メモ。
「人工言語」と「計算生成配列」、「自然言語」と「評価打鍵付き配列」は似ているのかもしれない……ってどこがだ^^;。
もっとも、「計算生成配列」は大抵が「自由打鍵データを基礎として用いている」から「疲れない人間であることを前提にした最適入力法」は設計できるわけで、あとは(かつてJISX6004かなの生成過程で行われた人力評価と同じく)きちんと「大量の評価打鍵」をしてふるいに掛ければ、一定の成果は得ることが出来る……と。
もっとも、肝心なのは「疲れる人間であることを前提にした最適入力法」を「計算生成配列」で表現できる方法はないのか?というところなのかも。
評価打鍵をフィードバックして「自分で配列を弄る」のではなく、評価打鍵をフィードバックして「再度計算生成させる」ためのうまい評価関数(インターフェースも含めて)が、どうしても必要になってくるのかもしれない。
- 作者: 古瀬幸広
- 出版社/メーカー: 青葉出版
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東芝が自動変換方式を採用したのは「大型コンピュータ時代、コンピュータリソースが時間ごとに切り売り……じゃなかった、利用制限されていた」ことの名残ということで、確定。
「初めてのかな漢字変換論文(これもタイムシェアリングを前提とした自動変換方式)」では最長一致法をとっていて、変換率は80%あたり……これでは製品にならないので、東芝では「可能性がある変換候補を全部出して、ありえない候補を捨てて、頻度が最も高いものを候補として出す」方法を取った。これにより変換精度を95%以上に高めることに成功した、と。
同じ論文から出発したはずの富士通電子タイプライタOASYSとは、全く違う道を歩いたさまが見て取れるわけで。
この2つのアイデアが統合されて「基本=OASYS方式、変換精度=JW方式」となるのは、まだまだ先の話……と。
……とすると、OASYSとJWは「2つ合わせてコンセプト製品」だったのかも?
それから、OASYSについても途中まで読んだ。
「単文節変換」は、「連文節・自動変換」の設計に時間を割けないので採用した「妥協の産物」。で、そうすると「変換」キーだけでは「送り仮名」を入力できないので、「では【無変換】も作りましょう*1」という話になった……と。
「無変換キー」もまた、「インライン変換」や「行単位(非ページ単位)スクロール」などと同じく「ひらめきの一つ」だったというあたりが興味深い。
*1:原典:考える道具―ワープロの創造と挑戦:pp.72-75