「かえであすか」使いの私が、なぜか「月配列」を勧めたくなってしまう理由について考えてみた。
地震で目が覚めてしまって、もーどーにもならねー!……ってことで、寝惚けモードのまま書いてみることに。
【かな系鍵盤配列に関するリンク集 - 日本語入力用キー配列(指に宿る記憶)に関するリンク集 - アットウィキ】にとりあげているように、「PC用のかな入力法」に限ったとしても、たくさんの入力法がすでに「名前つきで」存在しています。
#そして、(そのうち命名されるであろう)「まだ名無しの」かな入力法も、ちらほらと見かけている……というオマケまで付いていたり。
そんななかで、「オレサマが使っている入力法(注:ここには任意の配列名を入れてください^^;)」ではなくて、どうして「月配列」を「はじめに使ってみるといいかも!」と提案してしまいたくなるのか……。
そうあれこれと考えているうちに、月配列は「(ロマかな利用者が多い現状から)始めて移行を試みるときに、かな系としてはかなり移行障壁が低い」のではないか?という、そんな理由にたどり着いてしまいました。
- 実運用のために覚えるべき「手順」が少なくすむので、練習に伴うリスクが低い(→濁点・半濁点分離方式なので、親指シフト系と比べて30近く初期手順が減る)。
- 頻度の高いかなが表にあるので、ロマかなユーザさんから見て「楽さというリターン」を感じやすい。
- 拡張パターンの使いこなし方によって入力効率が決まる拡張ロマかな系とは違い、シンプルなルールがそのまま入力効率を支えている。
- 満月(月配列2-263版)を中心にしたバリエーションが豊富なので、仮に不満を感じたとしても「すでにある解決策の選択肢から選ぶ」という贅沢ができる。
……と、こういった事情のそろい具合は「ほかの配列群では見かけない」ところがあって、「ハズレ感の出にくさ・メリットを早期に感じ取れる可能性の高さ」から見ると、かなり魅力があるよなぁ……と感じています。
ここでむりやり親指シフト系のなかからひとつ持ち上げるとなると、まず
- エミュレータがらみの問題があれこれとあって煩わしい。
- 同時打鍵という操作に慣れながら、かつけん盤配列を習得するというのは大変。
という都合があって、「月配列と同程度の習得コストでいける方法」という壁をクリアすることがとても難しいというところにぶち当たってしまいます。
同時打鍵操作の習得のみにコストを振り分けて、けん盤配列の修得はきわめて容易にできるようにしないと……という風になると、それこそ「かえでにこら」を持ち出さないと厳しいと感じているのですが、アレはアレで特有の問題があるので、こういうシーンで提案するには無理があるかなぁ……と。
うーん……【一つか二つの配列を使ってみることで、使い手自身にとってどういう配列が合うのかを、使い手自身が認識できるような、ベンチマーク配列】というものがあればいいのですが、それを満たせるような
- シフト方法がロマかなに近く、親指シフト化も可能なこと。
- けん盤配列が50音順近似であり、覚えやすく忘れにくいこと。
- 十分に評価打鍵されていて、打ちにくさが除去されていること。
- 特定の配列へと誘導してしまうような「誘引するための仕掛け」が排除されていること。
という条件を持つ配列を設計するのはメチャクチャ困難だと思うので、結局は既存配列から探していくしかなさそうな感じなんですよね……むー。