JISかな入力の「欠点(質問)」と「それに対する反論(回答)」(不完全版→完全版に修正)。
※2006年3月5日18:59:21にタイトルを変更し、最下行に2件追記しました(それ以前の項目は一切弄っていません)。一応悠木さんの指摘に応えてみた……つもりです^^;。
(過去:「欠点(質問)」と「それに対する反論(回答)」ネタを再び書くべきかどうかで迷っています。)
(過去:親指シフトの「欠点(質問)」と「それに対する反論(回答)」)
(関連:【改訂版】普通ローマ字入力の「欠点(質問)」と「それに対する反論(回答)」。)
(関連:普通ローマ字入力の「欠点(質問)」と「それに対する反論(回答)」(不完全版→完全版に修正)。)
とりあえず虐げられっぱなしな「JISかな」に関して書いてみました。こちらの方がいじめられっぱなしなので、かえって書きやすいんですよね。
途中版のまま公開します(後に追記します)ので、その点についてはご承知おき頂きたく。
インターネットのURLやメールアドレスなど、英字を入力する機会は多い。ゆえにローマ字入力を覚えるべきだ!
→URLを直接打つのですか?いまどきの人は「検索エンジンで日本語のキーワードをぶち込んで」検索するでしょ。入力方法は何を使っても同じ。お子様向けのコンテンツに至っては「漢字ではなくひらがなで検索されることを想定した」SEOをやっているところもあるようですし。
メールアドレスを直接打つのですか?それは「メールへの返信」「受け取ったメールから直接アドレス帳に登録する」などで事足りませんか?携帯電話の英字配列を覚えている人はそう居ませんが、わざわざURLやメールアドレス程度を打つために「ほとんど使いもしない英字配列を携帯電話でタッチタイプできるように練習した」なんて話はほとんど聞かない気がします……これは気のせいでしょうか?
→URLを直接打つシーンは結構減りましたね……意外と「アドレスを知っているサイトでも、検索エンジンにキーワードを入れて検索してしまう」という方は多いように思います。
かつては検索エンジンの性能があまり良くなかったりするなどしてURL直接入力は頻繁に行われたように思いますが、現在では「打鍵数を少しでも減らす方が楽なので」検索エンジンを多用する方が多いのかもしれません。
また、メールアドレスも打つ機会は減りましたね。大抵メール交換をするときには「メールアドレスなどを打ちなれている人が、打ちなれてはいない人からメールアドレスを教えてもらって一通目を出す」「メールを貰った側は、そのメールから返信するか、そのメールからアドレス帳へと登録する」というスタイルを頻繁に見かけるようになった気がします(特に携帯電話でのメールアドレス交換は、大体がこのパターン……もしくは赤外線通信でしょうか)。
いずれにせよ、数十字程度の入力であり、かつ日本語入力に費やす時間に比べて非常に短時間で終了することもあり、普通に和文で意見のやり取りをしようとする場合については、そう重きを置いて考える必要はないのかもしれません。
かな入力ってボタンの数が多すぎて、覚えるのが大変じゃないですか?
→小学生にパソコンやワープロを触らせると、「見たまま入力できるかな入力」を始めに覚えようとするそうです。そして実際普通に使えるようになる、と。それを「ローマ字入力」に矯正させようと、日夜先生方が悪戦苦闘していらっしゃる様子は色々とWeb上で公開されているようです。それを「ローマ字入力」で覚えさせようとして、日夜先生方が悪戦苦闘していらっしゃる様子は色々とWeb上で公開されているようです。
「目にやさしいキーボード」「手にやさしいマウス」を販売しているイワタデザインさんでは、あ行からわ行までをキレイに色分けしたキーボードを販売されています。「あ〜ん」までの文字を十順程度通して練習することで、高齢者の方でも容易に覚えることができるそうで……これは結構その方面では好評なようです。
http://iwatadesign.com/
「熟年パソコン教室 〜シニアのパソコン生活を応援したい〜」を運営中なPCインストラクタのpasoさんは、高齢者向けの練習教材として色分けしたキー配列シートを公開されています。これを使って実際に授業を行っているそうで、その効果は実証済みかと。
http://abcxyz.blog23.fc2.com/blog-entry-4.html
子供やお年寄りであっても、練習方法さえ正しければ「使い方を理解し実践使用できる」……それが「かな入力」本来の姿です。
かな入力と英字入力を別々に覚えるのは大変だといわれるのですが。
→ローマ字入力は「英字の位置を覚えてから、キーボード上での綴り方を覚える」という操作を経ます(英字の位置を覚えることなくローマ字入力をすることも出来るのですが、まだ一般的な方法ではありません)。かな入力から始めた場合は「かなの位置を覚えてから、英字の位置を覚える」だけなので、最終的に「かな入力」と「英字入力」を両方覚えるための労力は「かな入力」=「ローマ字入力」かと……ゆえに、この観点で見ればどちらが有利ということはないと思います。
学校やパソコン教室ではローマ字入力を勧められます。つまりはローマ字入力の方がよいのではないですか?
→ローマ字入力しか知らない先生やインストラクタの方はそうするしかないでしょうね。両方出来る先生やインストラクタの方から見れば奇異に映るようです。
http://jukunenpc.dokyun.jp/archive/l-15281.html
かな入力をしていると、周りから馬鹿にされるのですが。
→英字入力を別に覚えることをお勧めします。「かな入力をしている→英文入力が全く出来ないと思われている」だけなので、日本語はかな入力で・英文は普通にQwerty配列などを使って入力できていればいいのです。実利優先ということで。
「かな入力」にしたまま「ローマ字入力」に戻し忘れて怒られることがあるのですが。
→使う端末全てに「かな入力←→ローマ字入力」の切り替え方法を書いたメモを貼ることをお薦めします。怒る方は大抵「自分が誤ってかな入力に切り替えてしまっても、元に戻せない」方ですので(元に戻せる方ならばわざわざ怒るはずがない)、そのあたりの問題を含めて解決できる可能性があります。
かな入力はボタンの範囲が広すぎるので効率的ではないと聞いたのですが。
→その分キーを叩く回数は少なく済みます。一人の人間が「ローマ字入力」と「かな入力」をそれぞれ極めた場合、大抵は「かな入力」の方が一割程度早く入力できるようです。大雑把に言えば「両方変わらない」とも言えますね。
ローマ字入力を覚えてからかな入力を覚える方が早くなれると聞いたのですが。
→結構多く実証されているようです……が、ローマ字入力は指の動きが結構ワンパターンになりがち*1なので、本気で練習するのならば始めに「英文入力」を練習する方が(より多いパターンを要求されるので)効果的かと思います。
かな入力をすると右手小指が痛くなるそうなのですが?
→右手小指ではなく右手薬指を使う方が良いかもしれません。「最適化」と称して指使いを独自に考える方も多いですので、色々調べてみると自分に合うものが見つかるかもしれません。
一例はこちらを……「左シフトキーは使わない([っ]は左小指でシフトキーを押しながら左薬指で[つ]を押すのかも)」など、色々な提案がなされています。
http://shadow.cside1.com/typing/kana/
かな入力は覚えるのに時間が掛かるといわれていますが。
→初速は一番早かったりして。
http://nicola.sunicom.co.jp/spec/demand.htm
かな入力って、格好悪くないですか?
→うーん……では逆にお尋ねします。「携帯電話のかなめくり入力をしている姿って、格好悪いですか?」と……どう見ても「フツー」に見えますよね。入力方式の問題はそう関係ないように思います。
風の噂で聞いたのですが、「かな入力はそのうち消え去る」のでしょうか?
→さぁ……ひらがなの並びと英字の並び、両方共に「並べ替え」がなされる可能性はあるかもしれません。
今の「かな入力」は「カナタイプ」という機械式タイプライタが元なのですが、カナタイプの時代はシフトを押しながら最下段のキーを押すと左から順に「っせそへけむめぬろ」が出ていました。
「カナタイプ」そのままではない「かな入力」が現在だとすると、将来「かな入力」の文字が並べ替えられる可能性はあるかもしれませんね(もちろん、最大限今の入力方法を使い続けられるように対策はなされると思います)。
一方で「ひらがな」を手がかりとした入力方法「そのもの」がなくなる(ローマ字入力のみになる)可能性はないと思います。日本語を習う過程で一番初めに習うのは「かな文字」ですから、習ったことをそのまま生かせる「かな入力」という考え方自体がなくなることは無いでしょう。
かな入力は「4段目」のスイッチを頻繁に押さねばならないから、タッチタイプなんて無理だ!
→といっている方に限って「5段目にある」ファンクションキーを使って「かな→カナ変換」や「かな→英字変換」を使いこなしている気がしませんか?(これは昔のパソコンには「無変換」「変換」キーが無かったために考案された代替手段なのです……そのころにパソコンを使っていた方は、大抵そういう操作をします)
5段目に指が届くならば、4段目にだって指は届きますよね。
EscキーやBackSpaceキーは何段目にありますか?これらは大抵4段目にありますよね。
Delキーはどこにありますか?EnterやBackSpaceよりも遠い位置にありますよね。
それでも「慣れているから」打てるのです。
かな入力は4段目を良く使うので、これらと同じように「慣れることができるから」打てるのです。人間って、想像以上にたくましい生き物なのですよ。
私は欧文を頻繁に打ちます。ゆえにローマ字入力の方が有利でしょ?
→英文のみならばDvorak配列を使うという手もありますな。欧文全般となるとOEA配列を使う方が良さそうかも。そもそも非英語圏ではQwerty配列をそのまま使っているとは限りませんし、「Qwertyが世界標準!」だと吹聴すると阿呆扱いされかねないのでご注意を。
……要は「その言語に合うと(自分が)思った入力方法を使うのが一番!」ではないでしょうか。
私はSEもしくはプログラマです。ゆえに普通のローマ字入力の方が有利でしょ?
→うーん……職業と配列は無関係だと思います。というか、今ちまたにある新配列系(「普通のかな入力」でも「普通のローマ字入力」でも無いもの)を支えているのは「プログラムやスクリプトに詳しい方」が結構多いんですよね。
SEもしくはプログラマの仕事といえば「設計」「コーディング」「仕様書記述」「保守」だと思うのですが、少なくとも「設計」「仕様書記述」は日本語を使う場合が多いと思うのですよ。そこで「少しでも楽をして入力したい」と思うならば、ローマ字入力ではない「和文入力用の配列」を別途覚えてしまう方が便利だと思います。ローマ字系でもかな系でも多数の提案がなされていますので、色々調べてみてはいかがでしょうか。理論好きな方にはたまらなく魅力的な提案がたくさんありますよ!
「無変換」「変換」キーなどいらない。あんなもの消えてしまえ!
→いや、かなや数字段のさらに上にあるFキー群を押すよりは、これらのキーを使うほうが楽だと思いますよ。特に「無変換」キーは「ホームポジションから手を動かさずに[かな→カナ変換]ができる」ので、慣れると便利なのですよ。ぜひ一度お試しあれ!
「かな入力」「ローマ字入力」両方できる人はどうしているの?
→普段使いは「かな入力」という人が多いようです。
http://2000.jukuin.keio.ac.jp/tsubasa/rNW/opinions/Kf-opinion021_n.html
#(2006年3月4日1:25:13)ここまで、http://www4.atwiki.jp/japanese_keyboard_layout/pages/18.html の「ついに入力速度が逆転。 」までを見つつ入力。もう少し出るかも……?
#(2006年3月5日17:47:31)今から再開。
単純に「かな入力」って劣ってるの?優れてるの?
→うーん……この辺は色々な面から「統計」をとっているようですけど、そもそも統計で「生かす数字」と「無視する数字」とに分別する際に、統計に参加した測定者側の恣意が絡んでいますので、この値をそのまま理解できるのは「似た考えを持つ方」のみになると思います。本当はもっと多角的なパラメータを用いて、できれば一人一人の運動特性などに合わせた再計算ができるような「統計の元」があれば、もう少しより「見る人に向く」数字を得られるかとは思います。
もっとも、こうやって得られる数字はあくまでも「特異値をすべて排除した平均値」になりますので、実際のところ個々人にとって「納得できうる」値を得られるとは思えない気もします……。今のところは「じっくりと両方試してから自分で決める」のが、一番手っ取り早い気がします。
じゃあ、他の誰でもない「私は」どちらをやればいいの?
→「周りの意見に左右されること無く」両方やってみることをお勧めします。周りの言うことを聞いてやっても発見などありませんし、それならばいっそ自分で取り組んでみる方が良いと思います。
始めに「かな入力←→ローマ字入力」の切り替え方を覚えてから、両方の入力方法を少しずつやってみてください。
かな入力用の資料
http://abcxyz.blog23.fc2.com/blog-entry-4.html
と、ローマ字入力用の資料
http://www.eurus.dti.ne.jp/~yfi/romakanapaper.html
をとっかえひっかえ試してみて、自分に合う方を選択いただければ、それでよいのではないかと思います。
#欲張って英字入力まで同時に覚えようとするよりも、まずはより使用頻度の高い「日本語入力」にフォーカスして練習する方が楽だとは思います。
(ここから下は2006年3月17日1:19:58追記分)
○○入力方式は優秀であり、××入力方式は劣っている!これは定説だ。
- あなたは××入力方式が嫌いですか?
- ××入力方式で実際にタッチタイプできるようになってから、そういう言及をすることをお勧めします。
- 使ってもいない××入力方式についてあれこれ文句を書いたとしても、あなたの批判にはまったく説得力がありません。
- 使ってもいない××入力方式との比較文章を書いたとしても、あなたの説明にはまったく説得力がありません。
- あなたがもし○○入力方式と××入力方式を両方使いこなせるのでしたら、どうか両方の利点と欠点をなるべく公平に記述願います。
- 「あなたとは違う結論に至った人が見ても納得できうる指摘」が多くなされていれば、その指摘は多くの方にとって有用となるはずです。
- ××入力方式で実際にタッチタイプできるようになってから、そういう言及をすることをお勧めします。
なぜFAQの様な項目がたくさんあるのですか?
四半世紀にわたって、延々とこのようなやり取りが繰り返されてきたからです。
ここをお読みの方にだけご理解いただければ、それでOKなのです。細かいことを気にしてはいけません。
2006年3月21日1:08:17追記、自己査読結果について
jisx6004さんから2006/03/19 16:49にご指摘いただいた点について、自己査読を行いました。
次の項目については表記や視点に問題があるため、改定の機会を得た時点で修正をかけようと思います。
(下記の通り、簡易的に修正を行いました)