【指に宿る記憶】かえで携帯配列を改造してみるテスト。

(参考:携帯入力関連2題についての質問)
(過去:【指に宿る記憶】かえで携帯配列、懲りることなく表現テスト。)
(過去:携帯用配列3案、打鍵数のみ計測する。)
(過去:ctrlswapmini用「かえで携帯配列」の入力モード「増設」案……とりあえず改1版RC1(後に発行)。)
(過去:ポケベル入力を習得するためには何が必要なのか。)


 最近Kodama作者の中川さんからコメントを戴いたことに絡んで、アイディアのまま放置していたテストをしてみることにしました。
 #「そうか、カナ配列でも横にすることができるかも!」ということに、いまさら気づいたもので……^^;


 「親指2本での打鍵」という打鍵スタイルが、カナ配列でも実践可能かどうかを計算&紙鍵盤テストしてみることにしてみました……とはいえ、濁点を分離する時間が今日は取れそうにないので、携帯用配列3案、打鍵数のみ計測する。にある方法ではなくて、「かえで携帯配列」の小改造のみでチャレンジしてみることにします。
 #なんとなく……ですが、携帯ローマ字入力と違ってカナ配列で同手法をとっても「実際の打鍵感は良くならない」ような予感がしてきました^^;。


 一打鍵目は遠目に、二打鍵目は近目に見てください。


 ポケベル入力とは異なり「英数字を別モードで」入力します……より一般的な「かなめくり入力」と同じになります。
 和文が続く限りは「モードを変更せず、ほぼ例外なく1文字を2打鍵で入力」します。
 (注:「いうん」の3文字のみは1文字を1打鍵で入力します)
 英数字についてはお好みの方法で入力してください。


(例:「じゃんぷ」と入力するためには、37→86→0→98の順でボタンを押します。)

1:【 あ】 2:【 か】 3:【 さ】
←「わ」「ヴ」が規則外。
←2回同じキーを押すと、
 灰色の文字が出ます。
             その他のボタンも同様。
4:【 た】 5:【 な】 6:【 は】
←「を」が規則外。
           
7:【 ま】 8:【 や】 9:【 ら】
←【空】は空白文字(Space)
           
*:【 い】 0:【 ん】 #:【 う】
                  ←【い】は1打鍵で「い」です。
                  ←【ん】は1打鍵で「ん」です。
                  ←【う】は1打鍵で「う」です。
                 

 うーん、【い・う・ん・わ・ヴ・を】を移動しただけなのに、一気にわかりやすさレベルがガクッと落ちたような……orz


 ……で、ためしに「雑記打」のメモ。から「この日記の縮図」なお題を拾ってきました。
 Kodama携帯配列に合わせて計算していた従来方法に準じて、今回もかぎかっこ2組合わせて4字を抜きました。
 かぎかっこ抜きで230文字、2.0打鍵方式ではちょうど460打鍵になります

──かえで携帯配列・改造版から算出──
【1打鍵文字】1打鍵×35文字=35打鍵
いいいいいいいいいいいいいいうううううううううううんんんんんんんんんん
【2打鍵文字】2打鍵×195文字=390打鍵
、、、、、。。。。あああええおおおかかかかかかかかかきききききくくくくくけけここここささしししししししししすすすすすすせせそそたたたたたたちちつつつつてててててててととととととととななななななにににににねののののののははははははひひふふへほやゆよよらららりりりるるるるれれれれろまままままみみむめめももももわをををーーーゃゅゅょょょっっっっががががぎげごじじじじずだだだでででででどどばびぶ
……かえで携帯配列・改造版では、合計で425打鍵。

 うーん、とりあえず「230文字当たり425打鍵」≒「1.8478打/かな」になった……と。
 ……配列が崩れた上に、「*」に割り当てていた【改行】も、「#」に割り当てていた【モード】もつぶれているから、個人的には「効率が良くてもこれじゃダメ」かなぁ……という気が。


 ついでに、ここから濁点分離すれば「濁点分離方式」についての打鍵数も計算できそうなので、こちらについても計算してみることに。

 「゛」を分離すると63個ぐらいのカナになるから、二つ空く領域に「か」「し」を突っ込むとすると……

  • ががががぎげごじじじじずだだだでででででどどばびぶ」を濁点分離するから、濁点は2打鍵の既存定義を使って……50打増加。
  • 「か(9)」「し(9)」「か(9+4=13)」「し(9+4=13)」の1打鍵化で……26打減少。

 ……って、濁点で50打増えてる時点でダメか。
 計算すると「425+50-18」なので、457打鍵。「425+50-26=」なので、449打鍵。
 (注:太字および取り消し線による記述変更は2007年2月9日13:09:14に行いました。)

 「゛」を分離すると63個ぐらいのカナになるから、二つ空く領域に「か」「゛」を突っ込むとすると……

  • ががががぎげごじじじじずだだだでででででどどばびぶ」を濁点分離するから、濁点は1打鍵の新規定義を使って……25打増加。
  • 「か(9)(9+4=13)」の1打鍵化で……9打13打減少。

 ……これでも増えてしまうのか。結局ダメ、と。
 計算すると「425+25-9」なので、441打鍵。「425+25-13」なので、437打鍵。 
 (注:太字および取り消し線による記述変更は2007年2月9日13:09:14に行いました。)

 結局「テンキー用配列としてのカナ系で効率を重視する」場合は、濁点分離ではなく濁点分置にするほうが良さそうです。
 #パソコン用のけん盤配列とは、けっこう事情が違うのかもしれないですね……それと、12キー鍵盤のままで濁点分離にすると「覚えにくい配置になることを承知で圧縮するしかない」ことも微妙。練習でのフォローが効かない携帯電話向け配列としては、解りやすさの維持は絶対条件になりそうですし。


 とりあえずは「12キーを使って1.8478打/かな」が、今のところの限界かな、と。
 もっと効率的な方法があるのかどうか、さらに思考実験を続けて行きたいところです……もちろん、(タッチパネルでも使えないと私にとっては無意味なので)同時打鍵による処理はナシの方向で。


 うーん、もう少し美しい配列にならないのだろうか……。
 何というか、この配列には(世の中に存在する配列によく見られる)「そこにそのカナがあるべき必然性」とか、「打鍵感と規則性の両立」とかいう要素が、ごっそりと抜け落ちているような。

紙鍵盤テストの結果は……

 「い」「う」「ん」を打とうとして「わ」「ヴ」「を」を打ってしまいそうになったり、「わ」「ヴ」「を」を打とうとして「ん(+余計な一打)」と打ってしまうこと多数……かえで携帯配列の癖を思いっきり引きずってしまいます^^;。
 携帯ローマ字入力のような「母音は半数以上が最下段」とかいう整理されたルールは作りようがないので、運指が最下段と中段〜上段の間で飛び飛びになる(横持ちにすると左右で飛び飛びになる)たびに、結構戸惑ってしまいます。ローマ字入力や、あるいは秋月かな配列のように「両手の負担がそれなり」であればよいのですが、どうもそういう方法での感触とは少し違うような。


 打鍵数が減っても、解りやすさが一緒に減ってしまった上に、快適になったような気はしない……これはちょっと微妙すぎるかも。
 2.0打鍵を割り込むことができる携帯ローマ字入力法は「あくまでも規則はローマ字入力の小改定にとどめたままで、目的を達成している」ことからすると、本案のやり方は果たして「小改訂です!」なんて図々しく言えるのかどうか……いや無理かorz。