表記・手がかりと運指の混同。

 ※これは単なるメモです。

 ローマ字が楽に習熟できるという点については、たぶんローマ字表による手がかりがあるからだと思う。
 実際の運指は解らなくても、とりあえずは「k」→「a」と打てば「か」が出る、という意味では、ローマ字で覚えるべきキーは少ない。
 ただし実際の運指については、(ひとかたまりのカナが出るまでを一連の動作で行う以上は)カナ表と同じだけの運指を覚えなければならない。


 また、拗音を小書き文字込みで出すとなると、拗音規則も絡んでくる。
 (「l」+音で示すことが可能だが、これを使う方法が推奨されている例はほぼ見かけない)
 大抵は「y」「h」「w」を挟むだけであり規則性はあるが、それでも「普段は全く使わないような拗音規則をいきなり使えと言われても、出てくる文字と打つべきキーの連想ができなかったり、あるいは打ってみて始めて間違いと解る例などがある」わけ。
 結局は「よく打つものは運指→文字」であり、あまり良くは打たないものや、打ち始めて間もない頃には「ローマ字→運指→文字」の経路で文字を出す事になる。


 ローマ字で全ての綴りを運指のみで打鍵できるように覚える場合、拗音を「l」+音のみで打鍵する場合でも79手順(簡易カナ表、記号除く)、全ての綴りを運指のみで打鍵する場合は164手順(ATOK互換カナ表、記号除く)。しかも通常は拗音を使いつつ、解らなくなったときには分解して処置…とか、あるいは思考停止…などとなると、途端にタクトタイムがだらだらとずれ始めてしまう…という、結構危うい扱いになりやすいという問題がある。


 一方で、カナ系にはこの手順の煩雑さが無い。
 単にカナ1文字=1手順であるから、ローマ字にて拗音を「l」+音のみで打鍵する場合と同じく79手順(簡易カナ表、記号除く)となる。これ以上の手順は存在しないし、異なる手で同じ結果となる(経路を混乱させる)要素もない。
 これが旧JISカナ・新JISカナ・月(ただし拗音月は不定)。


 ついでに、これが同時打鍵系となると、逐次打鍵系での運指上重要な「どちらを先に押すか」という順序を記憶する必要が無くなるため、基本的にはかな1文字を表すだけのために運指を考える必要が無くなる。
 これがニコラ。


 さらに、上記で必要なくなった「運指」を再利用するために、「シフトの連続」という概念を使ってみるという荒技もある。
 これが飛鳥。
 …とは言っても、(エミュレーション上の問題で)まだまだ解決すべき問題はあるはずだけど、この辺はのんびり待ちましょう。


 ってゆーか、飛鳥の場合は「どこまでも過激な要求が出かねない」くらいに、自由度(エミュレータに対する要求度)が高いという点が少々気になりますな。



 さて、ニコラの手掛り…清音の逆は濁点…が、記憶しやすさと打鍵速度低下のトレードオフに関わっている可能性をもっているかもしれない点については…時間がないので明日に持ち越しか。これについては、ニコラフォーラムに興味深いコメントが。