「キャラクタドメイン」ではなく「ワードドメイン」が普及する可能性について。

 かつてはタイプライタなどを操作する「職業」が存在しましたが、これらは既に一般の趣味や仕事領域でも使われるようになってきました。もちろん今でも職業でJISカナやNICOLAを超高速打鍵する人が居るわけですが、これとそれとはまた別の話でして。
 また、親指シフトワープロなどは、作られた当時からすでに、専門職ではない人にも歓迎されていたという話がありましたね。


 …と方向のずれた前振りは置いておいて、と。
 Re:入力において脳に負担をかけないための方法論(@とりあえず月配列とかのブログ)において言及されていた、「単語を速く楽にタイプする」というキーワードで思い出して、少々調べ直してみました…ステノワードについて。
 (先ほどよりもさらに方向性がずれたので、Re:は外しました…)


 「スピードワープロ(ステノワード)」とは、どうやらホームポジションキーと親指シフトキーを使って、文字キーを多数同時押しすることによって、ワード単位での文字入力を行える方法らしいです。基本は早稲田式の速記だそうで。


 私が飛鳥に至る元となった2003年末〜翌年初冬には、web上にはまだ情報がほとんどありませんでした…が、最近では徐々に出てきたようです。


 現状ではステノワード用キーボードの写真などを見ることもできるようになりました。また、基本的な入力方法についても掲載されています
 blogとしては古今東西・製品情報まるで日記のようになどがあります。
 しかし、これ以上の(ステノワード自体が持つ)特性については知るよしもなく、結局は今回もまた放置することとなりました。
 と言うか、昔のタイプライタ養成学校と同じノリっぽい現状ですので、まだまだこの手法が一般に使われるかどうかは解りません。


 不特定の文字キー同士を2キーだけ同時押しするというアイディア自体はPC界隈にもあって、個人的には姫踊子草かな配列(と、私が勝手に書いてしまった配列表)が面白そうだと見ているところです。
 私も拙作のイオン配列を使って遊んでみたのですが、結局は「同時打鍵は2キーまで」という姫踊子草の動作仕様もあって、速記的な拡張は全くできずに終了しました。


 もしも姫踊子草に3キー以上の同時打鍵対応がなされたら、速攻で飛鳥の同時打鍵定義を拡張して、「←df」の3キー同時打鍵で「あり」とか、「←lkm」の4キー同時打鍵で「ますが」が出るとかいう事をして、実用になるかどうか試してみたいな…などと考えてみたり。
 飛鳥の連続シフトは、シフトをしながらの逐次打鍵です。と言うことは、これを「同時に」打鍵したときに出る文字の並びを規定してしまえば、文字キーやシフトキーを全て同時に叩くことで、打鍵順を気にすることなく、複数文字を同時に打鍵できるのかもしれません。
 #ただ、飛鳥は元々それを想定していないはずですから、効率が良くなる可能性はあまりなさそうではありますが…


 ホームポジション段のみ・多数文字キーの同時打鍵による入力方法と言うのは既に存在していますが、これは一般に使えそうなものでしょうか。
 あるいは、プロの道具にとどまるのでしょうか。
 「カナ」の代わりに「単語など」を打つ時代は来るのでしょうか…この行く末には興味が尽きません。
 #ただし俺にとって覚えられるものかどうかは…微妙、と言うか無理かも。速記も3時間で諦めたし(ぉぃ)。


 もっとも、一番始めにリンクしたTBSの例によれば、「3.生放送の字幕について→(3)TBSの優位性」にもあるように、案外ステノも(全体的なシステムとしては)まだ確実には機能していないきらいがあります。
 ただし、それと文字入力速度自体には関連性が無いような気もしますから…