとしづらい……と。
この手の「下段側ほど持ち上げる」方法と、「親指キーだけを持ち上げる」方法とが等価になるのか、あるいは何か違うところが出るのか……というところについて、少しテストを試みる必要はありそう。
いまのところは「下段側ほど持ち上げる」方法が自然に感じていて、「親指キーだけを持ち上げる」方法では毛段下段に指が届きにくいと感じている……のだけれど、これをどうにか解消する方法は無いのだろうかと試行するつもり。
#チルトの方向を制御することで、「親指キーだけを持ち上げる」方法がしっくり来るようになるのかなぁ……。
あと、「専用機時代の親指シフトキーボード」に近い状態を、現行で低コスト製造が可能な「メンブレン接点+単版単板スライドユニット」*1で再設計可能なのかどうか、というところについては、なにか検討して例示する必要があるのかも。
キーの大きさ(というか高さとトップの傾き)を変えることで、インチキキーボードを作る……という方法では、指に負担がかかる(=当時のキーボードを設計した方にしかられるのは目に見えている)ので、これは絶対に提唱したくない*2。
折りたたみ式キーボードのような渡り線フレキを使いつつ、縦方向に3〜4分割?した「横に長い短冊状のメンブレンシートスイッチ」を配置する……とか、そういう構造をとることになるのだろうか。
……もっとも、そういうややこしさの無い「ふつーの親指シフトキーボード」ですらも、RoHS対応&販売数量がらみで?値上げ改定しているくらいだから、「親指シフト専用キーボードとして」新しくエルゴもどきのキーボードを作るという提案をするのは、いくら何でも無謀すぎる気が。
実際にいくなら「JISかなプリントなしのJIS準拠エルゴキーボード・文字領域では中央に縦方向1キー幅のブランク領域を設置」とか、そういう方向で攻めないと。
いかにして「ロマかなユーザにとって実際に役立つエルゴキーボード」になるか……というところが、結局は価格を低く設定可能にするために必要なのかも。
なんか良い方法は無いかなぁ……「FMV-KB615」(KB611の5万円台モデル)とか「FMV-KB234」(KB231の4万円台モデル)とかを出さざるを得ないような時代が来てからでは遅いので、マジでなんとかしないと。裾野が広がるような何かが絶対に必要だと思う……。
*1:高価だったころのキーボードでは、キースイッチとして「接点+ばね+スライドユニットメス+スライドユニットオス+キートップ」を組み合わせて、これを配線用基板に多数並べて用いられていました。メンブレンシートスイッチを使うキーボードでは、このうちの「接点(+配線用基板)」の部分を1枚のシートスイッチで作るようにして、その上に「ばね+スライドユニットメス+スライドユニットオス+キートップ」をたくさん並べる……という方法が使われています。メンブレンシートスイッチは、一般スイッチの「接点(+配線用基板)」だけを代替するものなので、ほかの機構にあたる「ばね+スライドユニットメス+スライドユニットオス+キートップ」については、接点とは別に設計できるという特徴があります……この場合、たいていは、スライドユニットメスの機能をキーボード天板に持たせる(か、パンタグラフ式のスライドユニットを支える機構を持つ)ように作っていますね。
*2:「設計者が現物に込めた意図」というのは、可能な限り吸い上げて、きちんと次の世代に生かしていく必要があると思うんですよね……。