音のなんでも実験室―遊んでわかる音のしくみ (ブルーバックス)を読了。

音のなんでも実験室―遊んでわかる音のしくみ (ブルーバックス)

音のなんでも実験室―遊んでわかる音のしくみ (ブルーバックス)

 これも途中まで読んでいた本。
 予想通り……というか、解っている人にとっての「まとめ本」としては少し弱い気もするけれど、知識をざっくりとおさらいするために読むには結構よさそう。軽快に読める点が○。


 ただ、ブルーバックスというと

図解・わかる電子回路―基礎からDOS/V活用まで (ブルーバックス)

図解・わかる電子回路―基礎からDOS/V活用まで (ブルーバックス)

のような「何度となく読み込んで、1年くらい掛けて内容をがっちり理解する」たぐいのものを期待してしまう(それは私)向きにとっては、ちょっとがっかりさせられる様な気も。
 #最近、そういう本って少ないんでしょうか……。


 この分野のおさらいとして、なるべく軽い本が読みたい……とか、この分野に触るのが始めて、という方が読むには、この分量と難易度はかなり良いように思います。
 それと、全編にわたって「実験を通して、書籍では伝えにくい音の姿を伝えようとしている」という点は◎。これに関しては「ぐだぐだ言葉で伝えるのではなく、実験を再現してもらう方がよい」という編集方針は素晴らしいと思いますし、実験の再現性を限りなく高めるための工夫が随所にちりばめられている点も良いですね。
 「実験を通して物事を伝えるにはどうすればよいか」というあたりで悩んでいる方にとって、この本はある程度の指針を示してくれるかも……と、この本の良さは「ちょっと違った視点で」出ていると思います。