Rayさんの言葉は、Rayさんのうかがい知らぬ所(?)で「書籍化されるはず」だったらしい。

 http://www.oyayubi-user.gr.jp/DENNOUSYOSAI.htm
 書籍化を断念し、2005年4月4日*1改訂版のPDFを作成した様子。誤字脱字が残っているので、たぶん校正前のゲラ刷りモードかと。
 で、「PDFの7ページ目冒頭」。rayshiki.htmlの一部内容がそのまま転記されていたり。

で、内容はどうして「ちぐはぐ」なんでしょうか。

15年JISカナで打ってきた私が、一回たりとも流れるような指の運びで打てる頻出する単語、言い回しに出会ったことがない。これは例えば、英語の綴りの中で頻出する、〜ion (nation, pension, station) 〜er(teacher, batter, writer) のように、思っただけで指が流れるように勝手に打ってしまうキー配置は、偶然そうなっているのではなく、配列者の意図が働いている筈だということです。
( http://www.oyayubi-user.gr.jp/OYA-DENNOU.pdf p7 by Rayさん(英字入力にはQwerty配列を使用) )

なにせ「JISかな配列」が規定されたのが大正時代、ローマ字入力のベースとなっている「QWERTY配列」にしても、19世紀末にわざとタイピングが遅くなるように制定されたものなのである(タイプライターが壊れないように)。
( http://www.oyayubi-user.gr.jp/OYA-DENNOU.pdf p9 by 茂木酔作さん )

 これが同じ本に収容されてはまずいでしょう……さすがに。言及内容が真逆ですよorz

で、もうひとつびっくりしたのが。

 親指シフトで原稿を記述していない人がいること。
 いや、「すがやみつる」さんのことを言っているわけではなくて*2、誤字がモロにローマ字入力な方がいるのですよ……うーん、やっぱり校正してからPDFを作成する方がよかったのではないでしょうか。

うーん……

【座談会:日本語入力とパソコン】
小森健太朗(小説家)
二階堂黎人(小説家)
姫野カオルコ姫野カオルコ
日笠健(プログラマー
西野節男(大学教授)
親指シフト・キーボードとの出会い]
( http://www.oyayubi-user.gr.jp/OYA-DENNOU.pdf p35 座談会 )

 ……こ、校正を……orz

「お色気」ですか。

小森:1日何分ぐらい練習したのですか?

姫野:ほんの30分ぐらい。しかも、練習時間というのをきちんととったわけじゃなくて、好きな音楽聞きながら、とか、なにかとなにかのあいまに、とか気軽に楽しく根を詰めないでやってました。
 富士通入社した同級生からもらったパンフレットみたいなのもあって、それが「きょう、したいの。きてきて。え、いいの? うしし。いくいく。してしてよっ。ほらほら」みたいなお色気もので基本ポジションをおぼえるようしてあったし。内臓の練習文も、「日本ではじめてスキー場ができたのは××県の××で……」とか「FAXが送信される仕組みは、これこれしかじかで……」とか、練習してるの忘れて「へえ、なるほど」と勉強になっちゃったりして(笑)。

小森:その、お色気ものの練習パンフレットはぼくは知らないなあ。見たかった(笑)。
( http://www.oyayubi-user.gr.jp/OYA-DENNOU.pdf p36 座談会 )

 うーん、私にはそーゆー例文は作れそうにないですしorz
 何かこう、「メソッドを含んでいることを感じさせない例文」があると良いのかもしれませんね。

もっと「サンキューメッセージ」を!

二階堂:JISキーボードで親指シフト入力を実現するエミューレーション・プログラムの「親指ひゅん」は、親指シフトを多くの人の身近なものにした傑作ソフトですが、日笠さん、「親指ひゅん」を作ってみて、ユーザーからの反応はどうでしたか。何か予想外の反応などありましたか。

日笠:実際には、トラブルの報告しかないですね(笑)。フリーソフトウェア全般にそうだと思うのですが、本当に使ってくれている人というのは、あまり反応を返してこないんです。時折「ありがとうございました」というメールもありますが……実際の話、あれをこしらえて親指シフターと心が通い合ったということはないです(笑)。
( http://www.oyayubi-user.gr.jp/OYA-DENNOU.pdf p39 座談会 )

 私の様に「舞い上がってメールを書いてしまう」様ではまずい気もしますけれども^^;、「うまく行かなかった」だけではなくて、「うまく行った、ありがとう」なメールも出していいのではないかな、と思うのですよ。

最終的な感想。

 座談会は面白かったです、特に後半(親指シフトから離れた話)。
 うーん、構成順序を変えて座談会を先頭に持ってくるほうが、よほど面白さが出ていいのではないかな、と。

*1:注:PDFからの日付引用(改訂版の作成日らしく)。初版発行日についてはコメント欄をご覧ください。また、それに伴い下線部を追記しています。

*2:氏の場合は末尾で自己申告しているから解るのであって、(誤字脱字がないので)普通はどの入力方式で文書作成したかは誰にもわからないと思う。